96 / 114
第六章 勇者編
魔王を滅するカギ
しおりを挟む
魔王を滅するカギ
模擬戦が終わったので僕達は応接室に戻った。
「さて、これで君たちが勇者一行なのは証明された。これから魔王を滅するカギについて話し合おうと思う」
「その前に質問いいですか?」
「うむ、なんだ?」
「ノヴァさんって何者なんでしょうか?僕たち勇者一行をまとめて相手取ることが出来るくらいでしたので」
「ああ、そういえば俺のことについて何も言ってなかったな!俺はSSランク冒険者1色の《拳王》ノヴァだ!」
「「「「1色!?」」」」
「1色って冒険者の頂点の?」
「今はアルがいるから頂点じゃねぇが前はそうだったな!」
「《拳王》ですか、ノヴァさんに相応しい二つ名ですね」
「ノヴァさんより強いなんて英雄アルベルトの強さが想像出来ないわね」
「いやいやお前ら、アルを舐めちゃいけねぇ。俺なんてアルの足元にも及ばないぞ」
は!?それはありえない!そんなの人の限界を超えてるレベルだぞ?いくらなんでもノヴァさんの謙遜だろう。
「足元にも及ばないって具体的にはどのくらいなんだ?」
「1年半前くらいに一回模擬戦をしたことがあるんだが、アルの一撃で瀕死状態にされて俺の全力の一撃を無傷で防ぎやがったんだ」
「なっ!ど、どうやってノヴァさんにダメージを与えたんですか!」
「えーと確か、外が硬くても中が脆ければそこをつけばいいとか言ってたな」
「中?どういう意味ですか?内側から魔法で攻撃したんですか?」
「いや違う。俺の筋肉に手を当てられた瞬間、内臓を掻き回されてる感覚になったんだよな。ほんと奇妙な技だぜ」
「なるほどそれは柔拳ですね。僕たちがきた世界に伝わってる技だと思います」
「ほう?面白れぇな。ん?待てよ。てことは!」
「「「「英雄アルベルトは日本出身!?」」」」
「いや待て!この世界にも似たような技があるかもしれないだろ?」
「そうね。まだ決まった訳じゃないわ」
「ん、日本人だったら転生」
「これはますます興味が湧いてきたね!」
英雄アルベルトが日本人だとしたら嬉しいことこの上ない。この世界で同郷の人が見つかるなんてね。
「とまあこの話は終わりにして、魔王を滅するカギのこと聞かせてください!」
「うむ、実はすでに宰相に頼んでこの部屋に持ってきてもらってたのだ」
「「「「おお!」」」」
「魔王を滅するカギの正体はこれだ」
そう言って出されたのは4つの装備だった。
1つ目は金色に輝く聖なるオーラを纏った剣。
2つ目は刀身が白く、どんなものでも斬れそうな刀。
3つ目はどんな攻撃でも完全に防ぎそうな紫色の大盾。
4つ目は黒色のロッドに紫色の丸い球体がついた杖。
「これは左から聖剣エクスカリバー、妖刀村正、イージスの盾、賢者の杖だ。これらは先代勇者様方が残してくださった魔王を滅するカギだ」
「す、すごい!どの装備からも強大な力を感じます!」
「まさかこれを使ってもいいのか?」
「この刀、とんでもない斬れ味だわ」
「この杖も秘めてる魔力が尋常じゃない」
「うむ、これらの装備を其方らに授ける。もうこの国を出ていってしまうのだろう?」
「はい、元々滞在する予定ではなかったので」
「そうか。ならば魔王を討伐した暁にはこの国にも来てくれ」
「はい!行かせていただきます!」
「うむ、ではこの装備を其方らに授ける。見送りは…いらんな。武運を祈っているぞ」
「「「「ありがとうございます!」」」」
それから僕たちは装備を装着してこの国を出た。もちろんノヴァさんも一緒だ。
正直今回ノヴァさんと模擬戦をするまでは自惚れていた。自分たちは無敵だ、魔王なんて倒してやる。そう思っていた。だが思い知らされた。上には上がいるということを。
次に向かうはカノン王国。
もっと強くなって絶対に魔王を討伐してやる!
模擬戦が終わったので僕達は応接室に戻った。
「さて、これで君たちが勇者一行なのは証明された。これから魔王を滅するカギについて話し合おうと思う」
「その前に質問いいですか?」
「うむ、なんだ?」
「ノヴァさんって何者なんでしょうか?僕たち勇者一行をまとめて相手取ることが出来るくらいでしたので」
「ああ、そういえば俺のことについて何も言ってなかったな!俺はSSランク冒険者1色の《拳王》ノヴァだ!」
「「「「1色!?」」」」
「1色って冒険者の頂点の?」
「今はアルがいるから頂点じゃねぇが前はそうだったな!」
「《拳王》ですか、ノヴァさんに相応しい二つ名ですね」
「ノヴァさんより強いなんて英雄アルベルトの強さが想像出来ないわね」
「いやいやお前ら、アルを舐めちゃいけねぇ。俺なんてアルの足元にも及ばないぞ」
は!?それはありえない!そんなの人の限界を超えてるレベルだぞ?いくらなんでもノヴァさんの謙遜だろう。
「足元にも及ばないって具体的にはどのくらいなんだ?」
「1年半前くらいに一回模擬戦をしたことがあるんだが、アルの一撃で瀕死状態にされて俺の全力の一撃を無傷で防ぎやがったんだ」
「なっ!ど、どうやってノヴァさんにダメージを与えたんですか!」
「えーと確か、外が硬くても中が脆ければそこをつけばいいとか言ってたな」
「中?どういう意味ですか?内側から魔法で攻撃したんですか?」
「いや違う。俺の筋肉に手を当てられた瞬間、内臓を掻き回されてる感覚になったんだよな。ほんと奇妙な技だぜ」
「なるほどそれは柔拳ですね。僕たちがきた世界に伝わってる技だと思います」
「ほう?面白れぇな。ん?待てよ。てことは!」
「「「「英雄アルベルトは日本出身!?」」」」
「いや待て!この世界にも似たような技があるかもしれないだろ?」
「そうね。まだ決まった訳じゃないわ」
「ん、日本人だったら転生」
「これはますます興味が湧いてきたね!」
英雄アルベルトが日本人だとしたら嬉しいことこの上ない。この世界で同郷の人が見つかるなんてね。
「とまあこの話は終わりにして、魔王を滅するカギのこと聞かせてください!」
「うむ、実はすでに宰相に頼んでこの部屋に持ってきてもらってたのだ」
「「「「おお!」」」」
「魔王を滅するカギの正体はこれだ」
そう言って出されたのは4つの装備だった。
1つ目は金色に輝く聖なるオーラを纏った剣。
2つ目は刀身が白く、どんなものでも斬れそうな刀。
3つ目はどんな攻撃でも完全に防ぎそうな紫色の大盾。
4つ目は黒色のロッドに紫色の丸い球体がついた杖。
「これは左から聖剣エクスカリバー、妖刀村正、イージスの盾、賢者の杖だ。これらは先代勇者様方が残してくださった魔王を滅するカギだ」
「す、すごい!どの装備からも強大な力を感じます!」
「まさかこれを使ってもいいのか?」
「この刀、とんでもない斬れ味だわ」
「この杖も秘めてる魔力が尋常じゃない」
「うむ、これらの装備を其方らに授ける。もうこの国を出ていってしまうのだろう?」
「はい、元々滞在する予定ではなかったので」
「そうか。ならば魔王を討伐した暁にはこの国にも来てくれ」
「はい!行かせていただきます!」
「うむ、ではこの装備を其方らに授ける。見送りは…いらんな。武運を祈っているぞ」
「「「「ありがとうございます!」」」」
それから僕たちは装備を装着してこの国を出た。もちろんノヴァさんも一緒だ。
正直今回ノヴァさんと模擬戦をするまでは自惚れていた。自分たちは無敵だ、魔王なんて倒してやる。そう思っていた。だが思い知らされた。上には上がいるということを。
次に向かうはカノン王国。
もっと強くなって絶対に魔王を討伐してやる!
0
お気に入りに追加
892
あなたにおすすめの小説
転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
加護とスキルでチートな異世界生活
どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!?
目を覚ますと真っ白い世界にいた!
そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する!
そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる
初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです
ノベルバ様にも公開しております。
※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません
神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜
月風レイ
ファンタジー
グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。
それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。
と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。
洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。
カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
異世界でのんきに冒険始めました!
おむす微
ファンタジー
色々とこじらせた、平凡な三十路を過ぎたオッサンの主人公が(専門知識とか無いです)異世界のお転婆?女神様に拉致されてしまい……勘違いしたあげく何とか頼み込んで異世界に…?。
基本お気楽で、欲望全快?でお届けする。異世界でお気楽ライフ始めるコメディー風のお話しを書いてみます(あくまで、"風"なので期待しないで気軽に読んでネ!)一応15R にしときます。誤字多々ありますが初めてで、学も無いためご勘弁下さい。
ただその場の勢いで妄想を書き込めるだけ詰め込みますので完全にご都合主義でつじつまがとか気にしたら敗けです。チートはあるけど、主人公は一般人になりすましている(つもり)なので、人前で殆んど無双とかしません!思慮が足りないと言うか色々と垂れ流して、バレバレですが気にしません。徐々にハーレムを増やしつつお気楽な冒険を楽しんで行くゆる~い話です。それでも宜しければ暇潰しにどうぞ。
チートスキルで無自覚無双 ~ゴミスキルばかり入手したと思ってましたが実は最強でした~
Tamaki Yoshigae
ファンタジー
北野悠人は世界に突如現れたスキルガチャを引いたが、外れスキルしか手に入らなかった……と思っていた。
が、実は彼が引いていたのは世界最強のスキルばかりだった。
災厄級魔物の討伐、その素材を用いてチートアイテムを作る錬金術、アイテムを更に規格外なものに昇華させる付与術。
何でも全て自分でできてしまう彼は、自分でも気づかないうちに圧倒的存在に成り上がってしまう。
※小説家になろうでも連載してます(最高ジャンル別1位)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる