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門の中は真っ暗闇だが、ラスタさんが魔法で灯りを宙に飛ばしてくれた。光の塊が風船のように付いてくる。
「さっき、ここってエリアを繋ぐ箸休めみたいな場所って言ってましたよね。この門の向こうは、また違うエリアがあるんですか?」
足元に気をつけながらラスタさんに尋ねると、後ろから少女ボスの声があがった。
「寝ぼけたことを抜かしおるわ。最深部までやって来たくせに、自分が通って来た場所も覚えておらんのか?おぬし、やはり何かズルでもしたのではないか?」
暗闇の中で、吊り上がった紫の瞳がぎらりと光る。
あー、しまった。この人たちは、俺が車で遥々ここまで辿り着いたと思っているのか。正直に異世界から来たと話してもいいんだけど、信じてくれるだろうか。俺だったら信じないな。
「ええっと、なんかショックで忘れちゃいました」
「はあ?おい、馬鹿にしておるのか。このペテン師め!」
「いやいや!そんな事は全く……!あの、やっぱりいいです、気にしないでください」
「コイツは大概だが、シマヤも割と適当な奴なんだな…」
ラスタさんに呆れられつつ、門の向こうは奥側とは異なる都市が広がっていることを教わった。さらにその都市を出ると荒野のエリアがあり、本来この魔境に挑む者のスタート地点になるそうだ。
「他にも魔境やダンジョンにはセーフティエリアといって、一切魔物の沸かない場所がある。そういう所で休息を取りながら進むんだ」
「ラスタさんが暮らしてる所がそうなんですか?」
「いいや。あそこはボスのエリアだ。セーフティとは真逆なんだが、いかんせん肝心のボスがこの通りだから」
「わしのお情けで暮らせておるのだ」
ボスのエリアは本来、倒すか倒されるかの死闘必至な場所だという。ゲームで言えば、入ってすぐ画面下にボス名とHPバーが出て戦闘になるやつ、て所だろうか。
「あーっと…ダンジョンとかの魔物は、必ず襲いかかってくるって話でしたよね」
「うむ、わしとて違わぬぞ。ただ対話もなく攻撃するなど、品のない真似をしたくないだけよ」
「なんて言ってるけど、その辺適当なんだ、コイツは」
「失礼なことを言うでない。それがわしのやり方というだけだ。せっかくやってきた遊び相手を即座にプチッ、なんて勿体ないであろう」
その時、光魔法の灯りの向こうからまたもやガシャガシャと新手がやってきた。
身構えていると、反対側から「キィキィ」と甲高い鳴き声も聞こえてくる。こちらへ飛びかかってきているのは、コウモリの群れだ。
「げっ」
「お目当てが出おったぞ」
あれがキラーバットだろう。海外のオバケコウモリみたいなサイズを覚悟していたが、以外に普通だ。棒のような胴体に不釣り合いな、大きく広がる羽。そんな奴らが何匹も、真っ黒な塊になって襲ってくる。
バキッガシャンッ
突然の轟音に飛び上がる。何事かと振り返れば、骸骨をなぎ倒したラスタさんがこちらへ魔法を放つ所だった。
目も眩むような炎の玉が、コウモリ団子に直撃した。恐ろしい悲鳴をいくつもあげて、キラーバットたちはポトポトと地に落ちる。
爆炎と熱が引く頃には、半分以上がすでに消えていっている。しかし5・6匹程が、羽を焼かれて飛べずにのたうち回っていた。
「う……これをやるのか…」
「くっ…こやつ、わしより悪魔じみた真似をッ」
「そんなもんに悔しがらないでくださいよ…」
「可哀想かもしれないが、シマヤは地上に行きたいんだろう?」
その言葉に、俺は頷いてナイフを握りしめた。もうここは日本じゃない…いずれやらねばならない事だ。
何より、そんな義理もないのにラスタさんは身体を張って俺に手を貸してくれているのだ。そんな手前「やっぱりやめた」などと簡単に言えるはずもなかった。
これはダンジョンの魔物。これはダンジョンの魔物。
動物虐待ではない。これは決して、動物虐待ではない。
「ギィギィーーーッ!!」
そう必死で唱えながら、憐れな断末魔をあげるキラーバット達に刃物を突き立てていく。
せめてもの救いは、俺の手によって事切れた死体がいつまでも残らずに消えて無くなることだ。いやそれも怖いんだけども。
まるで雪解けのように、最後の亡骸がスルスルと消え去った。その頃には、俺は汗だくで半ば放心状態だった。
「これしきで何をそんなブルブルと…今までどうやって生きておったのだ」
「……続けられそうか?」
「はい……今くらいのなら…何とか……」
少女ボスは納得いかないとでも言いたげに顔をしかめ、ラスタさんは無表情でじっと俺の様子を確認している。
そんなに異様な事だろうか。まぁ、そうなんだろうな。こればかりは取り繕いようもない。むしろ現代日本で暮らしていた人間にしては、順応早いんじゃないかな、うん。そんな事は、この世界の誰に言っても通じやしないが。
俺は慌てて話題を逸らす。気になっている事もあった。
「あ、あの……レベルが上がってるのかって…どうやったら……」
「俺が鑑定で調べてやれるよ。地上に降りたら、ギルドか教会に有料で頼めば鑑定をしてもらえる」
「有料かぁ…」
鑑定のスキルって、転生したやつは普通に備わっていそうだけど、俺には無しか。残念だ。
「レアケースですね」と笑うおっさんの顔をぼんやり思い出す。あいつの口ぶりからすると車ごと転移するのは特別措置っぽかった。そのせいで、普通の異世界チート的な恩恵が貰えなかったのかもしれない。
「おい、どこに行った」
ラスタさんが辺りに向かって声をかける。ん?見回して気がつく。少女ボスが忽然と姿を消していた。
「あれ、帰った?」
「いや…」
骸骨がノータイムで駆け寄ってきても平常だったラスタさんが、やや身構えている。何だろうと緊張していると、のんびりした少女の声が暗がりから聞こえてきた。
「ほーぅれ、おかわりが来たぞ」
いつの間にそんな場所へ移動したのか、離れた通路の向こうから手を振っている。その背後の暗がりには光る目がいくつも浮かび、キィキィと上がる鳴き声が連なっていた。
「ギャーーーッ!何してんのちょっと!?」
抗議の雄叫びも虚しく、その後もひたすらキラーバットが俺にけしかけられた。
その日、俺はレベルが2に上がった。
「さっき、ここってエリアを繋ぐ箸休めみたいな場所って言ってましたよね。この門の向こうは、また違うエリアがあるんですか?」
足元に気をつけながらラスタさんに尋ねると、後ろから少女ボスの声があがった。
「寝ぼけたことを抜かしおるわ。最深部までやって来たくせに、自分が通って来た場所も覚えておらんのか?おぬし、やはり何かズルでもしたのではないか?」
暗闇の中で、吊り上がった紫の瞳がぎらりと光る。
あー、しまった。この人たちは、俺が車で遥々ここまで辿り着いたと思っているのか。正直に異世界から来たと話してもいいんだけど、信じてくれるだろうか。俺だったら信じないな。
「ええっと、なんかショックで忘れちゃいました」
「はあ?おい、馬鹿にしておるのか。このペテン師め!」
「いやいや!そんな事は全く……!あの、やっぱりいいです、気にしないでください」
「コイツは大概だが、シマヤも割と適当な奴なんだな…」
ラスタさんに呆れられつつ、門の向こうは奥側とは異なる都市が広がっていることを教わった。さらにその都市を出ると荒野のエリアがあり、本来この魔境に挑む者のスタート地点になるそうだ。
「他にも魔境やダンジョンにはセーフティエリアといって、一切魔物の沸かない場所がある。そういう所で休息を取りながら進むんだ」
「ラスタさんが暮らしてる所がそうなんですか?」
「いいや。あそこはボスのエリアだ。セーフティとは真逆なんだが、いかんせん肝心のボスがこの通りだから」
「わしのお情けで暮らせておるのだ」
ボスのエリアは本来、倒すか倒されるかの死闘必至な場所だという。ゲームで言えば、入ってすぐ画面下にボス名とHPバーが出て戦闘になるやつ、て所だろうか。
「あーっと…ダンジョンとかの魔物は、必ず襲いかかってくるって話でしたよね」
「うむ、わしとて違わぬぞ。ただ対話もなく攻撃するなど、品のない真似をしたくないだけよ」
「なんて言ってるけど、その辺適当なんだ、コイツは」
「失礼なことを言うでない。それがわしのやり方というだけだ。せっかくやってきた遊び相手を即座にプチッ、なんて勿体ないであろう」
その時、光魔法の灯りの向こうからまたもやガシャガシャと新手がやってきた。
身構えていると、反対側から「キィキィ」と甲高い鳴き声も聞こえてくる。こちらへ飛びかかってきているのは、コウモリの群れだ。
「げっ」
「お目当てが出おったぞ」
あれがキラーバットだろう。海外のオバケコウモリみたいなサイズを覚悟していたが、以外に普通だ。棒のような胴体に不釣り合いな、大きく広がる羽。そんな奴らが何匹も、真っ黒な塊になって襲ってくる。
バキッガシャンッ
突然の轟音に飛び上がる。何事かと振り返れば、骸骨をなぎ倒したラスタさんがこちらへ魔法を放つ所だった。
目も眩むような炎の玉が、コウモリ団子に直撃した。恐ろしい悲鳴をいくつもあげて、キラーバットたちはポトポトと地に落ちる。
爆炎と熱が引く頃には、半分以上がすでに消えていっている。しかし5・6匹程が、羽を焼かれて飛べずにのたうち回っていた。
「う……これをやるのか…」
「くっ…こやつ、わしより悪魔じみた真似をッ」
「そんなもんに悔しがらないでくださいよ…」
「可哀想かもしれないが、シマヤは地上に行きたいんだろう?」
その言葉に、俺は頷いてナイフを握りしめた。もうここは日本じゃない…いずれやらねばならない事だ。
何より、そんな義理もないのにラスタさんは身体を張って俺に手を貸してくれているのだ。そんな手前「やっぱりやめた」などと簡単に言えるはずもなかった。
これはダンジョンの魔物。これはダンジョンの魔物。
動物虐待ではない。これは決して、動物虐待ではない。
「ギィギィーーーッ!!」
そう必死で唱えながら、憐れな断末魔をあげるキラーバット達に刃物を突き立てていく。
せめてもの救いは、俺の手によって事切れた死体がいつまでも残らずに消えて無くなることだ。いやそれも怖いんだけども。
まるで雪解けのように、最後の亡骸がスルスルと消え去った。その頃には、俺は汗だくで半ば放心状態だった。
「これしきで何をそんなブルブルと…今までどうやって生きておったのだ」
「……続けられそうか?」
「はい……今くらいのなら…何とか……」
少女ボスは納得いかないとでも言いたげに顔をしかめ、ラスタさんは無表情でじっと俺の様子を確認している。
そんなに異様な事だろうか。まぁ、そうなんだろうな。こればかりは取り繕いようもない。むしろ現代日本で暮らしていた人間にしては、順応早いんじゃないかな、うん。そんな事は、この世界の誰に言っても通じやしないが。
俺は慌てて話題を逸らす。気になっている事もあった。
「あ、あの……レベルが上がってるのかって…どうやったら……」
「俺が鑑定で調べてやれるよ。地上に降りたら、ギルドか教会に有料で頼めば鑑定をしてもらえる」
「有料かぁ…」
鑑定のスキルって、転生したやつは普通に備わっていそうだけど、俺には無しか。残念だ。
「レアケースですね」と笑うおっさんの顔をぼんやり思い出す。あいつの口ぶりからすると車ごと転移するのは特別措置っぽかった。そのせいで、普通の異世界チート的な恩恵が貰えなかったのかもしれない。
「おい、どこに行った」
ラスタさんが辺りに向かって声をかける。ん?見回して気がつく。少女ボスが忽然と姿を消していた。
「あれ、帰った?」
「いや…」
骸骨がノータイムで駆け寄ってきても平常だったラスタさんが、やや身構えている。何だろうと緊張していると、のんびりした少女の声が暗がりから聞こえてきた。
「ほーぅれ、おかわりが来たぞ」
いつの間にそんな場所へ移動したのか、離れた通路の向こうから手を振っている。その背後の暗がりには光る目がいくつも浮かび、キィキィと上がる鳴き声が連なっていた。
「ギャーーーッ!何してんのちょっと!?」
抗議の雄叫びも虚しく、その後もひたすらキラーバットが俺にけしかけられた。
その日、俺はレベルが2に上がった。
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