2 / 3
1話
しおりを挟む
「なにか申し開きはあるか」
「…いいえ。クー・レデュー王国の星、殿下の命に従いますわ」
煌びやかなシャンデリアに照らされた王宮のダンスホールでは、わたくしの周りをぽっかりと空間をあけ人々が取り囲んでおりました。上段の王族のみが許された席には、婚約者である殿下とその腕に抱かれたピンクブロンドの男爵家の娘が立っています。
衆人環視の中で行われたのは、貴族学院でのわたくしの悪行の列挙といかに王子妃の資格がない性質であるかという演説でした。殿下は我慢ができなかったのか、演説の最中に被害者であるという男爵令嬢を抱き寄せました。
詰めの甘さに扇で隠した口元に思わず苦い笑みが浮かびます。本当に殿下は貴族に向いてらっしゃらないわ。お支えするはずの側近たちもまた視野が狭く詰めの甘い方たちが多くて今後心配になります。が、ここで一線を退場となるわたくしには関係ありませんわね。
今日この日、わたくしが断罪され婚約を破棄される事は事前に分かっておりました。貴族には高度な情報戦が求められます。貴族学院ではその情報の伝手をつくり活かすすべを学ぶために通うもの。礼儀作法など自分の屋敷に家庭教師さえ呼んでしまえば習えますもの。学院は実践の場であるのです。
既に根回しは終えており、この断罪劇のあと私の名を騙り男爵令嬢に幼稚な嫌がらせをしたご令嬢たちにはご実家の困窮をもって償いをして頂きます。まあ彼女たちもある意味は被害者ですので、ある程度で終わるでしょう。彼女達の婚約者に粉をかけた男爵令嬢が元々の原因なのですから。
わたくしの実家である侯爵家は、国外に大きな伝手を持つ商会を傘下に抱えています。国内の貴族たちに、外の流行品や嗜好品を始めとした雑貨や高級品を取り扱っているのです。それをちょっとお譲りするのを渋ってみたり値上げしてみたり色々と報復方法はあります。
そもそもわたくしは商売がしたかったのです。経営のため数字を見ることは好きでしたし、父もお前は見込みがあると小さい頃から惜しみなく知識を与えてくれました。わたくしも己の知識欲を満たす為、様々な疑問をなげかけ、時に仮説を父に語り共に討論したものです。幼い浅はかな知識を笑わずしっかり聞いてくださったお父様には感謝しかありませんわ。
しかし、今回の騒動でわたくしにも瑕疵がつくことは間違いありません。世の中って理不尽ですわよね。納得はいきませんが世の流れがそういうものであれば、逆らうには強い力が必要です。わたくし程度の力では到底現状抗えませんから、今は流されつつ最善を掴み取るのが吉。わたくしの婚約先は国外となるでしょう。そして爵位は我が侯爵家より下の爵位への嫁入りが落とし所でしょう。
さて、どう考えても殿下が男爵令嬢と不貞を働いたと見てわかる接近距離になって下さいましたし、そろそろ引き際でしょう。帰りの馬車は早めに呼んであります。あとは護衛の侯爵家の兵士と共に領地に戻るだけ。全て手配しているのです。
「フン!このような騒ぎとなっても動じぬとは、本当にお前は鉄のような女だな。我が国の侯爵令嬢として相応しくないと思わないか」
わたくしの対応が気に食わなかったのか、苛苛とした様子で殿下が側近に何か命じます。鉄は熱しやすく冷めやすいので、どちらかと言うと殿下の性質にピタリと当てはまると思います。
この時のわたくしに言える事があるとすれば、詰めが甘いのは私も同じであったということ。殿下は感情的になりやすく政務も執務もお嫌いと割と王族として致命的なのですが、運が良く情に厚いので不思議と周りに一定の人が集まるのです。蓼食う虫も好き好きと申しますか、わたくしとは致命的に相性が合いませんでしたがやはり相性の良い人間は誰しも居るもの。
その中に非常に有能で、頭の切れる人物が紛れ込んでいたのです。
「お前はこの国に相応しい人間性ではない。よって、婚約破棄だけでなく魔獣の森に追放とする!」
とんでもないことを言い出しましたわ。貴族の娘に森への追放など、実質的に死刑のようなもの。これは森へ運ばれるフリをして国外へ出るのが良いでしょう。侯爵家の影は数名、王家の兵士に紛れ込ませています。そのもの達と上手く連携し、逃げ果せねば。
殿下の言葉と共に近衛兵がわたくしを取り囲み、ダンスホールから連れ出そうとします。腕を捕まれ後ろ手に拘束されるという非常に乱暴な扱いを受け、わたくしは失態に気付きました。
この騎士達は足音がしません。また兜で分かりにくいですが、今まで見た事のない騎士達です。これまで王子妃教育のために王宮で見てきた騎士達の誰にも該当しません。また侯爵家の兵士・影でもない。
殿下の左後方に控える男に目を遣ります。そこには冷えた目でにっこりと笑うルージー公爵家の次男が居ました。黒い噂がある底知れない男です。してやられました。これは間違いなく森まで連行されます。
してやられたことが悔しい。しかしこれは完璧に一本取られましたわ。きっとあの嫌味な男のことですから、隣国に上手く逃れたとしても何か罠が仕掛けられているはず…。森の中で我が家の兵士達と速やかに合流し、少数精鋭で速やかに入国をする必要が出てまいりました。本当にあの男、忌々しいですわ!何度探りを入れても目的が見えてこないところが末恐ろしい。
わかっていることはこの国に対する忠誠心は持ち得ていないこと。滅ぼすつもりなのかしら?ああ、考えてもわからないことを考えるのは止しましょう。
多少の武術の心得はあるつもりでしたが、やはり男と女。捕らえられた腕は外せそうもありません。
「さあ!今夜の舞踏会に相応しくない者を連れて行け!」
周りの貴族たちの困惑によるざわめきをものともせず、やりきった顔で騎士に指示を与える殿下。あの自信満々の顔を扇で叩いてやりたいと心の底から思いますわ。
舞踏会のホールからわたくしは引っ立てられ半ば引きずられるように連れ出されました。王宮の廊下を行き交っているはずの侍女たちの姿さえ見えません。完全に人払いがされている。全く、用意周到なことですこと。
王宮にあるのが不思議なくらいの朽ちかけた馬車へ放り込まれます。なんとか受け身は取れましたので怪我はありません。全く、淑女の扱いがなってらっしゃらない方たちばかり。扉を閉められ外から南京錠をつけられました。
すごく古そうな馬車ですし、わたくしの力でも扉をこじ開けられないかしら?と思い扉に足蹴りをしますが、そう都合よくはいきません。脅しのためか壁が殴りつけられました。その後馬車全体に保護強化魔法がかけられ、びくともしなくなりました。
それからすぐに馬車は出発し、何時間もわたくしはクッション性のないダイレクトな揺れにお尻を痛めつけられることと相成りました。
「…いいえ。クー・レデュー王国の星、殿下の命に従いますわ」
煌びやかなシャンデリアに照らされた王宮のダンスホールでは、わたくしの周りをぽっかりと空間をあけ人々が取り囲んでおりました。上段の王族のみが許された席には、婚約者である殿下とその腕に抱かれたピンクブロンドの男爵家の娘が立っています。
衆人環視の中で行われたのは、貴族学院でのわたくしの悪行の列挙といかに王子妃の資格がない性質であるかという演説でした。殿下は我慢ができなかったのか、演説の最中に被害者であるという男爵令嬢を抱き寄せました。
詰めの甘さに扇で隠した口元に思わず苦い笑みが浮かびます。本当に殿下は貴族に向いてらっしゃらないわ。お支えするはずの側近たちもまた視野が狭く詰めの甘い方たちが多くて今後心配になります。が、ここで一線を退場となるわたくしには関係ありませんわね。
今日この日、わたくしが断罪され婚約を破棄される事は事前に分かっておりました。貴族には高度な情報戦が求められます。貴族学院ではその情報の伝手をつくり活かすすべを学ぶために通うもの。礼儀作法など自分の屋敷に家庭教師さえ呼んでしまえば習えますもの。学院は実践の場であるのです。
既に根回しは終えており、この断罪劇のあと私の名を騙り男爵令嬢に幼稚な嫌がらせをしたご令嬢たちにはご実家の困窮をもって償いをして頂きます。まあ彼女たちもある意味は被害者ですので、ある程度で終わるでしょう。彼女達の婚約者に粉をかけた男爵令嬢が元々の原因なのですから。
わたくしの実家である侯爵家は、国外に大きな伝手を持つ商会を傘下に抱えています。国内の貴族たちに、外の流行品や嗜好品を始めとした雑貨や高級品を取り扱っているのです。それをちょっとお譲りするのを渋ってみたり値上げしてみたり色々と報復方法はあります。
そもそもわたくしは商売がしたかったのです。経営のため数字を見ることは好きでしたし、父もお前は見込みがあると小さい頃から惜しみなく知識を与えてくれました。わたくしも己の知識欲を満たす為、様々な疑問をなげかけ、時に仮説を父に語り共に討論したものです。幼い浅はかな知識を笑わずしっかり聞いてくださったお父様には感謝しかありませんわ。
しかし、今回の騒動でわたくしにも瑕疵がつくことは間違いありません。世の中って理不尽ですわよね。納得はいきませんが世の流れがそういうものであれば、逆らうには強い力が必要です。わたくし程度の力では到底現状抗えませんから、今は流されつつ最善を掴み取るのが吉。わたくしの婚約先は国外となるでしょう。そして爵位は我が侯爵家より下の爵位への嫁入りが落とし所でしょう。
さて、どう考えても殿下が男爵令嬢と不貞を働いたと見てわかる接近距離になって下さいましたし、そろそろ引き際でしょう。帰りの馬車は早めに呼んであります。あとは護衛の侯爵家の兵士と共に領地に戻るだけ。全て手配しているのです。
「フン!このような騒ぎとなっても動じぬとは、本当にお前は鉄のような女だな。我が国の侯爵令嬢として相応しくないと思わないか」
わたくしの対応が気に食わなかったのか、苛苛とした様子で殿下が側近に何か命じます。鉄は熱しやすく冷めやすいので、どちらかと言うと殿下の性質にピタリと当てはまると思います。
この時のわたくしに言える事があるとすれば、詰めが甘いのは私も同じであったということ。殿下は感情的になりやすく政務も執務もお嫌いと割と王族として致命的なのですが、運が良く情に厚いので不思議と周りに一定の人が集まるのです。蓼食う虫も好き好きと申しますか、わたくしとは致命的に相性が合いませんでしたがやはり相性の良い人間は誰しも居るもの。
その中に非常に有能で、頭の切れる人物が紛れ込んでいたのです。
「お前はこの国に相応しい人間性ではない。よって、婚約破棄だけでなく魔獣の森に追放とする!」
とんでもないことを言い出しましたわ。貴族の娘に森への追放など、実質的に死刑のようなもの。これは森へ運ばれるフリをして国外へ出るのが良いでしょう。侯爵家の影は数名、王家の兵士に紛れ込ませています。そのもの達と上手く連携し、逃げ果せねば。
殿下の言葉と共に近衛兵がわたくしを取り囲み、ダンスホールから連れ出そうとします。腕を捕まれ後ろ手に拘束されるという非常に乱暴な扱いを受け、わたくしは失態に気付きました。
この騎士達は足音がしません。また兜で分かりにくいですが、今まで見た事のない騎士達です。これまで王子妃教育のために王宮で見てきた騎士達の誰にも該当しません。また侯爵家の兵士・影でもない。
殿下の左後方に控える男に目を遣ります。そこには冷えた目でにっこりと笑うルージー公爵家の次男が居ました。黒い噂がある底知れない男です。してやられました。これは間違いなく森まで連行されます。
してやられたことが悔しい。しかしこれは完璧に一本取られましたわ。きっとあの嫌味な男のことですから、隣国に上手く逃れたとしても何か罠が仕掛けられているはず…。森の中で我が家の兵士達と速やかに合流し、少数精鋭で速やかに入国をする必要が出てまいりました。本当にあの男、忌々しいですわ!何度探りを入れても目的が見えてこないところが末恐ろしい。
わかっていることはこの国に対する忠誠心は持ち得ていないこと。滅ぼすつもりなのかしら?ああ、考えてもわからないことを考えるのは止しましょう。
多少の武術の心得はあるつもりでしたが、やはり男と女。捕らえられた腕は外せそうもありません。
「さあ!今夜の舞踏会に相応しくない者を連れて行け!」
周りの貴族たちの困惑によるざわめきをものともせず、やりきった顔で騎士に指示を与える殿下。あの自信満々の顔を扇で叩いてやりたいと心の底から思いますわ。
舞踏会のホールからわたくしは引っ立てられ半ば引きずられるように連れ出されました。王宮の廊下を行き交っているはずの侍女たちの姿さえ見えません。完全に人払いがされている。全く、用意周到なことですこと。
王宮にあるのが不思議なくらいの朽ちかけた馬車へ放り込まれます。なんとか受け身は取れましたので怪我はありません。全く、淑女の扱いがなってらっしゃらない方たちばかり。扉を閉められ外から南京錠をつけられました。
すごく古そうな馬車ですし、わたくしの力でも扉をこじ開けられないかしら?と思い扉に足蹴りをしますが、そう都合よくはいきません。脅しのためか壁が殴りつけられました。その後馬車全体に保護強化魔法がかけられ、びくともしなくなりました。
それからすぐに馬車は出発し、何時間もわたくしはクッション性のないダイレクトな揺れにお尻を痛めつけられることと相成りました。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
愛されない花嫁は初夜を一人で過ごす
リオール
恋愛
「俺はお前を妻と思わないし愛する事もない」
夫となったバジルはそう言って部屋を出て行った。妻となったアルビナは、初夜を一人で過ごすこととなる。
後に夫から聞かされた衝撃の事実。
アルビナは夫への復讐に、静かに心を燃やすのだった。
※シリアスです。
※ざまあが行き過ぎ・過剰だといったご意見を頂戴しております。年齢制限は設定しておりませんが、お読みになる場合は自己責任でお願い致します。
婚約破棄された公爵令嬢は、真実の愛を証明したい
香月文香
恋愛
「リリィ、僕は真実の愛を見つけたんだ!」
王太子エリックの婚約者であるリリアーナ・ミュラーは、舞踏会で婚約破棄される。エリックは男爵令嬢を愛してしまい、彼女以外考えられないというのだ。
リリアーナの脳裏をよぎったのは、十年前、借金のかたに商人に嫁いだ姉の言葉。
『リリィ、私は真実の愛を見つけたわ。どんなことがあったって大丈夫よ』
そう笑って消えた姉は、五年前、首なし死体となって娼館で見つかった。
真実の愛に浮かれる王太子と男爵令嬢を前に、リリアーナは決意する。
——私はこの二人を利用する。
ありとあらゆる苦難を与え、そして、二人が愛によって結ばれるハッピーエンドを見届けてやる。
——それこそが真実の愛の証明になるから。
これは、婚約破棄された公爵令嬢が真実の愛を見つけるお話。
※6/15 20:37に一部改稿しました。
兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!
ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。
自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。
しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。
「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」
「は?」
母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。
「もう縁を切ろう」
「マリー」
家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。
義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。
対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。
「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」
都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。
「お兄様にお任せします」
実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。
追放幼女の領地開拓記~シナリオ開始前に追放された悪役令嬢が民のためにやりたい放題した結果がこちらです~
一色孝太郎
ファンタジー
【小説家になろう日間1位!】
悪役令嬢オリヴィア。それはスマホ向け乙女ゲーム「魔法学園のイケメン王子様」のラスボスにして冥界の神をその身に降臨させ、アンデッドを操って世界を滅ぼそうとした屍(かばね)の女王。そんなオリヴィアに転生したのは生まれついての重い病気でずっと入院生活を送り、必死に生きたものの天国へと旅立った高校生の少女だった。念願の「健康で丈夫な体」に生まれ変わった彼女だったが、黒目黒髪という自分自身ではどうしようもないことで父親に疎まれ、八歳のときに魔の森の中にある見放された開拓村へと追放されてしまう。だが彼女はへこたれず、領民たちのために闇の神聖魔法を駆使してスケルトンを作り、領地を発展させていく。そんな彼女のスケルトンは産業革命とも称されるようになり、その評判は内外に轟いていく。だが、一方で彼女を追放した実家は徐々にその評判を落とし……?
小説家になろう様にて日間ハイファンタジーランキング1位!
更新予定:毎日二回(12:00、18:00)
※本作品は他サイトでも連載中です。
茶番には付き合っていられません
わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。
婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。
これではまるで私の方が邪魔者だ。
苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。
どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。
彼が何をしたいのかさっぱり分からない。
もうこんな茶番に付き合っていられない。
そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。
別れた婚約者が「俺のこと、まだ好きなんだろう?」と復縁せまってきて気持ち悪いんですが
リオール
恋愛
婚約破棄して別れたはずなのに、なぜか元婚約者に復縁迫られてるんですけど!?
※ご都合主義展開
※全7話
侯爵様、化け物になるので今度も冷遇してください
結月てでぃ
恋愛
ティルカ・クレイヴンファーストは貧乏伯爵家に生まれた。
悪名高い従姉の代わりに侯爵家に嫁ぐことになったが、結婚式当日になっても夫は現れなかった。
それでもいいと献身的に尽くしたのに、戦地から帰ってきた彼を出迎え、抱きしめたのはティルカの友人だった。
大好きな彼らの邪魔をしないように王宮に向かおうとしたところ、正体不明の男たちに刺殺されーー
目が覚めたら、ティルカを虐待していた叔母が目の前に!?
愛し合っていた夫と友人の為に、今度も冷遇されようと魔法で自分の顔を醜く変えてしまう。
なのに、前世では「俺がお前を愛すことはない」と言っていた侯爵が傍から離してくれなくなってしまって……?
冷淡と呼ばれた妻の、死に戻り異世界恋愛ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる