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第2章:鉱山の街シェルリックス編

第058話 『その日、ピシャーチャが売れた』

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 光り輝く素材達に目を奪われ気付かなかったが、よくよく見るとそれらは胃液まみれだった。いつまでも素晴らしい素材をこのままにしておくわけにもいかないので、さっさと『浄化』をかけておくことにした。
 『浄化』で綺麗になると、更に輝きを増したのは言うまでもない。改めてうっとりと見つめてしまいそうになるが、今は回収をして次に移らねば。これらを眺めるのは宿でも出来る。

 そう思ったが、周囲のドワーフ達も見惚れていることに気付いた。まあ、珍しい鉱石達だしね。
 いち早く再起動したハワードが聞いてくる。

「なあ嬢ちゃん、この鉱石はそれぞれなんだ? 金鉱と白金鉱以外見た事ねえぞ」
「この青いのはアダマンタイト鉱石ね」
「これがあの最硬の鉱石か!」

 まあ、硬いだけの鉱石ね。加工をするにもハンマーで叩くのは骨が折れる。物理的に折れるレベルで硬い。というか、ハワード達にアダマンタイト鉱石の塊を見せるのを忘れていたわね。
 ……まあいいか。

「この白っぽいのは王鉄鉱ね」
「鉄なのに鉄じゃねえ王鉄か!」

 配合が鉄のクセに、鉄じゃない未知の要素が加わったよくわかんない鉄ね。でも、その未知の要素が属性を保つという特性を持っている。
 そのため『聖鉄』のみならず、他の属性も作れてしまうので、それぞれの属性に合わせた鉱石へと派生する。そのせいもあって上位の鉱石のくせに派生先が本当に多い。

「この赤いのはヒヒイロカネね」
「これがミスリルとアダマンタイトの良い所取り!」

 わかりやすい説明をありがとう。
 最硬に近い上に魔力伝導率も高い、ミスリルとアダマンタイトの合金よりも強力な伝説の金属ね。
 正直出るとは思わなかった。王鉄の更に上が出てくれるなんて嬉しいけれど、必要鍛冶スキルは最低でも60からだ。今の私では扱えないのでお蔵入りね。

「それじゃ、悪いけど回収するわね」
『ああー』

 ドワーフ達の残念そうな声が響く。ちょっと申し訳ない気持ちになるけど、日暮れまでもう少ししかない。

「それじゃ、他の解体も急ぐわよ」
「待ってくれ嬢ちゃん」
「何よ。鉱石は後にしてよね」
「いや、それも見たいんだが、ワシらの装備じゃ解体を手伝えそうにねえ。さっき試したが、まるで歯が立たねえんだ」

 よく見ると、ハワード達の解体用ナイフは全て鉄製だった。ただの鉄では弾かれるのね。
 ……今回は私の解体だから私が率先してやればいいけど、私の番が終われば彼らは自力では解体できなくなる。それだと、彼らが解体できない物を売りつける私という構図が出来上がる。それじゃあ詐欺みたいなものだし、どうにかしなきゃね。

「魔鋼鉄のナイフなら、いけなくもないと思うけど……素材の準備に時間がかかるわね」
「それなら、この前嬢ちゃんから貰った『魔鋼鉄のインゴット』と、買い取った『魔合金のインゴット(銅)』を持ってきてるぜ。これを使って作ってくれねえか?」

 ハワードが呼びかけると、この前の魔法組が『魔鋼鉄のインゴット』を取り出して持ってきた。

「いいの? 使っちゃって」
「勿論だ! ワシらの解体ナイフを新調させると思えば、損どころか大助かりよ!」
「そう。なら、素材はそっち持ちとして、加工費は免除してあげるわ。人数は何人いるのかしら」
「おう、28人だぜ!」

 かなりの人数だけど、ナイフの刃の部分だけと考えれば、インゴットが5個もあれば28本分くらいは何とかなる、かな。
 それに魔力操作による加工は、劣悪な環境でない限りは場所を選ばない。ここで1から紅玉を出して熱するわけでもないし、問題無く行けそうだ。

「それじゃ、今から順番に作るから、受け取った人から魔石の取り出しをお願いするわ。場所は右胸よ」
『合点!』

 そうして、衆人観衆の中でナイフ作りを開始した。アリシアの弟子の5人から話を聞いていたのか、他の職人ドワーフ達も大人しくその光景を見守っていた。
 出来た端からナイフを配っていき、人数分の加工を終わらせた所で、魔石は既に見えるところまで解体されていた。鍛治スキルもいい感じに増えて、現在27にまでなったわ。『魔鉄』ではもう上げることはできないが、『魔鋼鉄』ならまだまだスキルを上げられそうね。

「お待たせ。そこまで出てきたのなら、あとは直接引っ張るわ」
「おう、任せた」

 露出した魔石を両手で掴む。ん? 魔力を吸われている?
 しかし吸われた先から魔力は回復するので、私には大した影響はない。一気に引っ張ることにした。

『ズリュッ』

 出てきた魔石は人の頭くらいの大きさで上級の魔石を軽く凌駕する大きさだった。

**********
名前:暴食王ピシャーチャの魔石
説明:ピシャーチャに宿っていた特大の魔石。ピシャーチャの特性を受け継いでおり、周囲の魔力を微量ながら吸い続けている。
**********

 なるほど、あまり外に出しっぱなしにするのは良くなさそうね。人様に触れさせるのも、あまり宜しくはない。
 使いどころは今のところ思い浮かばないけれど、コンテナの奥に仕舞い込んでおきましょうか。

「すげえデカさの魔石だな。だが、なんか知らねえが近づきたくねえ」
「そう、本能で理解しているのね。この魔石は魔力を吸い続けているわ。一般人なら、持ち続けるだけで数分で倒れちゃうんじゃないかしら」
「やべえな!」

 マジックバッグに収納した私は、そのまま皆の協力で背中側のしっかりした皮を剥いだ。
 革製品として扱うには、ブヨブヨしてる方は扱いにくそうだし、直径2メートルずつあれば問題ないでしょ。

 そうこうしている内に日が暮れてきたので、私は帰ることにしたのだが、どうやら彼らは夜通し作業をするみたい。頑張るわねぇ。
 私はお肌に悪いから先に帰らせてもらうわ。

「明日、ハワードの工房を借りてもいいかしら?」
「おう、開けっ放しにしてるから勝手に使ってくれ」
「鉄鉱石30キロほど欲しいんだけど」
「好きに使って良いぞ!」

 ええええ? 良いのかしら、しかも開けっ放しで来たとか不用心ね。
 まぁ皆、お金とか貴重品は手持ちのマジックバッグに入れてるみたいだし、いいのかな? 一応、タダで鉱石を使うわけにもいかないから、使った分のお金は次に会った時にでも払おう。

 メルクと領主様の所に行くと、話し合いは一段落したみたい。アリシアも金額の話し合いで、お仕事をしてくれたみたいね。満足気だわ。

「シラユキさん、怪物の買値が決まりました。白金貨300枚でいかがでしょう」
「あら、魔石もないのに、そんなに貰ってしまって良いのかしら」

 白金貨300枚と言えば、金貨で言えば3万枚だ。街を救った報酬と、伝説の化け物のほぼ全身。あとテラーコングの報酬も組み込んであるわね?
 ……うん、まあそう考えれば、このくらいが妥当かもしれないわね。アリシアったら、私が貰いすぎて申し訳なくなるラインのギリギリ手前で落とし込んできたわね? やるじゃない。
 これ程のお金があれば、オークションで良い素材が出て来ても、余裕で落札出来るんじゃないかしら。

「構いません。シラユキ様がこの怪物を倒してくれなければ街は滅んでおりました。白金貨300枚は、この街の価値としては足りないかもしれませんが、支払わせていただきたい」
「領主様は全財産だそうとしやがったからよ、ギルドもちょっと出すことにしたぜ。それでもこの素材の価値は計り知れねえ。最終的に俺達が得する形になりそうだ」
「構わないわ。それにしても、ギャラリーが凄い増えたわね」

 作業に夢中になっていて気付かなかったが、無数の人間がピシャーチャの周りを取り囲んでいた。最初に見守っていた冒険者達は、警備や整理に追われている。
 ただでさえピシャーチャの巨体で狭く感じているのに、更に狭くなったわね。

「そういやテラーコングの時、お前さんは居なかったな。あんときもこれくらいの騒ぎだったぜ? ま、これからどんどん増えていくんだろうけどな」
「ただテラーコングと違って、気の弱い人が見ると気を失うんですよー。ギルドとしてはそれが大変ですねー」

 今も、訓練場の入口で倒れた人がいたらしい。エスタちゃんが冒険者達を連れて駆けていった。大変そうね。

「皆忙しそうね。それじゃ、私は帰って休むとするわ」
「あ、嬢ちゃんちょっと待ってくれ。シェリーからの手紙だが、追加で俺からの手紙やサインをするからしばらく預けてくれねえか」
「いいけど、汚さないでよ」
「汚さねえよ! 予定を聞いとくが、いつ街を出るんだ?」
「そうね……予定としては3日後を考えているわね」

 私の中の予定表だとそのくらいには用事も片付いているだろう。またママ達からゆっくりするよう窘められるかもしれないけど。

「あいよ。その頃にはバートンも、領主様に報告は終わってるだろうし、嬢ちゃんにも共有が出来るだろうよ。それまでにギルドに顔を出してくれよ。情報や金を一緒に渡すよ」
「ええ、よろしくね」

 メルクや領主様と別れ、アリシアを連れて訓練場を出る。外では、気を失って倒れた一般人を介抱していたママやリリちゃんを迎えに行き、そのまま久々の宿である『デュナミス』へと向かった。


◇◇◇◇◇◇◇◇


「お嬢様、改めてお疲れさまでした」
「アリシアもね。それにリリちゃんやママも、お疲れ様」
「はいなの!」
「ママは普段通りしてただけよ? ふふ、でもありがとう」

 私達は今、宿での食事を終え、皆でゴロゴロしていた。

「それじゃ、改めて共有するわね。これが今回のお宝よ!」

 テーブルの上にピシャーチャの腹から出てきた報酬を並べる。室内の明かりを受け、宝石や鉱石が輝いて見える。

「す、凄いの!」
「綺麗ですね……」
「……」

 皆目を輝かせていたが、ママは言葉を失っていた。気持ちはよく分かるわ。

「鉱石類は私が使うとして、宝石類だけど気に入ったのあったら1つ選んでね。皆の武器を作る際に、それを加工して混ぜ入れようと思うから」

 その言葉に皆が悩み始める。そんな中でリリちゃんが真っ先に声を上げた。

「えっとえっと……全部綺麗だから、お姉ちゃんに選んでほしいの!」
「そう? ならそうね……この紫色の宝石。フローライトね。杖に組み込むことで雷魔法の効力を高めてくれるわ」
「それが良いの!」
「わかったわ、完成を楽しみにしていてね」
「うん!」

 リリちゃんの頭を撫でてあげていると、ママもおずおずと手を挙げた。

「マ、ママも選んでほしいわ。どれも綺麗だけど、ママは宝石に詳しくないから……」
「それじゃ、ママがさっきから目を奪われているこの青い宝石……サファイアね。水魔法の効力を高めてくれるわ」
「はうっ、気付かれてたなんて、恥ずかしいわ。……でもそうね、この宝石は目が離せないの」
「ママにぴったりだと思うわ。もっと自信を持って」
「ええ。ありがとうシラユキちゃん」

 そしてアリシアは、やっぱりと言うか選んでほしそうだった。ウズウズしているわね。

「アリシアにはこの宝石ね。貴女の瞳によく似合うし、グリーンガーネットよ」
「ありがとうございます、お嬢様!」

 最初は武器に……と思っていたが、彼女たちの喜びようを見て、装飾品に使えないかを考え始めた。絶対似合うだろうし、何が良いかなぁ……。
 考え込んでいると、ママが話を戻してくれた。

「それでシラユキちゃん、これからどうするの?」
「あ、そうね。予定としては3日後に街を出て王都を目指すわ。それまで私は、集めた鉱石を使って鍛冶スキルを可能な限り上げようと思うの。その後時間があればこの街の教会にも顔を出して、ギルドから招待状と坊ちゃんの結末を聞いて……そのくらいね」
「それでは私は、お嬢様のサポートを。あとは例の廃鉱山の所有権に関して、話は通しておきましたので後日お嬢様に権利書が発行されるかと」

 あ、忘れてたわ。権利書なんて貰えるのね。

「ママ達はお買い物をして……、その後は暇になっちゃうわね」
「リリ、いっぱい魔法覚えたから練習したいの!」
「それじゃ、ママと森で狩りをしましょうか」
「うん!」

 リリちゃんの覚えた『サンダーランス』と『サンダーロード』は、使い勝手が良く、序盤では強力な魔法だ。
 訓練場があの調子では、本来の用途には使えないだろうし、正直森の魔獣程度では歯応え無さすぎるかもしれないけど……。2人だけで廃鉱山に入るわけにもいかないしね。

「それと今回の事で、私以外全員のランクが上がるみたいですので、お母様やリリもギルドには顔を出すようにとのことです」
「わかったわ」
「はいなの!」
「アリシア……」

 ランクという言葉に数日前の反動が来そうになったが、『グッ』と堪える。

「ご安心ください、お嬢様。ランクはBで留めておきましたので」
「ありがとうアリシア! 好き!!」

 私はアリシアに飛びついた。


◇◇◇◇◇◇◇


 その日から、皆ぐっすりと休むことができるようになった。もう眠る近くにピシャーチャはない。私含め、皆見えない重圧から解放されたみたいね。

 1日目午前。私はアリシアに甲斐甲斐しくお世話をされながら、ひたすら生産に勤しんでいた。しかしアリシアは、ピシャーチャの解体現場に向かうことになった。
 というのも、あいつの体液は可燃性だからか、解体現場では度々ボヤが発生するらしいのだ。ハワードの職人仲間がそれを伝える為に、工房までわざわざやって来たのだ。
 アリシアなら消火可能な規模の水を出すことも出来るし、『浄化』を使えば元を断つことも出来る。あまり離れたくなさそうな顔をしていたが、全力でをしたら顔を真っ赤にしながら向かってくれた。この手は異性には使いたくないわね。


◇◇◇◇◇◇◇

 
 1日目午後。1人きりになったからと言ってやることは変わらず、手元の鉄を全て『魔鉄』へと変え、そこから全ての『魔鉄』を『魔鋼鉄のインゴット』へと精錬していった。休憩を繰り返し、その日のうちにスキルは30を超えた。
 途中から混ぜ込むための『魔合金のインゴット(銅)』が足りなくなってきたので、それも補充をしたりしたので、全ての『魔鉄』を消費できなかったのが心残りだった。


◇◇◇◇◇◇◇


 2日目午前。全ての『魔鉄』を『魔鋼鉄のインゴット』へと精錬し、最終的に昨日の分と合わせたら、合計80キロの『魔鋼鉄のインゴット』が出来上がっていた。
 しかしそれでもスキル値は33.6。限界の35までは上がりきらなかった。

 仕方がないので、『魔鋼鉄のインゴット』を使って消耗品を作ることにした。魔法を使った攻撃は、レベルとスキルの上昇で勝手に強くなっていくのだが、近接攻撃用の武器やママの矢に関してはそうはいかない。
 ママの弓はもう、現役時代の愛用の弓を十全に使えているが、矢の方は市販の鉄製の鏃だ。
 コレを全て『魔鋼鉄』製の物へと入れ替える。ママには言ってないけどサプライズになるかしら。

 ママならきっと、勿体なくて使えないと言いそうだけど、コンテナで80キロの魔鋼鉄を腐らせる方が勿体ない。そう伝えれば納得するか諦めるだろう。魔鉱石は腐食したりしないけど。

 鏃は『魔鋼鉄』として、本体であるシャフトや矢羽根はどうしよっかな。『魔鋼鉄』に劣らない木材や羽根となると、この辺りでは限られてくる。この辺はママを納得させてから相談して決めよう。とりあえず私は、納得できる量が出来るまで、鏃への加工作業を続けたのだった。


◇◇◇◇◇◇◇


2日目午後。鏃はスキルが38まで伸ばせるはずだが、上げ切ることはせず必要分だけ加工した。そして籠り始めた本来の目的である、ミスリルへと手を出した。
 まずはミスリルを必要分インゴットに変え、更に『魔鋼鉄のインゴット』と掛け合わせることで、特殊合金である『霊鉄のインゴット』を作り上げる。
 ミスリルはスキル41、『霊鉄のインゴット』はスキル47まで上昇させることが出来るので、ゆっくりとだが確実にスキルが伸びていった。しかし、今はこれを上げきるメリットが無いし、時間も設備もない。家族へのプレゼント用の装備を作れれば十分だ。

 しかし装備の要求スキルは、『霊鉄のインゴット』よりもさらに高いので、作成には神経を使う。そしてその作業は、ここじゃなくても出来るので、また時間のある時にテントでコツコツ作ればいいわ。今は『灼熱の紅玉』が必要になる他の作業を済ませてしまおう。
 装飾用に白金鉱や金鉱など、他の鉱石をインゴットに加工する。これらの鉱石は、もうスキルの上限値に到達しており、これ以上成長はしないので割愛だ。

 鍛冶場でのすべての作業が終わるころには昼は大きく過ぎ、14時半になっていた。そろそろおやつの時間だが、昼食すらまだ食べていない。アリシアから貰ったお弁当を食べる。
 中身はちょっと少なかったが、たぶんアリシアは、私が集中しすぎて食べるのがこんな時間になることを見越して、量を減らしたのかもしれない。
 だって、もうすぐ夕食の時間だもの。

 しかし、せっかくご飯を食べたのにこのまま直帰するわけにもいかない。色々多方面に用事があるんだもの。今日が終わるまでにまだ時間はあるし、1つ1つ済ませていこうかな。
 ……そういえばハワード、結局帰ってこなかったわね?

『マスターったら、もっとのんびりしても良いのに』
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