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第7話 ダンジョンの変調③
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そっと扉を押して中を覗く。入ってすぐは安全地帯というものがあって、そこより先に進まなければ、攻撃されることはない。
僕たちはその場所から中の様子を窺った。
「さすがにここには、まだ誰も来ていないみたいだね。」
ダンジョンっていうのは、誰かが一度来ていれば、時間わきのボスと違って、他の魔物たちの数が少ないものなんだ。
だけどここには普通に何十体ものゴブリンやら、ダイアウルフやらがいた。
「そうね……」
でも、なんかおかしい。
中層にいるリザードマンはともかく、ゴブリンメイジに、メタルラビットまでいる。
「あの……、これってさすがに多すぎじゃないですか……?前回来た時は、こんなに多くはなかったはずなのに……。」
一度最下層にもぐったことのあるアリシアが首をかしげる。
そうなのだ。明らかに多い。ダンジョンボスはともかく、本来初心者向けダンジョンの下層に現れるはずのない魔物たちが、これだけいることに違和感を感じる。
何かあるのかな?──まさか!?
「みんな、一旦戻ろう!」
「え!?え!?」
「ど、どうして!?」
「引き返すの!?目の前なのよ!?」
「いいから早く!」
僕はそう言うと、急いで地上へと戻る道を20階まで戻った。
「ふうっ……」
何とかここまで帰ってこられた……。
「一体何があったって言うの?」
「それが……」
僕は彼女たちに、ダンジョンに対する違和感の理由を話した。
「あれ、ダンジョンスタンピードの前兆かも知れないんだ。」
「え!?」
「ダンジョンスタンピード……?」
聞いたことがあるらしい、ゾフィーとエリザベートが驚く。アリシアはキョトンとしている。
「うん、最近になって、この王都近くの初級者向けのダンジョンで、よくわからない現象が起こってるらしいんだよ。」
「その現象って……?」
「まずは魔物たちがダンジョンフロアの1箇所に多く集まりだす、次におきるのが、初心者向けダンジョンに現れるはずのない、異常に強い魔物が現れるようになること。」
「今のこのダンジョンの状態だわ……。」
「うん。そして、最後におきるのが、強力な魔物達が暴走して、いっせいにダンジョンの外に出てくることなんだ。その直前で騎士団と冒険者ギルドが食い止めてるんだよ。」
暴走直前にはフロアに魔物がたくさんわくけど、20階まで来てまだ魔物が復活していないというのは、今すぐではないのだろう。
「そんなことが起こっているなんて、いっさい知らなかったわ。」
「私もよ。」
ゾフィーとエリザベートが初耳だ、という表情をする。僕も騎士団絡みでお祖父様とお父様から最近聞いたばかりだから、普通の人は知らなくて当たり前だと思う。
「うん、僕もついこの間知ったばかりだからね。それで、今回はそれが起こる前触れじゃないかと思ったわけなんだ。」
「なるほどね……」
「ちなみに、スタンピードが起こった時、外にはどれくらいの数の魔物が出てくるか知ってる?」
「うーん……、確か、歴史によると、1万匹以上と言われているわよね。」
「そうだね。まあ、正確な数字は分からないけど。ただ、それだけの数の魔物がいっせいに外に出たら、王都内はもちろんのこと、周辺一帯も壊滅的被害をこうむるだろうね。」
「大変じゃないですか!」
アリシアが恐ろしげに言う。
「だからこそ、今のうちに食い止めないといけない。そのためにはまず魔物がたくさんわいている原因を探らないと。
まだ時間があるみたいだから、もう一度様子を見に行こう。」
「危険じゃないんですか?それに、その原因を突き止めてどうするんですか?」
「もちろん、冒険者ギルドに相談するよ。」
子どもの、“かも知れない”、だけじゃ、冒険者ギルドもさすがに動かないからね。そうとう確信出来るものを見つけないと。
「そうですね!」
「そういうことなら、早速行きましょう!」
「うん、暴走まで時間がないかも知れない!
急いでフロアを降りよう!」
「はい!」
「「ええ!」」
こうして、僕らはもう一度、ダンジョンの下層に戻って行った。
────────────────────
マクシミリアン・スワロスウェイカー
15歳
男
人間族
レベル 14
HP 162
MP 128
攻撃力 78
防御力 64
俊敏性 58
知力 87
称号
魔法
スキル 勃起不可 逆剥けが治る 足元から5ミリ浮く モテる(猫限定) 目薬を外さない 美味しいお茶を淹れる 体臭が消せる 裸に見える 雨予報(15秒前) カツラを見抜ける 塩が見つかる 上手に嘘がつける 快便になる 他人の才能の芽が見える 相手がほんの少し素直になる 植物が育ちやすくなる
────────────────────
まだ冒険を続けますか?
▷はい
いいえ
────────────────────
少しでも面白いと思ったら、エピソードごとのイイネ、または応援するを押していただけたら幸いです。
僕たちはその場所から中の様子を窺った。
「さすがにここには、まだ誰も来ていないみたいだね。」
ダンジョンっていうのは、誰かが一度来ていれば、時間わきのボスと違って、他の魔物たちの数が少ないものなんだ。
だけどここには普通に何十体ものゴブリンやら、ダイアウルフやらがいた。
「そうね……」
でも、なんかおかしい。
中層にいるリザードマンはともかく、ゴブリンメイジに、メタルラビットまでいる。
「あの……、これってさすがに多すぎじゃないですか……?前回来た時は、こんなに多くはなかったはずなのに……。」
一度最下層にもぐったことのあるアリシアが首をかしげる。
そうなのだ。明らかに多い。ダンジョンボスはともかく、本来初心者向けダンジョンの下層に現れるはずのない魔物たちが、これだけいることに違和感を感じる。
何かあるのかな?──まさか!?
「みんな、一旦戻ろう!」
「え!?え!?」
「ど、どうして!?」
「引き返すの!?目の前なのよ!?」
「いいから早く!」
僕はそう言うと、急いで地上へと戻る道を20階まで戻った。
「ふうっ……」
何とかここまで帰ってこられた……。
「一体何があったって言うの?」
「それが……」
僕は彼女たちに、ダンジョンに対する違和感の理由を話した。
「あれ、ダンジョンスタンピードの前兆かも知れないんだ。」
「え!?」
「ダンジョンスタンピード……?」
聞いたことがあるらしい、ゾフィーとエリザベートが驚く。アリシアはキョトンとしている。
「うん、最近になって、この王都近くの初級者向けのダンジョンで、よくわからない現象が起こってるらしいんだよ。」
「その現象って……?」
「まずは魔物たちがダンジョンフロアの1箇所に多く集まりだす、次におきるのが、初心者向けダンジョンに現れるはずのない、異常に強い魔物が現れるようになること。」
「今のこのダンジョンの状態だわ……。」
「うん。そして、最後におきるのが、強力な魔物達が暴走して、いっせいにダンジョンの外に出てくることなんだ。その直前で騎士団と冒険者ギルドが食い止めてるんだよ。」
暴走直前にはフロアに魔物がたくさんわくけど、20階まで来てまだ魔物が復活していないというのは、今すぐではないのだろう。
「そんなことが起こっているなんて、いっさい知らなかったわ。」
「私もよ。」
ゾフィーとエリザベートが初耳だ、という表情をする。僕も騎士団絡みでお祖父様とお父様から最近聞いたばかりだから、普通の人は知らなくて当たり前だと思う。
「うん、僕もついこの間知ったばかりだからね。それで、今回はそれが起こる前触れじゃないかと思ったわけなんだ。」
「なるほどね……」
「ちなみに、スタンピードが起こった時、外にはどれくらいの数の魔物が出てくるか知ってる?」
「うーん……、確か、歴史によると、1万匹以上と言われているわよね。」
「そうだね。まあ、正確な数字は分からないけど。ただ、それだけの数の魔物がいっせいに外に出たら、王都内はもちろんのこと、周辺一帯も壊滅的被害をこうむるだろうね。」
「大変じゃないですか!」
アリシアが恐ろしげに言う。
「だからこそ、今のうちに食い止めないといけない。そのためにはまず魔物がたくさんわいている原因を探らないと。
まだ時間があるみたいだから、もう一度様子を見に行こう。」
「危険じゃないんですか?それに、その原因を突き止めてどうするんですか?」
「もちろん、冒険者ギルドに相談するよ。」
子どもの、“かも知れない”、だけじゃ、冒険者ギルドもさすがに動かないからね。そうとう確信出来るものを見つけないと。
「そうですね!」
「そういうことなら、早速行きましょう!」
「うん、暴走まで時間がないかも知れない!
急いでフロアを降りよう!」
「はい!」
「「ええ!」」
こうして、僕らはもう一度、ダンジョンの下層に戻って行った。
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マクシミリアン・スワロスウェイカー
15歳
男
人間族
レベル 14
HP 162
MP 128
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俊敏性 58
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スキル 勃起不可 逆剥けが治る 足元から5ミリ浮く モテる(猫限定) 目薬を外さない 美味しいお茶を淹れる 体臭が消せる 裸に見える 雨予報(15秒前) カツラを見抜ける 塩が見つかる 上手に嘘がつける 快便になる 他人の才能の芽が見える 相手がほんの少し素直になる 植物が育ちやすくなる
────────────────────
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