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第2章:鉱山の街シェルリックス編

第052話 『その日、大蚯蚓と戦った』

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「ようやくレベル9か。長かったわ……これでコイツも余裕なんじゃない?」

 しかし、ピシャーチャはいまだ固まったままだ。何なの? 戦闘中に寝落ちしたの?
 ……そんなわけないわよね。こっちに向けてすっごい殺気を垂れ流してるし。
 何かしてる? ナニカ……?

「あっ、『魔力視』! ……やっぱり!」

 『魔力視』でピシャーチャを見ると想像通りの状態だった。『魔力視』の本来の使い方は、敵の魔力の流れを視るための物だ。そして魔力が集まれば集まるほど光り輝き、眩しくなる。
 ピシャーチャはまるで太陽のような輝きで、正直直視することが非常に辛いレベルにまで魔力を貯めていた。つまるところ、こちらをぶっ殺すために魔法攻撃の準備をしているようだった。

「魔力遮断用のサングラス持ってないから、眩し過ぎて辛い! でも、あそこまで魔力を貯めているという事は、間違いなく魔法を

 ネームドの魔物にもなると魔法を行使してくる。しかし、理が人間とは異なるため、詠唱とは別の、が必要になるので発動には時間がかかる。
 なので本来は殴り続けるチャンスタイムでもあったのだが……1人だとそこまで余裕がない。ここまで長く準備しているとなると、完成は間近だろう。しかもこの長さ、大規模クラスの魔法が飛んでくる。
 ここまで大型のネームドになると、HPが本当に化け物だ。一気に殺しきることは不可能に近い。避ける準備が大事ね。仲間は居ないんだし、今は無理をする場面ではない。

「……魔力の光は、黄色。属性は土ね。となるとやっぱり風は相性的に弱点なのかも。あとは狙いだけど……」

 この部屋は地面も天井も壁も、どこかしこも岩と鉱石だ。どこでも土属性の魔法の起点になりえる。魔法の効果は大まかに分けて3つある。発射タイプ、ピンポイントタイプ、範囲タイプだ。発射タイプは、溜めの最中に発射物が出現するので今回は異なる。だから今回は、ピンポイントに狙ってくるか、範囲で巻き込むかのどちらか。魔力の流れで特定はできるが、時間がかかる。
 どちらが来ても回避できるよう身構えながら見極めようと睨み続ける。奴の魔力がどんどん集まり、眩しさで目が眩み始めたころ、ようやく狙いが判明した。

「対象は……私の足元! 退避ー!!」
『GOAAA!!!』

 全力でその場から離れ、壁際をなぞってぐるりと回り始める。
 地面が大きく、私が足を離した直後には、岩の槍が多方面から押し寄せてくる。それも1度ではなく、ピシャーチャの魔法が続く限り追いかけてくる!
 ピンポイントタイプの、追尾型だ。少しでも足を止めたら、その瞬間荒れ狂う大地に飲み込まれ、串刺しになるだろう。

「ひょわー!!」

 背後から岩同士がぶつかる破砕音や振動に、ちょっと楽しくなりつつも振り向く余裕はなく、走り続けた。こういうのは先読みで魔法を発動させるのが効果的なんだけど、ピシャーチャにそこまでの知性はないのかもしれないわね。

「ふっ、ふっ……ふう。終わったかな?」

 震動が止まり、ピシャーチャから溢れていた輝きも収まっている。改めて見ると、本気で項垂れているように見えた。
 そして走ってきた場所を見ると、元々あった水晶に加え、地面に埋まっていたミスリルなどが剥き出しになり、荒れ狂った地面が、幻想的な光景をより強くしていた。
 よくも壊したなと怒ろうとしてたのに、いい仕事をするじゃない……。

「でもま、やり過ぎると調和が崩れるわ。もう撃たせてあげないわよ」

 そろそろ攻撃に移ろう。土属性持ちなのは確定。そして必ず吸収するわ。氷も確定として、もう1つの耐性属性も調べておくべきね。氷と土に親和性のある属性は、雷か水ね。

「『サンダーランス』」

 強めに魔力を籠めて、『サンダーランス』を放つ。威力を弱めた魔法では、そもそも敵のステータスが高すぎて効果が無く、耐性の判断には使えないのだ。
 しかし、ピシャーチャは避けるそぶりもなく、頭に当たった。
 『ペシン』……あ、弾かれた。

「雷は無効化ね。よしよし、それじゃあ残りの属性で攻めるわよ! まず突風を烈風に変えて、威力マシマシの……『ゲイルランス』!!」

 その場でもう一発。今度は直接掴んで全力で投擲する。暴風を纏い、高速で飛ぶ『ゲイルランス』がピシャーチャの頭を狙う。しかし『サッ』と避けられてしまう。距離があったからかしら、割と本気で避けたわね。しかしすぐ近くの天井に激突し、余波で起きた風刃がピシャーチャを切り刻んだ。

『GIAAA!!?』
「マンイーターを食らいに行ったときも思ったけど、この図体で意外と素早いわね。接近して魔法を撃ち込むにしても、ゲイルランスは近距離では自爆もある。なら……魔法武器の上位版を使うために、スキルレベルを急いで上げなきゃ」

 『ウィンドボール』を生み出し、魔力を集め圧縮し圧縮を重ねていく。
 それを見てピシャーチャは大きく空気を吸い込んだ。

『GYOAAAAA!!』

『状態異常『発狂』レジスト』
『状態異常『恐慌』レジスト』
『状態異常『恐怖』レジスト』
『状態異常『絶望』レジスト』
『状態異常『混乱』レジスト』
『状態異常『眩暈』レジスト』

「こっちはレベルが上がったのよ。無駄無駄!!」

 もう状態異常は怖くない。ちょっと怖かったけど、大丈夫そうね! その間もスキルはどんどん上がっていく。この風の玉にも名前を付けましょうか。そうね……『烈風の翠玉』なんてどうかしら。
 遠距離は不利と判断したのか、ピシャーチャもこちらを食らいつこうと急接近してきた。スキルはまだ……83。逃げ回るのも癪だし、1発ぶちかましてあげよう。

『GYAOO!!』

 真っ直ぐこちらへと這いよるも、私の正面にある『烈風の翠玉』を危険と判断したのか、直上から大きく口を開けて突っ込んでくる。
 正面から見るとその速さと、動きのキモさに竦み上がりそうになる。

『状態異常『恐怖』レジスト』
「ちょっ!?」

 動くだけで恐怖を煽るどころか、状態異常を誘発させるなんて、本当に恐ろしい相手ね!
 迫り来るピシャーチャの懐に飛び込み、食らいつき攻撃を回避する。そして、魔力を纏った拳で殴りつけた!

「シラユキちゃんアッパー!!」

 『ベチャッ』……ピシャーチャの体の芯を捉えたと思った拳が、ヒットの瞬間あらぬ方向に滑った。嫌な感触がしたのでよく見ると、ピシャーチャが全身からヌルヌルの体液を分泌し、撒き散らしていた。
 その結果、ピシャーチャの前で全身を晒していた私は、ヌルヌルのベタベタにされてしまう。

「うえぇ、気持ち悪い! っていうか臭い! 『浄化』『フレイムランス』!!!」
『GOGYAA!?』

 匂いからして可燃性だと判断し『フレイムランス』をぶち込むと、想像通りピシャーチャの体液に火がつき、全身が燃え上がった。
 咄嗟の反撃だったため熱気がこちらまで来たので、慌てて距離を取る。

 自分の『浄化』には自信があるが、あんな匂いが体に付着したら凄い嫌なので、ピシャーチャがのた打ち回っている間に匂いチェックする。
 くんくん。……うん、落ち着く。ずっと嗅いでいたくなる良い匂い。

 そうこうしている間も『烈風の翠玉』の凝縮は続けている。そして念願の風魔法スキルが90になった! 
 魔法剣『ウィンドソード』の上位版の解放よ!

「『ゲイルブレード』! これで細切れにしてあげるわ!」

 魔法剣のレベル2は、剣でもあり刀でもある。そのためこの国ではなかなか出回らない刀のスキルを上げることも可能だ。
 これからはこの魔法剣で素振り練習しましょ!

 自身から発した油のためか、ピシャーチャがいくら転げまわっても火が消えない。そのため、魔力防御を使って火を体液ごと押し流したようだ。……ふぅん、シレッと使ったけど、こいつも魔力防御するのね。
 蓄えた魔力がこいつにとって何より大事な物みたいだし、出し渋る傾向にあるみたいね。渋った結果体力を削られて息切れしてたら世話ないわ。

 やはり魔力は温存したいのか、それからのピシャーチャはその巨大な身体を使った攻撃を繰り出し始めた。長い胴体を使った体当たりや噛みつきを回避し、私は『ゲイルブレード』を使い、頭部を重点的に切り裂く。
 胴体部分は素材として優秀そうなのでなるべく傷つけずスマートに倒したい。とくれば、やっぱり頭でしょ! ちょっと全身焦げてるけど、これくらいノーカンよ!
 レベルが9になったことでピシャーチャは、見た目的なおぞましさはあるけど、強さ的な怖さはない。

 見る見るうちにピシャーチャの頭は傷だらけになり、体液がドロドロと流れ落ちている。それでも奴が死ぬ様子は、まだ無い。
 ネームドだけはあって、体力が馬鹿みたいに高いわね。タフ過ぎて、私もちょっと疲れてきたわ。

「はぁ、はぁ……ふぅ。そろそろトドメの時間よ。終わらせてあげる! 『ゲイルランス』『フレイムランス』『アクアランス』」

 まずは『フレイムランス』。こちらへの熱気は気にせず、至近距離から突き刺した!

「これはリリちゃんを傷つけた分!」
『GYOEEE!!?』

 突き刺した場所から激しく炎が吹き出し、その身を焼いていく。
 次は『アクアランス』。火傷に対して水は沁みるでしょ!

「これはリリちゃんを怖がらせた分!!」
「GYOGEEEEE!!?」

 鋭利な水の刃が、焼け焦げて固まったからだを切り裂いていく。
 最後に『ゲイルランス』。アンタの弱点!!

「これはリリちゃんを傷物にした分!!!」
「GYOGYAAAAAA!!?」

 突き刺した場所から、爆発的に広がる風刃がピシャーチャの内部から切り刻む! そのダメージに耐えきれず、ピシャーチャは断末魔の叫びを上げ、地に伏した。
 遂に力尽きたようだ。動く様子がない。……ホント、体力お化けだったわね。
 これで起き上がってくるなら、口の中に『大爆発エクスプロード』を放り込んでやるつもりだったけど……やらずに済んでよかったわ。綺麗なこの場所に、汚い花火が降り注ぎそうだったもの。

『レベルが10になりました。各種上限が上昇しました。超過経験値発生。レベルが11になりました。各種上限が上昇しました。超過経験値発生。レベルが12になりました。各種上限が上昇しました。超過経験値発生。レベルが13になりました。各種上限が上昇しました』

 すごい経験値が体に入ってくる。ダメージはほとんど無かったとは言え、精神的にとても疲れた。
 はぁ、アリシアとリリちゃんとママに抱き着いて癒されたい……。とにかく、この喜びを口に出したい!

「やったーー!!!」


◇◇◇◇◇◇◇◇


 喜びをかみしめていると、急に疲労が押し寄せてきたので水晶を背に座り込んでボンヤリとしていた。

「ほへー……あっ、そうだそうだ。忘れてた。『探査』」

 念のため生き残りが居ないかチェックする。ピシャーチャとの戦闘中では、一応赤点がなくなったことは確認していたけれど、改めて確認する。
 ……ないわね。というかレベルが高くなったことで、探査の広さも、効果も高まっている。

 『狩人』は15で水中、30で地中が、45でダンジョン内が見れるようになるというものだが、勿論上位の職業になればもっと早い。ハイランクの『レンジャー』はレベル10で水中、レベル20で地中、30でダンジョンが見れる。
 そしてエクストラ職業であり、『レンジャー』と『調教師』の複合上位職『ビーストマスター』は、レベル5で水中、レベル10で地中が、15でダンジョンが見れる。

 その結果、私の『探査』には平面の時では見れなかった、膨大な量の素材が見えていた。映り過ぎてもうよくわかんないレベル。
 ここを拠点にすればいくらでも採掘が出来そうだけど、必要な分を貰ったら帰る事にしよう。それに、この光景を壊してまで掘る必要はない。
 『探査』にはパーティメンバーの位置もしっかり見えているが、まだ拠点からは動いていないようだ。たぶん片付けをしてるんじゃないかな?
 今のうちに強さチェックに入りますか。

『ステータスチェック』

*********
総戦闘力:18347(+3250 +538)

STR:2138(+63)
DEX:2138(+63)
VIT:2807(+650 +82)
AGI:2138(+63)
INT:2138(+63)
MND:3487(+1300 +102)
CHR:3501(+1300 +102)

称号:求道者、悪食を屠りし者
*********

「わぁお……7000くらい増えたわね。それに、悪食ねぇ……確かに何でも食べてそうよね、こいつ」

 『悪食を屠りし者』をタップする。

**********
称号:悪食を屠りし者
悪食の怪物、ピシャーチャを撃滅せしめし勇者に贈られる証。
該当のステータスに現在Lv×50の補正値。
**********

「たしかにピシャーチャはタフだったし、VITが増えるのも頷けるけど……太ったりはしてないわよね?」

 お腹の肉を摘まむ。有りすぎず、無さすぎず、健康的なお腹だ。最近アリシアのご飯が美味しくていっぱい食べてるけど、見た目は微動だにしないわね。
 というかこの世界、極端に体が大きい人とか、滅多に居なかったような……。まあいいわ。とにかく私、めちゃくちゃ強くなったって事よね!

「魔法のスキル上限も130になったわけだし、明日以降はスキル上げに勤しみますか」

 流石に今日は、もう疲れたので休みたい。でもアリシア達がまだ到着しそうにないので、お宝を探すことにした。

「こういうボスがいるねぐらって、何かしら財宝があるものだけど……まあこの光景が財宝と言われれば納得するけど、何かないかしら」

 ピシャーチャが最初に眠っていたところを見に行く。すると、地面には見たことのある青い鉱石が埋まっていた。

「お!?」

**********
名前:アダマンタイト鉱石
説明:特殊な条件下で生成される鉱石。非常に硬く、装備品に加工するとその防御力は計り知れないほど高くなる。
**********

「目的の物発見! そっかそっか、ピシャーチャの魔力で生成されていたのね。『探査』」

 目の前の場所だけでなく、直下にはまだまだ多くのアダマンタイト鉱石が眠っているらしい。
 もしかしたら、ピシャーチャが死んだことで発生した魔力が、鉱石を生成していってるのかもしれないわね。

 そしてもう1カ所。ピシャーチャの寝床よりも奥。何やら、色んなものが堆積している。ゴミ捨て場? それとも……トイレ??

 消化できず、魔力も吸い出せない物が放り出されているのかもしれない。
 近づいてみると、遺骨とかそういうのは無かったけれど、マジックバッグと思えるものがいくつも転がっていた。
 こいつが長年生きてきた中で、殺された人たちがやはり居たのだろう。両手を合わせておく。仇は討ったよ。安心して眠ってね。

 マジックバッグの中身は、さすがに全部をチェックするのは大変なので、アリシアにも手伝わせるとして……。良い物があるじゃない。

「マジックバッグ(大)! なーんだ、この世界も捨てたもんじゃないじゃない。……いつの時代のかわかんないくらい変色してるけど、機能的には問題なさそう」

 どうにも、人間が作った物というよりかは、ダンジョンドロップみたいね。サイズも見た目も標準的だ。遊び心が見当たらない。
 容量としては……うん、中身全部抜いたら、ピシャーチャを丸ごと入れられそう。中身は……うん、素材に魔道具に……色々あるわね。プレイヤー時代でも使用したことのアイテム名がチラホラ見えるわ。
 あとでコンテナに全部放り込んでから仕分けしましょ。そうしましょ。

「それにしても、みんな来るの遅いなぁ。道中の雑魚は私が殲滅したし、大丈夫のはずなんだけど。……あ、そうだ! せっかくフレーバー内でだけど勇者とか称号で貰ったし、ピシャーチャの上で勇者ごっこしてみましょうか」

 『フレイムブレード』を大きく掲げて、水晶に『ライトボール』で光を反射させ、良い感じにポージングを取っていたりして時間を潰していると、アリシア達が部屋の近くまでやってきた。
 しかし、いつまで待っても入ってこない。『探査』で奴は居ない事はわかってるんだから、入ってきてもいいのに。

「入ってきていいよー!」

 我慢出来ずに声をかけると、私の声に反応したのか、恐る恐る顔を覗かせたアリシアと目が合う。

「お、お嬢様……!」
「やっほー、アリシア。なんかやつれてない?」

 先刻別れたばかりだというのに、なんだかものすごく顔がつかれていた。大丈夫?

「……お、おねえちゃん? おねえちゃーん!!」

 次にリリちゃんが顔を覗かせ、こちらを見つけると走り寄ってくる。
 ピシャーチャから飛び降り、思いっきりハグをした。

「お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん!」
「なになに、どうしたの?」

 撫でて落ち着かせ、よく見るとリリちゃんも顔色が良くなかった。というか泣き腫らした跡が見える。どこのどいつよ、うちのリリちゃんを泣かせた輩は……!

「『ハイリカバリー』。大丈夫? 落ち着いた?」
「うん……落ち着いたの」

 顔色がよくなるも、リリちゃんは一向に離れようとしなかった。アリシアもピシャーチャにチラチラ視線を送りつつ、ママの手を握ってこちらへとやってきた。
 ママも顔色悪いわね。何かあったのかしら。

「『ハイリカバリー』。アリシア、ママ。大丈夫?」
「は、はい……大丈夫ではないですが、落ち着きました」
「……」

 ママは顔色がよくなったが、ピシャーチャを見つめ固まっている。まあ、ドラゴン並みにインパクトあるわよね、こいつ。
 強さも、その大きさも。気持ちはわからないでもないわ。

 みんな、死体でもこいつが怖いのね。リリちゃんは離れようとしないし、ママは微動だにしないし、アリシアも微かに震えている。よしよし、アリシアもママもおいで?
 3人纏めて抱きしめると、皆しがみ付いてきた。
 ……こいつ、死んでても『恐怖』のデバフを撒き散らしていたり、してないわよね?

『色々あったけど、一件落着ね!』
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