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序章
どうやら俺は改造人間になりそうだ弐。
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また意識が戻る。これで何回目だ?心が段々枯れていくのを感じながら状況を把握する為、周りを見渡す。どうやらまた夜なのだろう。誰も居ない部屋を確認し終わると、いつも通り体の確認をする。
今回はやばかった。魔力を全て奪われるんじゃないかと思ったぐらいだ。俺の魔力はこの部屋で1番の自信はあるし、部屋の機器に吸われても大して減った事がなかった。それなのにあのスライムは俺の魔力を根こそぎ持って行きやがった!あいつは危険すぎる。
スライムに対する恐怖を覚えながら体の確認をしていると鼻の奥の方、頭蓋骨の中に冷たく重い物を感じる。何だこれは?………やった!これは使える。スライムの核だ、しかも俺の思う通りに動く。
スライム自体は柔らかく骨がない為、手や足に使う事は難しいが魔力を与えれば体積が増えるので最悪このガラスの筒をスライムの膨張で破壊する事ができる。
スライムの能力はどうやら単純みたいだ。それは捕食、何でも食べて自分の身体に取り込んでしまう。物だろうが魔力だろうが根こそぎだ!ただ攻撃能力は低いので反撃されると弱い。核を潰されると死んでしまうので注意が必要だ。
これで外に出る算段がついた。後は攻撃能力だけなのだがあの女もその辺は理解しているのか中々攻撃力の高いものを寄越してこない。今の俺だと毒で殺すか、糸などで動けなくして捕食するしかない。直接的な攻撃が少ない分数で押されたり魔法というまだ見た事の無い力を使われると厄介だ。今はまだ堪えるべき時なのだろう。しかし復讐への道はまた一歩近づいた。………もっと力が必要だ。誰にも負けない、全てを滅ぼす力が必要だ。その為にも今は体を休めて次の力を得る為に耐えよう。
「良かったわ。どうやら所長に怒られずに済みそうね。まだ魔力は回復しきって無いようだから無理は出来ないけどこの位なら耐えれるでしょう。この薬は身体のリミッターを強制的に解除して普段の3倍以上の性能を引き出すの。魔力には関係無いから許可が出るのも早かったわ。これで貴方は益々強くなる。耐えれたらだけどね?お願いだからいい結果を出してちょうだいね。………うふふふ。」
馬鹿か!この女体の制御を外しやがった。体が勝手に動いている。いう事を聞かない!まるで電極を付けられたカエルの足のようだ。考えすら纏まらなくなってきた。神経までやられたのか?だメだ、カンがえるコとスラムズかしクナッテキた………またいしキがトブ………」
「あらあらもうお眠になったのね。仕方がないか。…どうやら成功かしら?身体の密度も変わってきてるわね。竜の血が身体を変化させているのかしら?興味深いわね。これなら[アレ]にも耐えれそうだわ。今度が楽しみね。」
どうやら今回も戻って来れたようだ。意識がはっきりとしてくる。後遺症のようなものは感じられないが体がまた変化した事は間違い無いだろう。感じられるだけでも体がひと回り以上大きくなっている。地球にいた頃は食べるのもカツカツだったので余計な脂肪がつかず筋肉も最低限の状態だったが、今は体から力が溢れんばかりの力強さを感じる。骨格自体変わっているのか骨太になった感じだ。多分だが竜の血が足りないので骨自体を太くして骨髄を増やしたのかも知れない。もう人間の部分が残って無いな。………あと筋肉の中にスライムの力を感じる。どうやら筋肉にスライムが混じりさらに伸縮性が上がった感じだ。
体が何かを受ける度に適応し、対応してる感じだ。先程受けた薬ももう体には残っていない。蠱毒の蟲が回収したみたいだ。あの女め、モルモット相手としてはやり甲斐を感じているだろうな。今はあの女がいるから下手な真似は出来ないが後から体の確認はしておこう。奴等を滅ぼす為にはまだまだ力が必要だ。
「それにしても主任。その検体は凄いですね。今の所どの試験にも耐えているじゃ無いですか。召喚した時はどうなるものかと思っていましたがかなりの拾い物でしたね。」
………あ?今こいつなんて言った?召喚だと!俺は此奴らに呼ばれてきたって事か。情報が足りない、もっと寄越せ!
「本来は異世界から召喚してその世界の仕組みを調べる事が本題だったんだけどね。ここまで壊れていては会話も成り立たないし、こちらの会話に反応すらしなかったし後は検体として使うぐらいだったものね。」
「それにしては魔力の多さがおかしいですよ?しかも魔法適性が無しだなんて。こいつがいた世界は魔力の化物しかいなかったって事ですかね?」
「それについては凡そだけど考えがあるわ。異世界からこの世界に来るときに魔力の圧縮された世界を通った所為で身体自体に魔力が宿ったんでしょうね。普通ならそんな魔力を受けたら破裂するか消滅するかの2つだから。この検体は本当に面白いわ。」
後はくだらない話ばかりなので流したが、有力な情報を手に入れることが出来た。やはり俺の体は適応能力が高いのだろう。そうでなければ入れ替わり立ち替わりやのこの部屋でずっと俺だけが変わってない説明が出来ない。それにしても奴等の会話が理解できるのは何故だ?考えてみれば来た当時は何も聞こえなかったのに今は会話だけなら聞こえる。外の騒音などは聞こえないからかなりおかしい………まぁその辺はどうでも良い。今の俺には圧倒的な力がいるのだ。まずはそれからだ。
今回はやばかった。魔力を全て奪われるんじゃないかと思ったぐらいだ。俺の魔力はこの部屋で1番の自信はあるし、部屋の機器に吸われても大して減った事がなかった。それなのにあのスライムは俺の魔力を根こそぎ持って行きやがった!あいつは危険すぎる。
スライムに対する恐怖を覚えながら体の確認をしていると鼻の奥の方、頭蓋骨の中に冷たく重い物を感じる。何だこれは?………やった!これは使える。スライムの核だ、しかも俺の思う通りに動く。
スライム自体は柔らかく骨がない為、手や足に使う事は難しいが魔力を与えれば体積が増えるので最悪このガラスの筒をスライムの膨張で破壊する事ができる。
スライムの能力はどうやら単純みたいだ。それは捕食、何でも食べて自分の身体に取り込んでしまう。物だろうが魔力だろうが根こそぎだ!ただ攻撃能力は低いので反撃されると弱い。核を潰されると死んでしまうので注意が必要だ。
これで外に出る算段がついた。後は攻撃能力だけなのだがあの女もその辺は理解しているのか中々攻撃力の高いものを寄越してこない。今の俺だと毒で殺すか、糸などで動けなくして捕食するしかない。直接的な攻撃が少ない分数で押されたり魔法というまだ見た事の無い力を使われると厄介だ。今はまだ堪えるべき時なのだろう。しかし復讐への道はまた一歩近づいた。………もっと力が必要だ。誰にも負けない、全てを滅ぼす力が必要だ。その為にも今は体を休めて次の力を得る為に耐えよう。
「良かったわ。どうやら所長に怒られずに済みそうね。まだ魔力は回復しきって無いようだから無理は出来ないけどこの位なら耐えれるでしょう。この薬は身体のリミッターを強制的に解除して普段の3倍以上の性能を引き出すの。魔力には関係無いから許可が出るのも早かったわ。これで貴方は益々強くなる。耐えれたらだけどね?お願いだからいい結果を出してちょうだいね。………うふふふ。」
馬鹿か!この女体の制御を外しやがった。体が勝手に動いている。いう事を聞かない!まるで電極を付けられたカエルの足のようだ。考えすら纏まらなくなってきた。神経までやられたのか?だメだ、カンがえるコとスラムズかしクナッテキた………またいしキがトブ………」
「あらあらもうお眠になったのね。仕方がないか。…どうやら成功かしら?身体の密度も変わってきてるわね。竜の血が身体を変化させているのかしら?興味深いわね。これなら[アレ]にも耐えれそうだわ。今度が楽しみね。」
どうやら今回も戻って来れたようだ。意識がはっきりとしてくる。後遺症のようなものは感じられないが体がまた変化した事は間違い無いだろう。感じられるだけでも体がひと回り以上大きくなっている。地球にいた頃は食べるのもカツカツだったので余計な脂肪がつかず筋肉も最低限の状態だったが、今は体から力が溢れんばかりの力強さを感じる。骨格自体変わっているのか骨太になった感じだ。多分だが竜の血が足りないので骨自体を太くして骨髄を増やしたのかも知れない。もう人間の部分が残って無いな。………あと筋肉の中にスライムの力を感じる。どうやら筋肉にスライムが混じりさらに伸縮性が上がった感じだ。
体が何かを受ける度に適応し、対応してる感じだ。先程受けた薬ももう体には残っていない。蠱毒の蟲が回収したみたいだ。あの女め、モルモット相手としてはやり甲斐を感じているだろうな。今はあの女がいるから下手な真似は出来ないが後から体の確認はしておこう。奴等を滅ぼす為にはまだまだ力が必要だ。
「それにしても主任。その検体は凄いですね。今の所どの試験にも耐えているじゃ無いですか。召喚した時はどうなるものかと思っていましたがかなりの拾い物でしたね。」
………あ?今こいつなんて言った?召喚だと!俺は此奴らに呼ばれてきたって事か。情報が足りない、もっと寄越せ!
「本来は異世界から召喚してその世界の仕組みを調べる事が本題だったんだけどね。ここまで壊れていては会話も成り立たないし、こちらの会話に反応すらしなかったし後は検体として使うぐらいだったものね。」
「それにしては魔力の多さがおかしいですよ?しかも魔法適性が無しだなんて。こいつがいた世界は魔力の化物しかいなかったって事ですかね?」
「それについては凡そだけど考えがあるわ。異世界からこの世界に来るときに魔力の圧縮された世界を通った所為で身体自体に魔力が宿ったんでしょうね。普通ならそんな魔力を受けたら破裂するか消滅するかの2つだから。この検体は本当に面白いわ。」
後はくだらない話ばかりなので流したが、有力な情報を手に入れることが出来た。やはり俺の体は適応能力が高いのだろう。そうでなければ入れ替わり立ち替わりやのこの部屋でずっと俺だけが変わってない説明が出来ない。それにしても奴等の会話が理解できるのは何故だ?考えてみれば来た当時は何も聞こえなかったのに今は会話だけなら聞こえる。外の騒音などは聞こえないからかなりおかしい………まぁその辺はどうでも良い。今の俺には圧倒的な力がいるのだ。まずはそれからだ。
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