121 / 424
第42話 明太子餅チーズもんじゃ焼きパーティ③
しおりを挟む
「これだけ口が広ければ、じゅうぶん鉄板全体に火が通るな!これ、借りてもいいかい?ここに鉄板を置きたいんだ。」
「ああ、もちろん構わないよ。」
俺は巨大な鉄板を出してかまどの上に置いた。重さにして80キロ。肉体労働をしている男なら普通に持てるが、そうでない人間だと1人じゃ持てない重さのやつだ。
鉄板がかまどからはみだす大きさなので、これなら鉄板から直接取って食べることも可能そうだ。俺は豚の薄切り肉、キャベツ、明太子、チーズ、餅、青のり、顆粒出汁、薄力粉、ウスターソース、醤油、塩、コショウ、サラダ油、ボウル、粉ふるい、泡立て器、大べラを2つ、小ベラをたくさん出した。
ボウルに薄力粉をよくふるっていれ、薄力粉120グラムに対して、水1000ミリリットルを入れ、顆粒出汁小さじ2と、ウスターソースと醤油大さじ1、塩コショウを少々加えて、泡立て器でよく混ぜ生地を作る。
キャベツはみじん切りにし、豚肉と餅とチーズは1センチ幅に切る。明太子は皮から外してほぐしてもいいし、切るだけでもいい。
生地の4分の1に具材を入れて絡めたら、熱した鉄板に油をしいて、具材を絡めた生地をドーナツ状に広げて土手を作る。
真ん中に残った生地を半分流し入れて、真ん中の生地に泡がたつようになったら、全体を混ぜて平らにする。
残りの生地を入れて更に混ぜる。もっと小分けにして生地を流すやり方や、一気に全部入れるやり方もあるが、うちはこのやり方だ。チーズは後乗せする派もいるな。
最後に大ベラを縦にして、素早く交互にタタタタタタタタタン!とリズミカルに全体を上から切ってやる。
焦げ目がつくまでしっかり焼いたら、お好みで青のりをふりかけて、明太子餅チーズもんじゃ焼きの完成だ。
うちではこれを4人前として作るが、量を食べない家族なら、もっと少ない生地の量で良いと思う。
「……え、ジョージ……それはなんなの?」
案の定、アシュリーさんをはじめ、初めて見たみんなが見た目にドン引きしている。
「もんじゃ焼きって言って、俺たちの地元じゃ定番の子どものおやつなんだ。
見た目はアレだけど食べるとうまいぜ。」
「なんでもいいと言ったもの……。
食べてみるわ。」
「この小ベラで、鉄板から直接剥がして食べてみてくれ。熱いから小ベラが鉄板にあんまり触れないように気をつけて。」
俺はアシュリーさんに小ベラを渡した。
アシュリーさんは恐る恐る、小ベラですくってもんじゃ焼きを口にする。
「──なにこれ、美味しいわ!」
俺はにっこり微笑んだ。
子どもたちがワイワイ集まって来て、食べたい食べたい!と騒ぎ出した。
「かまどの背が高いから、地面にシートを敷いて、その上に椅子を置いて上に立とうか。ちょっと離れてくれ。」
俺はビニールシートをいくつか出して、かまどを囲うように地面に敷いた。
「みんな、おうちから自分の椅子を持っておいで。」
子どもたちはワーッと歓声を上げながら、自分たちの家から、えっちらおっちら椅子を持って来ると、かまどの周囲に椅子を置いてその上に乗った。
俺が1人ずつに小ベラを渡すと、かまどの周囲を大勢で囲んで、みんなめいめいに小ベラでもんじゃ焼きを剥がして食べる。
「美味しい!」
「ピョル!」
見るとヨシュア君が、自分の持ってきた椅子にカイアを乗せて、落ちないようにカイアの体を支えてくれている。
「美味しいね!」
ナティス君とカイアが微笑み合っている。
「今度はヨシュアちゃんが乗りなよ。」
ナティス君と交代でヨシュア君が椅子に乗り、手の届かないカイアのそばまで、もんじゃ焼きを小ベラで引き寄せてやり、一緒にもんじゃ焼きを食べている。
2人とも優しいいい子だなあ。
子どもたちの様子を見て、大人たちも手を出すようになった。見た目からは予想外の美味しさに、みんな目をみはる。
もんじゃ焼きは大人気で、次々おかわりをみんなで作り、楽しくもんじゃ焼きパーティーをしたのだった。
「ああ、もちろん構わないよ。」
俺は巨大な鉄板を出してかまどの上に置いた。重さにして80キロ。肉体労働をしている男なら普通に持てるが、そうでない人間だと1人じゃ持てない重さのやつだ。
鉄板がかまどからはみだす大きさなので、これなら鉄板から直接取って食べることも可能そうだ。俺は豚の薄切り肉、キャベツ、明太子、チーズ、餅、青のり、顆粒出汁、薄力粉、ウスターソース、醤油、塩、コショウ、サラダ油、ボウル、粉ふるい、泡立て器、大べラを2つ、小ベラをたくさん出した。
ボウルに薄力粉をよくふるっていれ、薄力粉120グラムに対して、水1000ミリリットルを入れ、顆粒出汁小さじ2と、ウスターソースと醤油大さじ1、塩コショウを少々加えて、泡立て器でよく混ぜ生地を作る。
キャベツはみじん切りにし、豚肉と餅とチーズは1センチ幅に切る。明太子は皮から外してほぐしてもいいし、切るだけでもいい。
生地の4分の1に具材を入れて絡めたら、熱した鉄板に油をしいて、具材を絡めた生地をドーナツ状に広げて土手を作る。
真ん中に残った生地を半分流し入れて、真ん中の生地に泡がたつようになったら、全体を混ぜて平らにする。
残りの生地を入れて更に混ぜる。もっと小分けにして生地を流すやり方や、一気に全部入れるやり方もあるが、うちはこのやり方だ。チーズは後乗せする派もいるな。
最後に大ベラを縦にして、素早く交互にタタタタタタタタタン!とリズミカルに全体を上から切ってやる。
焦げ目がつくまでしっかり焼いたら、お好みで青のりをふりかけて、明太子餅チーズもんじゃ焼きの完成だ。
うちではこれを4人前として作るが、量を食べない家族なら、もっと少ない生地の量で良いと思う。
「……え、ジョージ……それはなんなの?」
案の定、アシュリーさんをはじめ、初めて見たみんなが見た目にドン引きしている。
「もんじゃ焼きって言って、俺たちの地元じゃ定番の子どものおやつなんだ。
見た目はアレだけど食べるとうまいぜ。」
「なんでもいいと言ったもの……。
食べてみるわ。」
「この小ベラで、鉄板から直接剥がして食べてみてくれ。熱いから小ベラが鉄板にあんまり触れないように気をつけて。」
俺はアシュリーさんに小ベラを渡した。
アシュリーさんは恐る恐る、小ベラですくってもんじゃ焼きを口にする。
「──なにこれ、美味しいわ!」
俺はにっこり微笑んだ。
子どもたちがワイワイ集まって来て、食べたい食べたい!と騒ぎ出した。
「かまどの背が高いから、地面にシートを敷いて、その上に椅子を置いて上に立とうか。ちょっと離れてくれ。」
俺はビニールシートをいくつか出して、かまどを囲うように地面に敷いた。
「みんな、おうちから自分の椅子を持っておいで。」
子どもたちはワーッと歓声を上げながら、自分たちの家から、えっちらおっちら椅子を持って来ると、かまどの周囲に椅子を置いてその上に乗った。
俺が1人ずつに小ベラを渡すと、かまどの周囲を大勢で囲んで、みんなめいめいに小ベラでもんじゃ焼きを剥がして食べる。
「美味しい!」
「ピョル!」
見るとヨシュア君が、自分の持ってきた椅子にカイアを乗せて、落ちないようにカイアの体を支えてくれている。
「美味しいね!」
ナティス君とカイアが微笑み合っている。
「今度はヨシュアちゃんが乗りなよ。」
ナティス君と交代でヨシュア君が椅子に乗り、手の届かないカイアのそばまで、もんじゃ焼きを小ベラで引き寄せてやり、一緒にもんじゃ焼きを食べている。
2人とも優しいいい子だなあ。
子どもたちの様子を見て、大人たちも手を出すようになった。見た目からは予想外の美味しさに、みんな目をみはる。
もんじゃ焼きは大人気で、次々おかわりをみんなで作り、楽しくもんじゃ焼きパーティーをしたのだった。
415
お気に入りに追加
1,873
あなたにおすすめの小説
目覚めた世界は異世界化? ~目が覚めたら十年後でした~
白い彗星
ファンタジー
十年という年月が、彼の中から奪われた。
目覚めた少年、達志が目にしたのは、自分が今までに見たことのない世界。見知らぬ景色、人ならざる者……まるで、ファンタジーの中の異世界のような世界が、あった。
今流行りの『異世界召喚』!? そう予想するが、衝撃の真実が明かされる!
なんと達志は十年もの間眠り続け、その間に世界は魔法ありきのファンタジー世界になっていた!?
非日常が日常となった世界で、現実を生きていくことに。
大人になった幼なじみ、新しい仲間、そして……
十年もの時間が流れた世界で、世界に取り残された達志。しかし彼は、それでも動き出した時間を手に、己の足を進めていく。
エブリスタで投稿していたものを、中身を手直しして投稿しなおしていきます!
エブリスタ、小説家になろう、ノベルピア、カクヨムでも、投稿してます!
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
異世界転移したら、死んだはずの妹が敵国の将軍に転生していた件
有沢天水
ファンタジー
立花烈はある日、不思議な鏡と出会う。鏡の中には死んだはずの妹によく似た少女が写っていた。烈が鏡に手を触れると、閃光に包まれ、気を失ってしまう。烈が目を覚ますと、そこは自分の知らない世界であった。困惑する烈が辺りを散策すると、多数の屈強な男に囲まれる一人の少女と出会う。烈は助けようとするが、その少女は瞬く間に屈強な男たちを倒してしまった。唖然とする烈に少女はにやっと笑う。彼の目に真っ赤に燃える赤髪と、金色に光る瞳を灼き付けて。王国の存亡を左右する少年と少女の物語はここから始まった!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
転生5回目!? こ、今世は楽しく長生きします!
実川えむ
ファンタジー
猫獣人のロジータ、10歳。
冒険者登録して初めての仕事で、ダンジョンのポーターを務めることになったのに、
なぜか同行したパーティーメンバーによって、ダンジョンの中の真っ暗闇の竪穴に落とされてしまった。
「なーんーでーっ!」
落下しながら、ロジータは前世の記憶というのを思い出した。
ただそれが……前世だけではなく、前々々々世……4回前? の記憶までも思い出してしまった。
ここから、ロジータのスローなライフを目指す、波乱万丈な冒険が始まります。
ご都合主義なので、スルーと流して読んで頂ければありがたいです。
セルフレイティングは念のため。
オタクな母娘が異世界転生しちゃいました
yanako
ファンタジー
中学生のオタクな娘とアラフィフオタク母が異世界転生しちゃいました。
二人合わせて読んだ異世界転生小説は一体何冊なのか!転生しちゃった世界は一体どの話なのか!
ごく普通の一般日本人が転生したら、どうなる?どうする?
外れスキル持ちの天才錬金術師 神獣に気に入られたのでレア素材探しの旅に出かけます
蒼井美紗
ファンタジー
旧題:外れスキルだと思っていた素材変質は、レア素材を量産させる神スキルでした〜錬金術師の俺、幻の治癒薬を作り出します〜
誰もが二十歳までにスキルを発現する世界で、エリクが手に入れたのは「素材変質」というスキルだった。
スキル一覧にも載っていないレアスキルに喜んだのも束の間、それはどんな素材も劣化させてしまう外れスキルだと気づく。
そのスキルによって働いていた錬金工房をクビになり、生活費を稼ぐために仕方なく冒険者になったエリクは、街の外で採取前の素材に触れたことでスキルの真価に気づいた。
「素材変質スキル」とは、採取前の素材に触れると、その素材をより良いものに変化させるというものだったのだ。
スキルの真の力に気づいたエリクは、その力によって激レア素材も手に入れられるようになり、冒険者として、さらに錬金術師としても頭角を表していく。
また、エリクのスキルを気に入った存在が仲間になり――。
今のは勇者スキルではない、村人スキルだ ~複合スキルが最強すぎるが、真の勇者スキルはもっと強いに違いない(思いこみ)~
ねぎさんしょ
ファンタジー
【完結保証】15万字足らず、約60話にて第一部完結します!
勇者の血筋に生まれながらにしてジョブ適性が『村人』であるレジードは、生家を追い出されたのち、自力で勇者になるべく修行を重ねた。努力が実らないまま生涯の幕を閉じるも、転生により『勇者』の適性を得る。
しかしレジードの勇者適性は、自分のステータス画面にそう表示されているだけ。
他者から確認すると相変わらず村人であり、所持しているはずの勇者スキルすら発動しないことがわかる。
自分は勇者なのか、そうでないのか。
ふしぎに思うレジードだったが、そもそも彼は転生前から汎用アビリティ『複合技能』の極致にまで熟達しており、あらゆるジョブのスキルを村人スキルで再現することができた。
圧倒的な火力、隙のない肉体強化、便利な生活サポート等々。
「勇者こそ至高、勇者スキルこそ最強。俺はまだまだ、生家<イルケシス>に及ばない」
そう思いこんでいるのはレジード当人のみ。
転生後に出会った騎士の少女。
転生後に再会したエルフの弟子。
楽しい仲間に囲まれて、レジードは自分自身の『勇者』を追い求めてゆく。
勇者スキルを使うための村人スキルで、最強を証明しながら……
※カクヨム様、小説家になろう様でも連載予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる