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見事なまでの土下座
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「違うんだ。違んだ」
と俺は言った。
時間が動き出した時に俺はナミのスカートの中にいた。
そしてナミの悲鳴と共に、俺はスカートから出て来て「違うんだ。違うんだ」と言い訳をしている。
「えっ、逆になんで俺はナミのスカートの中に潜っていたの?」
時間が止まっていた。
だから彼女からしたら急に俺がスカートの中に潜っていたみたいな事になっている。
だから俺も同じように動揺してみる。
よくわからん、この怪奇現象の被害者面をする。
ナミは顔を真っ赤にさせて俺を睨んでいた。
「不思議すぎる。不思議すぎるぜ」と俺は言ってみる。
真っ赤なナミが泣きそうな顔をしていた。
隣を見たらネコタソの顔も真っ赤だった。
いたたまれない。
もしかして、もうナミとは友達でいられないんじゃないだろうか?
俺はバカである。ちゃんと時間停止の5分間を守って行動しなくちゃいけなかった。
5分が過ぎてナミの悲鳴が聞こえた時、俺は絶望した。絶望したけど、もしかしたらナミなら許してくれるんじゃないだろうか? とも思っていた。
俺は膝を床に付けた。
「すみませんでした」
額を床に付けた。
見事なまでの土下座をぶちまかした。
「男の人が土下座なんてしちゃダメだよ」
とネコタソが言って俺を立たそうとする。
それでも俺は土下座をやめなかった。
「わかった」とナミの声がした。
俺は顔を上げる。
「後でお仕置きだからね」
と彼女はお尻を押さえて言った。
「次の時間は私、自分の席に座る」
とナミが言う。
「それじゃあ私は教科書を忘れたから、太一の膝に座る」
とネコタソが言う。
ナミが睨んでいる。
ネコタソはどれだけ教科書を忘れて来てるんだよ。
「ネコタソ」と俺は言う。「次の授業は自分の席で受けてくれないかな?」
「なんで?」
ネコタソが首を傾げて俺を見つめて来た。
俺はチラっとナミを見る。
「私のこと嫌い?」とネコタソが尋ねた。
そういう事じゃねぇーよ。気づいてくれよ。
「嫌いじゃない」と俺が言う。
「それじゃあ好きなの?」
隣のナミが鬼のように睨んでいる。
「どちらかと言うと」と俺は言って答えを濁す。
「らぁ~」とネコタソが言いながら、本当のネコのように体を俺に擦り付けてくる。
「今はなぁ? わかってくれよ」
「わかんない」
「いいかげんにしないと、マジで殺すよ」
とナミがドスの効いた声を出す。
さすがにネコタソもナミが不機嫌なのがわかったらしく、ビクッと体を震わせた。
「次は自分の席で授業しようかな」とネコタソが言う。
「うん」と俺は頷く。「そうした方がいい」
ネコタソが自分の席に帰って行く。
めっちゃナミに睨まれている。
気まずい。
「私のことは?」
急に質問が飛んで来た。
私のことは? 何を言っているんだろう?
「えっ?」
と俺は聞き直す。
「私のことは好きなの?」
とナミが顔を真っ赤にして尋ねた。
「何を言ってんだよ。教室で」
「聞いてるの」
「……うん」
「うんじゃわからない」
「……はい。好きです」
「ネコとどっちが?」
「えっ?」
なにその質問。
めっちゃ睨まれている。
「ナミ様の方が好きです」
「ふざけないで。ちゃんと答えて」
「ナミの方が好きです」
「ずっとネコとイチャ付いてるけど」
「申し訳ございません」
「なんでスカートの中に潜ったの?」
「……好きだからです」
「それじゃあなんで……」
とナミは何かの質問をしようとして、視線を反らしてやめた。
先生がやって来て授業が開始される。
俺は黒板を見つめて授業を受けていた。
黒板を見つめているけど脳内では別のことを考えていた。
俺が考えていたのは時間停止のことである。
残り3回しか時間は止められない。
時間にしたら15分。有効に活躍しなくちゃいけなかった。
お尻を楽しむのは最高だった。時間がオーバーしちゃってナミとは変な感じになったけど5分間の使い方はお尻である。
胸に行ってしまえばブラジャー問題で時間が無くなる。
それにキスもしたい。
さっきキスしとけばよかった、と後悔した。
でも残り3回も時間を止めることができるのだ。
無限ならココで時間を止めてナミにキスでもしているところだけど、時間停止の能力は有限である。だからピンポイントに狙いたい。
頭にパッと浮かんだ女の子。
それは俺を見てキモデブと言った最強様だった。
あの子を停止した世界でペロンチョしたい。
キモデブだとバカにしたお返しをしたい。キモデブと言った奴にペロンチョされるってどういう気持ちだろうか? でも時間停止しているから彼女は気づかないんだけど……。
彼女の情報はネコタソが知っている。
彼女は猫耳を最強様から貰ったと言っていた。
次の休み時間になったら最強様の居場所を聞こう。
そして彼女の元へ行こう。
次の休み時間。
「最強様って何年の何クラスなんだ?」
俺はネコタソに尋ねていた。
「最強様? 3年だけど なんか用事?」
とネコタソが首を傾げて尋ねた。
「あぁ。ちょっと会いたいんだ。3年何組? どこに3年のクラスがあるの?」
「3年は1クラスしかなかったよ。上の階だよ」
「私も付いて行っていい?」
とネコタソが首を傾げた。
「別にいいけど」
時間停止した世界でエチエチなことをするだけだから。
「付いて行く」
とネコタソが言って喜んだ。
俺達は最強様に会いに3年のクラスに向かった。
と俺は言った。
時間が動き出した時に俺はナミのスカートの中にいた。
そしてナミの悲鳴と共に、俺はスカートから出て来て「違うんだ。違うんだ」と言い訳をしている。
「えっ、逆になんで俺はナミのスカートの中に潜っていたの?」
時間が止まっていた。
だから彼女からしたら急に俺がスカートの中に潜っていたみたいな事になっている。
だから俺も同じように動揺してみる。
よくわからん、この怪奇現象の被害者面をする。
ナミは顔を真っ赤にさせて俺を睨んでいた。
「不思議すぎる。不思議すぎるぜ」と俺は言ってみる。
真っ赤なナミが泣きそうな顔をしていた。
隣を見たらネコタソの顔も真っ赤だった。
いたたまれない。
もしかして、もうナミとは友達でいられないんじゃないだろうか?
俺はバカである。ちゃんと時間停止の5分間を守って行動しなくちゃいけなかった。
5分が過ぎてナミの悲鳴が聞こえた時、俺は絶望した。絶望したけど、もしかしたらナミなら許してくれるんじゃないだろうか? とも思っていた。
俺は膝を床に付けた。
「すみませんでした」
額を床に付けた。
見事なまでの土下座をぶちまかした。
「男の人が土下座なんてしちゃダメだよ」
とネコタソが言って俺を立たそうとする。
それでも俺は土下座をやめなかった。
「わかった」とナミの声がした。
俺は顔を上げる。
「後でお仕置きだからね」
と彼女はお尻を押さえて言った。
「次の時間は私、自分の席に座る」
とナミが言う。
「それじゃあ私は教科書を忘れたから、太一の膝に座る」
とネコタソが言う。
ナミが睨んでいる。
ネコタソはどれだけ教科書を忘れて来てるんだよ。
「ネコタソ」と俺は言う。「次の授業は自分の席で受けてくれないかな?」
「なんで?」
ネコタソが首を傾げて俺を見つめて来た。
俺はチラっとナミを見る。
「私のこと嫌い?」とネコタソが尋ねた。
そういう事じゃねぇーよ。気づいてくれよ。
「嫌いじゃない」と俺が言う。
「それじゃあ好きなの?」
隣のナミが鬼のように睨んでいる。
「どちらかと言うと」と俺は言って答えを濁す。
「らぁ~」とネコタソが言いながら、本当のネコのように体を俺に擦り付けてくる。
「今はなぁ? わかってくれよ」
「わかんない」
「いいかげんにしないと、マジで殺すよ」
とナミがドスの効いた声を出す。
さすがにネコタソもナミが不機嫌なのがわかったらしく、ビクッと体を震わせた。
「次は自分の席で授業しようかな」とネコタソが言う。
「うん」と俺は頷く。「そうした方がいい」
ネコタソが自分の席に帰って行く。
めっちゃナミに睨まれている。
気まずい。
「私のことは?」
急に質問が飛んで来た。
私のことは? 何を言っているんだろう?
「えっ?」
と俺は聞き直す。
「私のことは好きなの?」
とナミが顔を真っ赤にして尋ねた。
「何を言ってんだよ。教室で」
「聞いてるの」
「……うん」
「うんじゃわからない」
「……はい。好きです」
「ネコとどっちが?」
「えっ?」
なにその質問。
めっちゃ睨まれている。
「ナミ様の方が好きです」
「ふざけないで。ちゃんと答えて」
「ナミの方が好きです」
「ずっとネコとイチャ付いてるけど」
「申し訳ございません」
「なんでスカートの中に潜ったの?」
「……好きだからです」
「それじゃあなんで……」
とナミは何かの質問をしようとして、視線を反らしてやめた。
先生がやって来て授業が開始される。
俺は黒板を見つめて授業を受けていた。
黒板を見つめているけど脳内では別のことを考えていた。
俺が考えていたのは時間停止のことである。
残り3回しか時間は止められない。
時間にしたら15分。有効に活躍しなくちゃいけなかった。
お尻を楽しむのは最高だった。時間がオーバーしちゃってナミとは変な感じになったけど5分間の使い方はお尻である。
胸に行ってしまえばブラジャー問題で時間が無くなる。
それにキスもしたい。
さっきキスしとけばよかった、と後悔した。
でも残り3回も時間を止めることができるのだ。
無限ならココで時間を止めてナミにキスでもしているところだけど、時間停止の能力は有限である。だからピンポイントに狙いたい。
頭にパッと浮かんだ女の子。
それは俺を見てキモデブと言った最強様だった。
あの子を停止した世界でペロンチョしたい。
キモデブだとバカにしたお返しをしたい。キモデブと言った奴にペロンチョされるってどういう気持ちだろうか? でも時間停止しているから彼女は気づかないんだけど……。
彼女の情報はネコタソが知っている。
彼女は猫耳を最強様から貰ったと言っていた。
次の休み時間になったら最強様の居場所を聞こう。
そして彼女の元へ行こう。
次の休み時間。
「最強様って何年の何クラスなんだ?」
俺はネコタソに尋ねていた。
「最強様? 3年だけど なんか用事?」
とネコタソが首を傾げて尋ねた。
「あぁ。ちょっと会いたいんだ。3年何組? どこに3年のクラスがあるの?」
「3年は1クラスしかなかったよ。上の階だよ」
「私も付いて行っていい?」
とネコタソが首を傾げた。
「別にいいけど」
時間停止した世界でエチエチなことをするだけだから。
「付いて行く」
とネコタソが言って喜んだ。
俺達は最強様に会いに3年のクラスに向かった。
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