【新訳】帝国の海～大日本帝国海軍よ、世界に平和をもたらせ！第一部

第三章 日本近海超決戦

第五十八話 戦艦『Bismarck』

「石川司令！これはどうゆうことですか⁉死にに行けとでもいうのですか？答えてください！」
石川司令は、横須賀鎮守府のいわゆる司令のような存在の人物であった。
「すまん。これはわしらのミスじゃ。君たちが言うなら、私は辞めてもいい」
と、石川が言うと、
「...？あの、司令。話が進みすぎてよくわからないんですが」
三名が首をかしげる。
「あぁ。すまんすまん。実は、敵のスパイが入ってな。これを今とらえたところなんだが、すまん..........」
石川が落ち込む。
「そうだったんですか.........それは仕方ありませんね。しかし、ビスマルク海に出たのは本当なんですか？」
「いや嘘だ。そんな近くに出るわけがない」
「てか、八丈島付近にも出ましたが？まぁ、分かりました」
「大丈夫だろう。」

日本海軍ポート モレスビー基地第12艦隊旗艦 『Bismarckビスマルク』
「観測機より入電！南太平洋、ソロモン島付近にて敵機動部隊発見！」
電信員が状況を的確に伝える。
「⁉分かった。全艦、出港用意！急いで、向かうぞ！」
長官の米村 末喜中将が指示を出す。
「ヨーソロー！」
（ソロモン諸島.....？まさか、防衛兵力が一番少ないソロモンを狙いに来たのか？にしても、なぜ、こんな近くに侵入できる？それに、こんなことしてもただ、撃沈されるだけでは.......？）
そんなことを胸に秘めたまま戦艦Bismarck以下第12艦隊は珊瑚海を進む。
戦艦Bismarckは、オーストラリア海軍が最後に建造していたビッグ7に匹敵する艦である。41サンチ三連装砲を三基九門搭載。他にも15・5サンチ三連装砲も搭載しており、二号一型電探に15m測距儀など、外観では大和に近く、そこらにいる水雷戦隊（？？？？？）は近づこうとしないという。他にも対水雷防御や対潜装備、居住空間も充実していた。これを見ればどれだけオーストラリア海軍の造船能力がすごいかわかるだろう。
そして、第十二艦隊は、この戦艦Bismarckと巡洋戦艦Bayernバイエルンの二隻と軽空母Romeローマ、護衛空母Elbeエルベを主軸とする計19隻の艦隊である。
これにきずいた方も多かろう。そう、すべて名前がドイツ・イタリア海軍の艦艇の名前であるのだ。これには深い意味があるが、この時これを知っているのは造船者兼命名者の平賀しか知らない..............