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第6章:魔法学園 授業革命編

第176話 『その日、記録を塗り替えた』

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 昼食を終え、お昼休みが終わるまで後ちょっと。
 そんな残り少ない時間になっても、私はまだ選択授業を選択しきれず、うんうん唸っていた。

 うーん、何を選ぼうかなぁ? もう実力は見せてしまったわけだし、大人しくする必要もない。調合はもうアラン先生が完全に理解してくれたみたいだし、『体力回復ポーション』に関しては私が教える必要はもう殆ど無いと言っていい。
 それを承知の上でアラン先生は、もしも調合の授業を選択した事にすれば、今後は午後の授業はサボっても免除するとまで言ってくれている。

 大盤振る舞いね! サボる必要が出た時は遠慮なく使わせてもらいましょう!
 お返しに、調合の技術はもう隠さないで良いと伝えておこうかな。私への土下座なしでも、教えてもらう熱意さえあればアラン先生の判断で気楽に教えるレベルのノリで。
 うん、そうしよう。

 それにしても、戦闘系や戦術系の選択授業ではどんな事を教えているんだろうか。他の生産職の選択授業も気になるし、お嬢様が多いことから調理部とか作法教室、ダンス部とか縫合部とか、部活の延長線上にありそうな授業が沢山ある。
 動物のふれあい教室なんて物まであるし、アリスちゃんが言っていた魔道具関係も種類が豊富だ。

 あーん、何から試そう。シラユキちゃんわかんないー!

「……あっ。ねえシラユキ」
「むん? どうしたのソフィー」
「どれだけ急いだとしても魔法の授業を始められるのは、来週とか、テスト直前になりそうなのよね?」
「教えられる人手の確保を考えると、そうなるでしょうね」
「それってつまりは、シラユキから見て魔法が使える人がまだ全然いないって事でしょ? そんな状態だと、それなりの数の『ウォーターボール』が必要になる調合の授業は、シラユキがいなくなると回せなくなるんじゃないかしら」
「……あー」
「それに、決闘に出るまでずっと調合の授業に出ていたでしょう? となれば、シラユキ見たさに調合の授業は人で溢れかえると思うのよ」
「た、確かに……」

 言われてみれば。
 アラン先生や学園長のソイゾル君曰く、決闘直前の段階でも調合の人気と知名度が爆発的に増加していたらしい。
 そんな中今日の授業では、決闘におけるシラユキちゃん活躍の件で更なる増加が見込まれ、その上今後は公開範囲がアラン先生の判断基準に……人数は予想出来ない数値に達すると思われるわ。
 やばいかも。

 ただ、素材については心配がいらないと言うのは安心ね。
 うちのクラスの子達もだけど、調合科の生徒達も自主的に『リト草』をメインに、ダンジョンへと採取しに行っているとかで、アラン先生達も生徒達から余った素材などの買取もしているらしい。
 そのお陰か、調合学科は今までにないほど素材の在庫を多く確保出来ているそうで、これから人数が増えても授業で使う分には苦労することは無いみたい。そのラインナップに魔力草を追加して貰いたいところね。

 けれど、リト草の用意が沢山出来たとしても、もう1つの一番重要な部分が足りていないわ。
 それは、私が明言したスキルレベル10以上の水魔法の使い手である。そのレベルの使い手は調合学科では数えるほどにしかいないらしく、一部の先生や3年生だけみたい。
 だから、私の教えた調合を自給自足で行うには、まだまだ環境が整っていないのだ。まあ10未満でも出来ない事は無いけど……。それも勉強にはなる、かな?

 まあけど、そんな所に大量の生徒が押し寄せたらと思うと、回せないわよね……。
 うちのSクラスも、魔法の練度はまだまだな子ばかりだし、きっと焼け石に水ね。

 アリスちゃん所属のEクラスの魔法を見てあげたら、次は調合科の人達に水魔法中心に伝授させようかしら。あ、でもそれ以前に、うちのクラスの友人達にもそろそろ魔法を教えてあげないと。

 まだ魔法系の授業は何一つしていないとは言え、入学テストの時に私からの授業を受けた平民組は、教えた通り毎日鍛錬を繰り返して、今では編入組の実力を超え、在学組すら追い越すほどに実力が高まっているらしい。
 ちなみにこれは、ダンジョンに付き添ったモリスン先生と、ヨシュア君からの情報だ。

「よし。決めたわ」

 机を叩いて立ち上がる。注目が私へと集まった。
 皆、私の指示を待っていたのだ。……正直、選択授業なんだから好きに選択しても良いと思うけどね。

「言ってごらんなさい」
「まず、今日の選択授業は今まで通り調合に参加するわ。それからモリスン先生」
「ああ」
「明日の授業、午前全部もらっても良いですか? クラス全員に魔法を教えたいので。勿論、先生達にも」
「こちらとしては願ったりだが……いいのか? 教えるのに準備が必要なのだろう?」
「そうですね。教える為には相手の波長を読み取って、じっくりゆっくりと教えていく必要がありますから、見知らぬ大勢の他人に、私1人で教えきるのは現実的ではありません」

 その為に、現役の『紡ぎ手』を招集して、私の代わりを務められる人を増やそうとしているのだ。

「けど、ここにいる皆は、かれこれ10日ほど共に過ごしてきた仲間です。彼らの波長はこれまでの期間にチェックして来ましたので、そこまで苦痛では無いんです。……皆、待たせて悪かったわね」

 そういうと、皆がとんでもないと慌てて首を振った。

「確かにシラユキさんには、魔法を見てもらう約束はしていたけど、急ぐ必要は無いよ? そりゃ、同時期に編入した彼らの成長速度には驚かされると報告したけど、あれは急かしていたわけじゃ無くて」
「分かってる分かってる、みなまで言わなくていいわ」

 ヨシュア君はそう言っているけど、実際私には罪悪感があった。
 編入組の貴族には魔法を教えてあげると伝えたはいいけれど、そう告げた入学試験から、早いことでもうかれこれ1ヶ月近く経つ。その間に色んなイベントごとが盛り沢山で、教えるという事を若干失念してしまっていたのよね。本当に申し訳ないわ。
 思い出したきっかけは、よくお部屋に招待するヨシュア君の婚約者であるアリエンヌちゃん。
 部屋に集まるメンバーの中で、彼女は唯一魔法を教えていない存在だった。その事から来る疎外感を、感じてしまったので、先行して魔法を教えてあげたのだ。

 その時アリエンヌちゃんは、多分意図していなかったんだろうけれど、ふとヨシュア君達の話題を口にしたのだ。まあほとんどが惚気だったけど、そこで私は思い出した。

 魔法……皆に、まだ教えてなかった!

 と。

「これは私のしたい事だから、気にしなくていいわ。勿論、編入組だけじゃなくて進級組にも教えるから、楽しみにしていてね」
「はい、シラユキ様!」
「シラユキ様にご教授いただけるなんて、今から胸が高鳴りますわ」

 歓声が上がる中、意外そうに声を上げる人物がいた。

「……それは、俺達もか?」
「そうよ? グレンが嫌なら無理に教えたりしないけど」
「嫌なものか。俺の本分は剣術だが、魔法を学びたかったが為に魔法科の道を選んだんだ。逆に君の方が嫌では無いのか? 俺はてっきり、君に嫌われているものだと思っていたが……」
「ソフィーはどうか知らないけど、私は嫌いじゃ無いわよ」

 好きでも無いけど。
 元々あった好感度が株暴落で崩れ去って、今のところはプラマイゼロね。

「そうなのか?」
「馬鹿ね。そもそもシラユキが嫌っていたら、調合の仕方を教えてくれるわけないでしょ」
「だが土下座を……」
「あれは友達じゃなかったからでしょ。そうよね、シラユキ」
「まあね。ただ、技術を教えてくれる側に対する礼儀を見るためとは言え、友人になろうという相手に土下座を強要するのは流石にカワイくなかったわね。そこは反省しているわ」

 反省反省。

「さて、時間も迫ってきてるし、今日も皆で調合に行くわよ。水魔法の腕がある子は、よければ手伝ってね」
『はい!』
「あ、そうだわ」

 ふと思い出した事があったので、近くの壁に向かって呼びかける。

「ツヴァイ」
「はっ。こちらに」

 一見何でも無いはずの壁から、にゅるりとツヴァイが現れる。ローグの隠密力と、隠し通路の合わせ技ね。学校にも隠し通路が至る所にあるっていう非現実感がまた面白いわねー。
 見ていて飽きないなぁ。

「この手紙をママに渡してきてくれる?」
「承知致しました」

 そうしてツヴァイは、現れた時と同じ様に、不思議な光景を見せながら消えていった。


◇◇◇◇◇◇◇◇


「お姉ちゃん、来たよー!」
「遅れちゃったかしら」
「そんなことないわ。はぁ、久しぶりに見るリリちゃんのフル装備。相変わらずカワイイわ」
「えへへ」

 ママは最近着ている事が様になってきたいつものメイド服だけど、リリちゃんは私が作ったダルメシア皇国の衣装を魔改造したコートを着て来ていた。
 言うなれば、宮廷魔道士のコスプレ。……コスプレ?

 そんな2人を迎え入れて抱き締めていると、正面から熱い視線を感じた。ふと視線を上げるとカワイらしい初等部の子達と視線が交わる。
 2人についてきたのかしら? せっかくだからシラユキちゃんスマイルをお見舞いしよう。

 バチコーン★

「はうっ!」
「お美しい……」
「なんて尊いのかしら……」
「あなた、鼻血が出てますわよ」
「そう言うあなたもですわ」

 皆、シラユキちゃんのカワイさにメロメロね!

「シラユキちゃん。お手紙には私達2人にフル装備でって書かれていたけど……クラスの皆も見に行きたいって。見る分には危ないことはないと思うし、連れてきちゃったわ」
「内緒! って感じじゃなかったから良いかなって思ったの。ダメだった?」
「ダメじゃないわ。むしろ改めて考えれば、連れてきてもらって正解かも。なんて言ったって今日は、ママの凄さを周知させる為でもあるんだから」
「「ママの?」」
「「凄さ?」」

 耳元で親娘が。背後で姉妹が声を合わせる。
 今日は、先日陛下に事前報告はしていた内の1つ。ダンジョン関係から手を出そうと思って、を集合場所に決めておいたのだ。
 ダンジョンで得られるメリットは計り知れない。レベルや素材もそうだけど、宝箱からは特殊アイテム、仮想の魔物と戦うことで戦いの経験ばかりかスキルの向上も狙える。

 でもその為にはパーティシステムを誰でも扱える様にしなくてはならない。その専用アイテムを作成するための素材が、ココ。学園ダンジョンの中級でドロップするのだ。
 でも、その間私以外を放置して行くのは効率が悪いし、だからといって中級ダンジョンについてきてもらうのは危ないし、パワーレベリングはなるべくしたくない。
 そしてアリシアを姉妹の援護に回したとして、私が1人ぼっちになるのも避けたい。寂しいし。

 だから……。

「皆には悪いけど、私とアリシア以外ので、初心者ダンジョンを周回してもらおうと思っているわ」
「「「「えっ!?」」」」

 彼女達は驚いた後に、それぞれの反応を示した。

「ちょ、ちょっとシラユキ? 確かに魔物は全部私たちで倒してきたけど、あれはシラユキの支援があったからであって、あの能力無しでは無理よ」
「私達だけでダンジョンを? シラユキ姉様が出来ると仰るのであれば……でも、魔力管理が……どうやって……」
「ダンジョン楽しみなの!」
「ママの凄さ……?」

 フフ、皆カワイイわね。

「それじゃ、今から私とアリシア。そしてママがそれぞれ個別に、ソロで初心者ダンジョンを攻略して行くわ。それまでに覚悟を決めておきなさい」
「承知しました、お嬢様」
「ええっ!? マ、ママもなの!?」
「そうよー、ママもよー」
「で、でもママ、このダンジョンは行ったことがないのよ……?」

 慌てたママから帰ってくる返答が、実にカワイらしいものだった。まるで知っていれば、出来ないことはないという前提から来そうな回答だったからだ。ふふん、私知ってるのよ。ママがこのダンジョンの情報を集めてることくらい。
 ママってば、色々と自信がないところがあるけど、実際実力からしてみれば、私が手を出す以前からそれなりには能力があるのよね。シラユキちゃんパワーで何段も強くなったけど。

「ママ。確認だけど、このダンジョンの構造や魔物の分布とか、全部調べてあるんでしょ?」
「え、ええ」
「なら、素材を無視してしまえば余裕でしょ?」
「えっ……素材、回収しなくても良いの?」
「良いわ。だって今からするのは、単にタイムアタックだからね」

 魔法学園のダンジョンには、それぞれクリア者の攻略速度が掲示されている。今表示されているのは……。

『1位 ヨーゼフ、ルドルフ、カーマイン、オグマ 時間18分11秒』
『2位 フェリスフィア、モニカ 時間24分52秒』

 パーティで挑んだ成績だけ。けれど、本来はここにもう1つ記録が残るはずなのよね。ゲームの時はあった仕様だし、この世界でもそれは適用されているはず。
 そう。パーティ用とは別に、ソロ用のクリアタイムだ。ここにそれがないのは多分、危険なのと、難しいのもあって、誰も挑戦できていないからだと思う。
 いや、そもそもソロで挑むなんて発想自体無いんじゃないかな。ソロタイムアタックなんてのはゲームではよくあるコンテンツだけど、生死に関わる世界ではそんな文化、生まれっこないもの。

 そしてソロで挑む上での鬼門は、ウルフね。
 このダンジョン、こちらの人数に合わせて出現する敵の増減がある程度決められているにもかかわらず、ウルフに限ってはソロでも最大5体出てくるのよね。
 ソフィーですら、前衛の生徒がいる前提の上で苦手意識を持っていたのだ。そんな相手、まず生徒では対処が出来ない。
 
 けど大人なら、何人かいけそうな面々は思い浮かぶ。たとえボスにスライムが出たとしてもね。

 さて、アリシアの職業を『ローグ』に変えて、私の腕前を刻んで来ましょうか!


◇◇◇◇◇◇◇◇


「アリシアー!」
「はい」

 準備体操を終えたシラユキが、アリシア姉様の胸に飛び込む。アリシア姉様は、まるで来ることがわかっていたかの様に受け入れていた。
 今からシラユキが行うのは、今後誰にも抜かれないと思われていた、おじさまやお父様達が打ち立てたダンジョン攻略の順位塗り替えだ。昨日、王城でおじさまや王妃様達に楽しげに報告をしていたから、来ることはわかっていたけど……。まさか、昨日の今日でとはね。

 それにしても、何をしてるのかしら? さっきから抱きしめあったまま、微動だにしないわね。……シラユキの事だから、あの行為にも何かしら意味がありそうな気もしるし、無さそうな気も……。
 ある場合は何かしら。これから2人ともダンジョンに入るんだし、魔法か何か、特殊な……。

 そう思っていると、アリシア姉様が微笑んだ。

「お嬢様。ソフィア様が不思議がっていますよ」
「うっ」
「んぅ? ……アリシア、ちゅー」
「はい」

 そして、見ているこっちが恥ずかしくなるくらいに熱烈なキスを始めた。
 ……ああ、この行為に特別な意味はないのね。きっとあの子は少しの間だけでも1人ぼっちになるのが寂しくて、甘えてるんだわ。全く、クラスメイトや下級生の視線が集まる中、よくもまあ堂々とキスしたり出来るわね。

 ……やば。
 私、昨日、それ以上の人たちが集まる中でキスをしたんだったわ! うう、思い出して恥ずかしくなってきた。

「んっ。……よし、補充完了っ! それじゃ、行ってきまーす!」
「行ってらっしゃいませ、お嬢様」
「「いってらっしゃい」」
「お姉ちゃんふぁいとー」
「「頑張ってください、シラユキ姉様っ!」」

 私達だけじゃなく、沢山の声援を受け、あの子はダンジョンの中へと消えていった。

「全く、大げさね。たったの数十分くらいで」
「仕方がありません、お嬢様ですから」
「お姉ちゃんだから仕方ないの」
「仕方ないわね」
「……ところで、あの子、何分くらいで出てくると思う?」
「お嬢様の事ですから……大幅に記録は更新されるでしょうね」

 おしゃべりしながらでもおじさま達の記録に迫るものだったし、あの子1人なら10分を切るんじゃ……。

「それよりもリーリエ母様、大丈夫ですか? 1人で行く事は決定事項みたいですけど……」
「そ、そうだったわ! リーリエ母様、何も1人で入る必要はないわ。シラユキはああ言っていたけど、無理しなくても良いのよ」
「ふふ、アリスちゃんもソフィアちゃんもありがとう。でもママね、大丈夫なんじゃないかなって思ってはいたのよ? ただ少し自信が無かっただけで……。けれど、シラユキちゃんが大丈夫って背中を押してくれたなら、平気かなって思うの」
「そうよ、ママは凄いんだから! ママが優しくてカワイイだけじゃないってところを皆しっかりと見届けるのよ」
「もう、シラユキちゃんったら……。でもそう言ってくれて嬉しいわ。ママ、頑張るね」
「うん!」

 シラユキがリーリエ母様を抱き締めて頬擦りしている。
 ……ん? いつもの光景だけど、何か違和感が……。

「……」

 はぁっ!?

「ちょ、シラユキ!? いつ戻って……。あ、さてはもう寂しくなって引き返してきたの? もう、本当に寂しがり屋なんだから」
「むー。寂しかったのはホントだけど、引き返してはいないわ」
「えっ?」
「ちゃんとクリアしてきたよー。ほら」

 シラユキが背後を示す。
 嘘でしょ……。まだ、3分も経過していないわよ!?
 そう思いながらゆっくりと振り返ると、クリアタイムの表示に新しい項目が追加されていた。

『初心者ダンジョン ソロ攻略者ランキング』
『1:38 シラユキ』

「一体、どうやって……」

 そして彼女は、見惚れるような満面の笑みとピースサインで答えたのだった。

「走ってきたわ!」

 眩暈がした。
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