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学園編~1年~
31話 王族って・・・
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えーというわけで今僕がいるのは王宮内です。
なんか、自称魔王軍幹部を倒したら今こんな状態です。
なんだろ。褒美とかくれんのかな?
別に今は何もいらないけど。
あとついでにアン(担任)も来ています。
「あんたまた何かやらかしたの!?」
扉の前で小声でヒソヒソと言う。
「失礼な!やらかしたとかじゃないですよ!失礼な!自称魔王軍の・・・なんだっけ、その、あのー暴食の何とかってやつを倒したんですよ。失礼だなー。いつも揉め事を起こしてるわけじゃないんですけど。」
「『暴食のベルゲンド』だ!まったく、それをやらかしたというのだ。そもそも『暴食のベルゲンド』といえば人を殺しては喰らう魔王軍幹部の要指名手配だぞ!そいつを6歳のガキがあっさり殺してしまうなんてな・・・」
最初は怒っていたような雰囲気だったが、最後の方は喜んでいるようななんだか分からない気持ちが伝わってくる。情緒不安定かな?
「もういいわ。よし、覚悟を決めて行くぞ!」
なんの覚悟を決めるのやら。
アンに手を引っ張られて王宮本殿の扉から入った。
本殿の中には執事服着てる男性とメイド服を着ている女性がそれぞれ十数人いた。奥には一人だけでかい玉座に座っている男がいた。王様だろうか。
男が立つと、中にいる人たちがバッっと急に膝をついて座った。もちろんアンも。
だから俺も慌てて膝をつき座った。俺は空気が読めるからな。多分。
「君がベルゲンドを殺したテル=ハングル君か?」
「あ、はい。そうですけど・・・。」
「そうかそうか、よくやってくれた。余が王族を、いや国を代表して感謝する。ありがとう。」
「あ、はい。そうですか。」
俺が微妙な返事をすると後ろから、殺気に近い圧が伝わってきたような気がした。そして頭にこんな言葉が響いてくる感じがした。
(『頭を上げてください』って言え!)と。
なんでこんな声聞こえてくんだ?
よくわからんが、躊躇おうとしたらさらに強い圧《殺気》が伝わったので言ってみた。
「頭を上げてください。僕は国民として、貴族として当然のことをしただけです。」
「そうかそうか。未だにそんな考え方をするものがおったのか。驚いた。さてと、本題に入る前にアーサーとアリスについて聞こうか。アン。」
ん?
「え?ええ。アーサー様はいつも楽しそうに(※アリスと)学園で生活をしています。またアリス様はお友達と大変仲良くなっているような印象です。(※嘘。)」
アーサーは言い切るのにアリスは言い切らないという。あくまで嘘はついていない、という感じだ。
ていうか嘘だらけじゃねえか。アリスは・・・
『軽々しく話しかけるでない。下賎なもの。あ、お兄様!待ってくださ~い。』
ていう感じで、友達なんかと仲良くしてないわ。
でも、このぐらい嘘つかないと下手したら担任の責任だ!とか言って死刑になるかもしれんし、大人って大変だな。
「ふむ、そうかそうか。じゃあ頑張ってくれ。ではもう下がって良いぞ。他の者もだ。」
下がって良いと言われたので俺が帰ろうとすると「テル君はちょっと残ってくれ。」
と言われて帰れなかった。
★★★★★★
みんなが部屋から出た後に王様に話しかけられた。
「では、本題に入ろうか。」
あれ?さっきのが本題じゃなかったのか?
「娘をもらってくれないか?」
「は?」
何言ってんだ。この人。
「だから、娘をもらってくれないか?チャンスだぞ?これは。」
「いりません。」
「もらってくれないか?」
「いりません。」
「もらってくれないか?」
「いりません!!」
「もらってくれないのか?」
「いらねーよ!あんな頭おかしいやつなんか欲しいわけねーだろ!」
あ、やべ。やっちまった。オワタ。
「そうなのか・・・ならアーサーが欲しいのか?あの子はちょっとそういうのじゃ・・・」
「そういうことでもねーよ!」
ああ、こいつ、いや王族自体が勘違いしまくってるぽい。
「あのもう、帰っていいですか?」
「ああ、それならいいぞ。」
はあ、やっと帰れる。
開放感サイコー!
「んー。あー。」
開放感で腕をうっと伸ばした。
なんか、自称魔王軍幹部を倒したら今こんな状態です。
なんだろ。褒美とかくれんのかな?
別に今は何もいらないけど。
あとついでにアン(担任)も来ています。
「あんたまた何かやらかしたの!?」
扉の前で小声でヒソヒソと言う。
「失礼な!やらかしたとかじゃないですよ!失礼な!自称魔王軍の・・・なんだっけ、その、あのー暴食の何とかってやつを倒したんですよ。失礼だなー。いつも揉め事を起こしてるわけじゃないんですけど。」
「『暴食のベルゲンド』だ!まったく、それをやらかしたというのだ。そもそも『暴食のベルゲンド』といえば人を殺しては喰らう魔王軍幹部の要指名手配だぞ!そいつを6歳のガキがあっさり殺してしまうなんてな・・・」
最初は怒っていたような雰囲気だったが、最後の方は喜んでいるようななんだか分からない気持ちが伝わってくる。情緒不安定かな?
「もういいわ。よし、覚悟を決めて行くぞ!」
なんの覚悟を決めるのやら。
アンに手を引っ張られて王宮本殿の扉から入った。
本殿の中には執事服着てる男性とメイド服を着ている女性がそれぞれ十数人いた。奥には一人だけでかい玉座に座っている男がいた。王様だろうか。
男が立つと、中にいる人たちがバッっと急に膝をついて座った。もちろんアンも。
だから俺も慌てて膝をつき座った。俺は空気が読めるからな。多分。
「君がベルゲンドを殺したテル=ハングル君か?」
「あ、はい。そうですけど・・・。」
「そうかそうか、よくやってくれた。余が王族を、いや国を代表して感謝する。ありがとう。」
「あ、はい。そうですか。」
俺が微妙な返事をすると後ろから、殺気に近い圧が伝わってきたような気がした。そして頭にこんな言葉が響いてくる感じがした。
(『頭を上げてください』って言え!)と。
なんでこんな声聞こえてくんだ?
よくわからんが、躊躇おうとしたらさらに強い圧《殺気》が伝わったので言ってみた。
「頭を上げてください。僕は国民として、貴族として当然のことをしただけです。」
「そうかそうか。未だにそんな考え方をするものがおったのか。驚いた。さてと、本題に入る前にアーサーとアリスについて聞こうか。アン。」
ん?
「え?ええ。アーサー様はいつも楽しそうに(※アリスと)学園で生活をしています。またアリス様はお友達と大変仲良くなっているような印象です。(※嘘。)」
アーサーは言い切るのにアリスは言い切らないという。あくまで嘘はついていない、という感じだ。
ていうか嘘だらけじゃねえか。アリスは・・・
『軽々しく話しかけるでない。下賎なもの。あ、お兄様!待ってくださ~い。』
ていう感じで、友達なんかと仲良くしてないわ。
でも、このぐらい嘘つかないと下手したら担任の責任だ!とか言って死刑になるかもしれんし、大人って大変だな。
「ふむ、そうかそうか。じゃあ頑張ってくれ。ではもう下がって良いぞ。他の者もだ。」
下がって良いと言われたので俺が帰ろうとすると「テル君はちょっと残ってくれ。」
と言われて帰れなかった。
★★★★★★
みんなが部屋から出た後に王様に話しかけられた。
「では、本題に入ろうか。」
あれ?さっきのが本題じゃなかったのか?
「娘をもらってくれないか?」
「は?」
何言ってんだ。この人。
「だから、娘をもらってくれないか?チャンスだぞ?これは。」
「いりません。」
「もらってくれないか?」
「いりません。」
「もらってくれないか?」
「いりません!!」
「もらってくれないのか?」
「いらねーよ!あんな頭おかしいやつなんか欲しいわけねーだろ!」
あ、やべ。やっちまった。オワタ。
「そうなのか・・・ならアーサーが欲しいのか?あの子はちょっとそういうのじゃ・・・」
「そういうことでもねーよ!」
ああ、こいつ、いや王族自体が勘違いしまくってるぽい。
「あのもう、帰っていいですか?」
「ああ、それならいいぞ。」
はあ、やっと帰れる。
開放感サイコー!
「んー。あー。」
開放感で腕をうっと伸ばした。
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