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転生前

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俺の母さんは、昔は優しかった


俺が悪いことをしたら叱ってくれ、俺の好きな物を買ってくれたり、俺が辛い時にはいつもそばにいてくれて、一緒に泣いてくれて、本当に幸せだった、、



あの時までは



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈




12年前の今日のことだった、母さんが病気で倒れてしまった


細かな精密検査を受けたところ、脳の病気だということが分かった。
俺は母さんと二人暮しだったし、父さんもいなかった。だから、俺が母さんを支えようと決めた、


だけど、母さんはみるみる人が変わっていった
俺の帰りが遅いだけで「子供のくせに生意気だ、調子にのんな」と罵倒するようになってきた

それでも、俺はまた昔の母さんに戻ってきて欲しくて色々頑張った


だけど、そんな俺の思いは母さんに届くことは無かった。







いつものように、夕飯を作っていた時の話だ


「、、い、だ、」((ボソッ


母さんが何か言ったが、俺は聞こえなかった。


そして、そのすぐあとの事だ。





母さんがこっちに歩いてきて、なぜか怒っている。

「母さん?どうしたの?」

俺は心配になって聞いて見たが、何も答えない。



そして次の瞬間、


バシッ


「!?!?」
俺は一瞬、今起きたことが理解できなかった

俺は母から酷い扱いを受けていたが、手を出されたことがなかった


「あ、、んたのせい、で、」


「え、かぁ、、さん?」


「お前さえ、、いなければ、」


「お前のせいだ、お前さえ、、」


なぜ母さんがこんなことを言ってるのか分からなかったが、俺はとりあえず母さんを落ち着かせようと思い

「母さん、ごめんね?」

と言ったが、まるで母さんは俺の話が聞こえていないみたいで、ずっと「お前のせい」と繰り返し言っていた


さすがに俺も怖くなって、逃げ出そうとしたが次の瞬間


ドスッ


「、、ぇ、?」


腹部には、包丁が刺さっており、赤黒い血液がどくどくと流れ出していた


そのときやっと、俺は母さんに刺されたことに気がついた


「か、ぁ、さ、、?」

母さんは俺に答えることはなく




プツン



そこで俺の意識は途切れた



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