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第十九話
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公爵家への嫁ぐ場合、本来は、新妻の披露宴として盛大なパーティーが催されるはずだが... ...
私が、実家の子爵家が、平民に落とされてなくなってしまった身の上であることと、公爵様が5回目の結婚ということもあり、二人で話をし、屋敷内で内々に済ませることにした。
育ての親の乳母のエマは、「せっかくの晴れの舞台ですのに」残念そうな顔をし、公爵様も申し訳ない顔をしていたが、私はなにも感じなかった。
感情を殺して生きてきたため、人前に出ることが苦手な私にとっては、悪い話ではなかった。
内々と言っても、ジェハーマ公爵様の友人のビュレッパ伯爵様が、前触れもなく私たちの結婚を祝うために来てくださった。
「ジェハーマ。エリトーチカ嬢との結婚を披露しないとはどういうつもりだ?いや。お前も再婚の身だ。事情は分かるが、せめて私ぐらいには祝わせてくれてもよいだろう」
ビュレッパ伯爵様が、いつもの気さくな口調でおっしゃり、ジェハーマ公爵様、いえ、旦那様が少し照れくさそうな顔をなさった。
「これで、私もようやくイルマーチカへ恩を返せる」
ビュレッパ伯爵様がそうつぶやいた。
その後、旦那様、伯爵様と母の幼少期に、イタズラをして3人で初等学校の先生に叱られた話や母がどんな子供だったのか、など、いろいろ聞かせてもらった。私の知らない母の一面を知り、大変驚いた。
でも、以前、伯爵様と旦那様が母に命を救われた、とおっしゃっていたけど、そのことについて、気にはなったが、私はなぜか聞き出せなかった。
なんとなく、気軽に聞いてはいけない気がした。
私が、実家の子爵家が、平民に落とされてなくなってしまった身の上であることと、公爵様が5回目の結婚ということもあり、二人で話をし、屋敷内で内々に済ませることにした。
育ての親の乳母のエマは、「せっかくの晴れの舞台ですのに」残念そうな顔をし、公爵様も申し訳ない顔をしていたが、私はなにも感じなかった。
感情を殺して生きてきたため、人前に出ることが苦手な私にとっては、悪い話ではなかった。
内々と言っても、ジェハーマ公爵様の友人のビュレッパ伯爵様が、前触れもなく私たちの結婚を祝うために来てくださった。
「ジェハーマ。エリトーチカ嬢との結婚を披露しないとはどういうつもりだ?いや。お前も再婚の身だ。事情は分かるが、せめて私ぐらいには祝わせてくれてもよいだろう」
ビュレッパ伯爵様が、いつもの気さくな口調でおっしゃり、ジェハーマ公爵様、いえ、旦那様が少し照れくさそうな顔をなさった。
「これで、私もようやくイルマーチカへ恩を返せる」
ビュレッパ伯爵様がそうつぶやいた。
その後、旦那様、伯爵様と母の幼少期に、イタズラをして3人で初等学校の先生に叱られた話や母がどんな子供だったのか、など、いろいろ聞かせてもらった。私の知らない母の一面を知り、大変驚いた。
でも、以前、伯爵様と旦那様が母に命を救われた、とおっしゃっていたけど、そのことについて、気にはなったが、私はなぜか聞き出せなかった。
なんとなく、気軽に聞いてはいけない気がした。
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