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狐獣人アコン
リサの力とコンの力
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コンちゃんを待たせるのも悪いし、サクっと冒険者登録をしよう。
受付嬢さん、巻きでお願いね。
「こちらの魔道具に触れてください。少しチクっとしますよ」
「や、優しくしてね……?」
「自分でしてくださいね~」
なんとそっけない態度だろう。でも、自分でするのは得意だもんね。
「どうですか? 自分のステータスやスキルが見えるようになりました?」
「……おぉ、見えるよ」
名前:ラリサ Lv.1
性別:♀
種族:人間
クラス:
ゴーレムマスター(仮)・オナニーマスター・古の錬金術師
適正:
【ゴーレムマスター】
ゴーレム生成を得意とし、従える者。
【土属性魔法】
土属性の魔法を習得できる。
【禁断魔法】
神をも恐れぬ所業。禁じられた魔法を習得できる。
【時空間魔法】
時空間魔法を習得できる。
アクティブスキル:
【ゴーレム生成】
魔石と素材を組み合わせ、ゴーレムを生成できる。
ゴーレムのLVは、使用した魔石と素材で決まる。
【禁断魔法・アルファヒール】
肉体を再構築する。
【時空間魔法・アイテムボックス】
アイテムを収納し、取り出せる。
【ポーション製作】
1日1本、任意のポーションを取得する。
自ら製作したポーションの効果UP。
【土属性魔法・ストーンバレット】
石つぶてを放つ下級攻撃魔法。
パッシブスキル:
【上質なマナ】
体液・体臭からにじみ出る上質なマナにより、生物に好かれる。
称号:
男嫌い・女の子好き。
「どうですか? 分からないことがあれば聞いてくださいね」
「たくさん書かれていて、何を聞けばいいか分からないよ」
「では、基本的なことをお教えしますね」
アクティブスキルは、自分で発動する。攻撃魔法や、補助魔法などが当てはまる。
パッシブスキルは、常時発動している。耐性系のスキルが多い。
称号は、強さに影響しない。自分の体験の記憶のようなものらしい。
「あなたが見ているものは、他人には見えません。【鑑定】スキル持ちには、見られてしまいますが、非常に稀なスキルなので安心ですね」
それはフラグかな? フラグだろう。
流石にクソイナカ村には居ないが、大きな街の有名な冒険者なら持っていてもおかしくない。
今は無理だけど、見られると物騒なことが書かれているから、隠せるようになりたいね。
「誰かとパーティーを組むとき、口頭で自分の能力を説明するのは手間ですよね。そこでこの冒険者カードを使ってください」
「これを見せればいいの? それって結局、丸裸だよね?」
「カードを使えば、自分が習得しているスキルの中から、見せたいスキルだけを登録できますよ。時間があるときに、自分で選択してくださいね。見せるときは、お互いにカードをかざせばOKですよ」
見せスキルの登録は、暇なときにしよう。
今はコンちゃんを待たせているのだ。
「改めて自己紹介するね。俺はラリサ。リサって呼んでね」
「うん。コンはアコン……コンでいい」
「よろしくね、コンちゃん! さっそく冒険しよ♪」
「じゃあ、受ける依頼を決める。希望はある?」
「特にないかな。コンちゃんと仲良くなりたいだけだし。コンちゃんは?」
「コンは強い。だから一番強い魔物を討伐する依頼がいい」
「コンちゃん向きの依頼があるといいね」
ホーンラビットの討伐:
田畑を荒らす害獣じゃ。見つけ次第、殺せ。メスと子を優先するのじゃよ。
根絶やしにするのじゃ!
依頼者:
心優しき村長
ビッグボアの討伐:
田畑を荒らす害獣じゃ。殺せ。子供は弱いからおすすめじゃぞ。
報酬は大人の半額じゃが、奴らは子沢山だからむしろお得じゃぞ。
依頼者:
慈悲深い村長
「あの村長、殺意高すぎィ!?」
「当たり前。ここはドインカ農耕国」
ドインカ農耕国……肥沃で広大な土地を持つ、農業大国だ。
ほぼすべての他国と接しているのに、建国から一度も戦争をしたことがない。
きらびやかな発展を捨て、畜産・農業発展に心血を注ぎ、世界の食料庫となることで自国を守っている。
王を筆頭に、国民ほぼすべてが農業ガチ勢である。
攻撃は最大の防御……田畑を荒らす害虫・害獣には一切の情けをかけない国だ。
「そっか。親の仇なんだね」
「そう。畑泥棒にも容赦がない。そこだけ気をつければ平気」
「心配してくれるの? コンちゃん優しい。好き」
道すがらプロフィールを登録し、コンちゃんに見せた。
これでもう前世からの友達も同然だ。
「ねぇ、コンちゃんのプロフィール見せて?」
「コンは忙しい。それに、今は冒険中。油断しちゃだめ」
「そんなぁ……おっ? あれがビッグボア?」
「……の、子供。ウリボー」
ウリボーは小さい。子猫くらいの大きさ。見るからに弱そうだ。
でも地味にかわいいから、倒すのも気が引けるなぁ。
「リサは甘い。これは命のやり取り。そこで見てて」
コンちゃんが、どこからか杖を取り出した。
すごくボロ……かなり年季の入った杖だけど、コンちゃんが持つと様になる。
コンちゃんは一歩前に出ると、杖を握り締めてウリボーと対峙する。
「コンは強い。ウリボーにも容赦しない」
「ご、ごくり……」
ウリボーが向かってくる。体当たりだろう。
コンちゃんは正面から受け……派手にぶっ飛ばされた。
「ココーン!?」
「コンちゃーん!?」
見た目に騙された。ウリボーだって魔物なんだ。すごく強いんだ!
ぶっ飛ばされたコンちゃんが心配だ。
パニックになった俺は、ウリボーの突進に直前まで気づかなかった。
やられる……ギュッと目を閉じると、俺の足にポフっと感触がした。
「……ポフっ? んんっ? 痛くないよ……?」
ひょっとして、コンちゃんって、クソザコなのでは……?
受付嬢さん、巻きでお願いね。
「こちらの魔道具に触れてください。少しチクっとしますよ」
「や、優しくしてね……?」
「自分でしてくださいね~」
なんとそっけない態度だろう。でも、自分でするのは得意だもんね。
「どうですか? 自分のステータスやスキルが見えるようになりました?」
「……おぉ、見えるよ」
名前:ラリサ Lv.1
性別:♀
種族:人間
クラス:
ゴーレムマスター(仮)・オナニーマスター・古の錬金術師
適正:
【ゴーレムマスター】
ゴーレム生成を得意とし、従える者。
【土属性魔法】
土属性の魔法を習得できる。
【禁断魔法】
神をも恐れぬ所業。禁じられた魔法を習得できる。
【時空間魔法】
時空間魔法を習得できる。
アクティブスキル:
【ゴーレム生成】
魔石と素材を組み合わせ、ゴーレムを生成できる。
ゴーレムのLVは、使用した魔石と素材で決まる。
【禁断魔法・アルファヒール】
肉体を再構築する。
【時空間魔法・アイテムボックス】
アイテムを収納し、取り出せる。
【ポーション製作】
1日1本、任意のポーションを取得する。
自ら製作したポーションの効果UP。
【土属性魔法・ストーンバレット】
石つぶてを放つ下級攻撃魔法。
パッシブスキル:
【上質なマナ】
体液・体臭からにじみ出る上質なマナにより、生物に好かれる。
称号:
男嫌い・女の子好き。
「どうですか? 分からないことがあれば聞いてくださいね」
「たくさん書かれていて、何を聞けばいいか分からないよ」
「では、基本的なことをお教えしますね」
アクティブスキルは、自分で発動する。攻撃魔法や、補助魔法などが当てはまる。
パッシブスキルは、常時発動している。耐性系のスキルが多い。
称号は、強さに影響しない。自分の体験の記憶のようなものらしい。
「あなたが見ているものは、他人には見えません。【鑑定】スキル持ちには、見られてしまいますが、非常に稀なスキルなので安心ですね」
それはフラグかな? フラグだろう。
流石にクソイナカ村には居ないが、大きな街の有名な冒険者なら持っていてもおかしくない。
今は無理だけど、見られると物騒なことが書かれているから、隠せるようになりたいね。
「誰かとパーティーを組むとき、口頭で自分の能力を説明するのは手間ですよね。そこでこの冒険者カードを使ってください」
「これを見せればいいの? それって結局、丸裸だよね?」
「カードを使えば、自分が習得しているスキルの中から、見せたいスキルだけを登録できますよ。時間があるときに、自分で選択してくださいね。見せるときは、お互いにカードをかざせばOKですよ」
見せスキルの登録は、暇なときにしよう。
今はコンちゃんを待たせているのだ。
「改めて自己紹介するね。俺はラリサ。リサって呼んでね」
「うん。コンはアコン……コンでいい」
「よろしくね、コンちゃん! さっそく冒険しよ♪」
「じゃあ、受ける依頼を決める。希望はある?」
「特にないかな。コンちゃんと仲良くなりたいだけだし。コンちゃんは?」
「コンは強い。だから一番強い魔物を討伐する依頼がいい」
「コンちゃん向きの依頼があるといいね」
ホーンラビットの討伐:
田畑を荒らす害獣じゃ。見つけ次第、殺せ。メスと子を優先するのじゃよ。
根絶やしにするのじゃ!
依頼者:
心優しき村長
ビッグボアの討伐:
田畑を荒らす害獣じゃ。殺せ。子供は弱いからおすすめじゃぞ。
報酬は大人の半額じゃが、奴らは子沢山だからむしろお得じゃぞ。
依頼者:
慈悲深い村長
「あの村長、殺意高すぎィ!?」
「当たり前。ここはドインカ農耕国」
ドインカ農耕国……肥沃で広大な土地を持つ、農業大国だ。
ほぼすべての他国と接しているのに、建国から一度も戦争をしたことがない。
きらびやかな発展を捨て、畜産・農業発展に心血を注ぎ、世界の食料庫となることで自国を守っている。
王を筆頭に、国民ほぼすべてが農業ガチ勢である。
攻撃は最大の防御……田畑を荒らす害虫・害獣には一切の情けをかけない国だ。
「そっか。親の仇なんだね」
「そう。畑泥棒にも容赦がない。そこだけ気をつければ平気」
「心配してくれるの? コンちゃん優しい。好き」
道すがらプロフィールを登録し、コンちゃんに見せた。
これでもう前世からの友達も同然だ。
「ねぇ、コンちゃんのプロフィール見せて?」
「コンは忙しい。それに、今は冒険中。油断しちゃだめ」
「そんなぁ……おっ? あれがビッグボア?」
「……の、子供。ウリボー」
ウリボーは小さい。子猫くらいの大きさ。見るからに弱そうだ。
でも地味にかわいいから、倒すのも気が引けるなぁ。
「リサは甘い。これは命のやり取り。そこで見てて」
コンちゃんが、どこからか杖を取り出した。
すごくボロ……かなり年季の入った杖だけど、コンちゃんが持つと様になる。
コンちゃんは一歩前に出ると、杖を握り締めてウリボーと対峙する。
「コンは強い。ウリボーにも容赦しない」
「ご、ごくり……」
ウリボーが向かってくる。体当たりだろう。
コンちゃんは正面から受け……派手にぶっ飛ばされた。
「ココーン!?」
「コンちゃーん!?」
見た目に騙された。ウリボーだって魔物なんだ。すごく強いんだ!
ぶっ飛ばされたコンちゃんが心配だ。
パニックになった俺は、ウリボーの突進に直前まで気づかなかった。
やられる……ギュッと目を閉じると、俺の足にポフっと感触がした。
「……ポフっ? んんっ? 痛くないよ……?」
ひょっとして、コンちゃんって、クソザコなのでは……?
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