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森の中のエルフ幼女、森の中の生活を開始する

課金ゲームのスタミナ回復アイテムは課金アイテムになってるよね?あれが時は金なりって事なのかな

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 芋砂仕様の座敷童はさて置き、そろそろお腹が空いてきた。
 妖怪はどうか知らないが我々人類には食事が必要だ。

「さて、この家の食材はまだ使えるかな?」

 台所でゴソゴソしている俺。
 他の二人はシャーシャーと警戒し合い、役に立たない。
 どうやらこの二人料理が全く出来ないらしい。
 仕方がないので俺が食材の吟味中だ。

「食材は全部使えそうだな…食材以外のアイテムも全てある。受け取りボックスも使えたら一気に楽になったんだが仕方ないか。無い物ねだってもしょうがないし」

 適当に材料を出しキッチンで適当に野菜炒めを始める。
 料理は男料理しか出来ないよ!






「ガッガッガッガツ!」

「モグモグモグモグモグモグ」

 …何処の欠食児童なんですかねぇ…こいつらお代わり三杯目だ。
 せめて三杯目はそっと出せ!そんな事を考えながらおさんどんさんのようにお代わりを注いでやる。

「ご主人の奴隷になれて本当に良かったです」

「妖怪の我すら魅了させるとは恐ろしいな」

「お前ら片付けぐらい手伝いやがれ!」

 台所で洗い物をするエルフ幼女。
 自分で無ければ微笑ましいが、自分がなっていると苛立ちが募る。
 奴隷に働かせられる職場。オー人事に電話してもいいですかね?






 この家は間取りはそれ程大きくはなく、台所のあるキッチン、大人二人がゆったり入れるバスユニット、完全個室の水洗型トイレが二つにリビングが一部屋、後は個人用に四部屋準備しているだけだ。
 アイテムは自分のストレージとリビングに大型アイテムボックスがあり大型アイテムボックスには999種999個入るようになっている。
 要は家にさえ帰れば幾らでもアイテムは入れ放題に近い。
 ただし、ここで問題になるのが「ドラゴンファンタジア」は時間経過ゲームであるという事だ。
 家に帰るにも時間がかかるためその間にストレージがいっぱいになる事などよくあるし、総アイテム数999999種のドラゴンファンタジアのアイテムは狂っているとよく言われたものだ。

 話はそれたが今四部屋の内、一つは俺の部屋、もう一つは俺の服を置くための倉庫と化している。
 あと二部屋あるから二人にはそれぞれ個室に移って欲しいのだが…



「私はご主人と一緒の部屋で良いんです。貴女は隣の部屋で寝ればいいでしょう?妖怪なんて聞いたことの無い生命体、ご主人に相応しくありません!」

「何を申す!そなたより我の方がマスターとは長い付き合いなのじゃぞ?ポッと出のヒロインさんぞにこの場所は譲れんわ。とっとと隣に行くがよい、このメーメーさんめ!」

 幼女二人に取り合いされている俺。
 これが美女ならいいのになぁとくだらない事を考えていたら重要な事を思い出した。

「そうだ、シロ!エルフのパンツはどうだった?見つかったのか?」

 考えてみたら一番重要な事じゃないか!期待を寄せてシロの方を見るが顔色はあまりよくない。
 どうやら無理だったか…

「一応全て見ましたがエルフの下着は見つかりませんでした。申し訳ありません」

 頭を下げて上げないシロ。
 元々駄目でも仕方がない作業だ。
 それでも自分の不甲斐なさを感じているのだろう。

「なんじゃ、そのエルフのパンツとは?マスターには重要な物なのか?」

 家鳴りが興味深そうに聞いてくる。
 俺は今まであった事を簡単に纏めて話をする。

「成る程の。マスターが女子になったのもエルフになっているのもその所為かえ。今あるもので無ければ作るしかなかろう。マスターはエルフを呼べんのか?」

 その言葉に俺はハッとしてしまう。確かに無ければ作ればいいのだ。
 ジルアのキャラにも多少だが裁縫スキルはあったはず!頭の中でエルフの下着の作成手順を思い出す…あった!…がこれは…

「どうしたマスター?浮かぬ顔をして。何か問題でもあったのか?」

 心配そうにこちらを見る家鳴り。
 家鳴りの言葉に返答しようとするが上手く言える自信がない。

「ご主人、我々は貴女の僕。貴女が何を言おうと我々は従うのみです。」

 シロの真剣な言葉に俺は二人を信じて言葉にする。

「いや、エルフの下着の材料の中に、何故かフェンリルの毛があってな。何かの間違いだとは思うんだが…」

 俺の言葉に二人とも顔を青褪める。
「ドラゴンファンタジア」でのフェンリルは対軍戦と言われるレイド戦でこちらのプレイヤー30人で倒すような化け物である。
 他のゲームでもよく名前が使われることが多くファンタジー世界の強敵の代名詞でもある。
 俺はフレンドに恵まれていた為、何度かジルアで挑戦した事があったがほとんど役に立たず、味方の補助をしていただけであった。
 その時の動画で

「ジルアちゃんの介護補助を受けたい!」

「ジルアちゃんマジナース!」

「ジルアちゃんとなら戦える!」

 など、コメントがあった頃が懐かしい。
 確かフェンリルの毛皮ならドロップした後、この家の大型アイテムボックスの中にあったはずなんだが…

「…持ってはいるんだが、毛皮なんだ。毛皮の毛でもいいのかな?」

 恐る恐る聞く俺に二人からの突っ込みが炸裂する!

「ご、ご主人は普通では無いと思ってはいましたがそんな物まで持っているとは…いいですか?この世界でフェンリルと言えば神獣フェンリルですよ⁈  貴女なんてもの狩っちゃったんですか! 神様に怒られますよ⁈  何考えているんですか!」

「マスターよ。何かと間違えてあるのではないか?フェンリルと思ってブラッディウルフを狩ったとか?そんな所ではないのか?」

 一人はプリプリ怒り、一人は可哀想な者を見る目で俺を見ている。
 どうやら実物を見てもらった方がいいかもしれないな。

「分かった。取り敢えず実物を見てもらおう。もしかしたら私の勘違いかも知れないしな。」

 みんなでリビングに行き大型アイテムボックスからフェンリルの毛皮を取り出す事にする。
 中身にその名前を見つけ取り出してみる。
 全長10mはあるその毛皮はゲームで見た時とは違い、神秘さを感じ、その毛並みは今まで触ったことのない感覚を俺達に与えてくれる。
 いつの間にか全員でその毛皮を無言で触り、もふもふしている様は他人から見たら恐怖を感じるかも知れない。

「こ、これはヤバイ!クセになる!」

 俺が思わず口に漏らすと二人共ブンブンと勢いよく頭を縦に振った。
 それだけの魔力がこいつにはある!

「これは永久封印かなぁ?」

 俺達は残念に思いながら仕舞おうとした時、いきなり変わった気配を持つ者がこの家に侵入して来た事をスキルが知らせてくれる!

「な、いきなり何かがこの建物の中に出現しましたよ!」

「家鳴りの我ですら気づかんかったぞ!どうやら強敵のようじゃ!気をつけろ、マスター」

「ヒャンヒャン♪」

「…ソウダネ。コイツハナンナンダロウネ」

 家鳴りとシロが警戒する中、俺の両手の中に30cmにも満たない青い毛皮の生き物が存在していた。
 この感触はさっきまで体感していたから分かる、分かるけどあえて言いたい。

「何でフェンリルの子供がここに来るんだよ!」

 俺は叫んでも仕方がないと思うんだ…


















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