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初めてのデビュタントと隣国の王女様

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「それではルーチェ様今日のレッスンはお庭でさせていただきます。」

本日はマナーレッスンです。

いつもは淑女たるマナーを色々と学ぶのですが外で学ぶのは初めてです。

先生に付いて行き庭に行くとお茶の準備がされています。

「今日はお茶ですか?」

「はい、ルーチェ様はお茶はお好きですか?」

「はい好きです」

すると先生は扇子を広げ口元を隠すようにして

「ルーチェ様お茶会は女性にとってとても重要なことであるのはご存じですね」

「はい、他愛ない会話の中に色々な情報があり、またそこから流行が生まれたりしす」

「それだけはありません」

「あとは貴族同士の横の繋がりを強めます」

「確かにルーチェ様がおっしゃる通りです。ですがその前にお茶会は貴婦人達の戦いでもあるのです」

先生は扇子を握り締め力強く言いました。

そう言えば良くお母様と王妃様もそんな事を言っています。

「お茶を飲む仕草、お菓子を食べる瞬間、そしてだされるお茶の種類……」

先生は凄く熱く語って下さってます。

少しの失敗で社交界ではあっという間に噂話が広まってしまいますし、皆様足の引っ張りあいです。

令嬢のお茶会も家の強さが出たりしますね。

やっぱり美味しい物を食べてのんびりと優雅なお茶会は出来ないみたいですね。

「ルーチェ様聞いていますか?」

「はい、先生とっても為になるお話です」

「ありがとうございます
それで本日は今度隣国の王女様がこちらにいらっしゃるのはご存じですか?」

「いえ、存じ上げてませんが」

あら?そんなお話まだ聞いてませんけど?

「はい、今度殿下とルーチェ様の婚約式にご出席去れる為にこちらにいらっしゃいます。
それと外交も兼ねてますのでルーチェ様も御一緒されることがあると思われます。
その時お茶などすることがあると思いますので、あちらのマナーも少し嗜むのも良いと思い本日のマナーレッスンとさせて頂きます。」

そうなのですね。

隣国との公用語は一緒なので会話が成り立たないことはないと思いますがマナーまで違うのは知りませんでしたわ。

「はい、あちらではお茶の時にケーキスタンドを使用致します。こちらでもたまに使用しまね。」

本当に正式な時に使用してます。

「ては食べる順番も大丈夫ですか?」

「はい、食べる準備はサンドイッチ→スコーン→ペイストリーです」

「よろしいですね。では本日はそれに習って実戦してみましょ」

先生と一緒に席に付き侍女の方にお茶を注いでもらいました。

会話をしながら食事も進めていきます。

食事は勝手食べるのではなく相手に合わせて食べていきます。

お皿が空になっても次の食事に勝手に進むのではなくこれも相手に合わせて次の食事に進みます。

「ルーチェ様さすがです。完璧に相手に合わせてお食事もされてますし、お茶の飲み方も優雅です」

先生に誉められてとても嬉しいです。

ですが喜びを表に出さす淑女らしく微笑み先生にお礼を言いました。

その時

「ルーマナーレッスンは終わったかな?」

後ろから声がしたので振り替えるとアイリッシュ様がいらっしゃいました。

「ごきげんよう。アイリッシュ殿下」

まだレッスンは終ってないので私はカーテシーをしてご挨拶しました。

「殿下、まだレッスンは終ってないですよ」

先生は殿下に注意しますが、アイリッシュ様はあまり聞いていないですね。

「ルーチェ様それでは本日のレッスンを終わりにしますね。
今のカーテシーも素晴らしいです。
これからも頑張って下さい」

「先生ありがとうございます」

私は先生に挨拶をして本日のレッスンが終了しました。

「ルー一緒にお茶をしようね
迎えにきたよ」

「アイリ様」

アイリ様は笑顔で私をエスコートするために手を差し出してくれました。

私はその手を取りアイリ様と一緒にいつものお庭に行くことにしました。


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