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第2章
第288話 通信具の購入
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「アレックスさん、実はアレックスさんがいらっしゃらなかった間に、商人ギルドから場所を移さないかと打診がありまして……。」
「店舗の場所移動……ですか?」
「はい。市場の入口近くの焼肉屋があるのはわかりますか?そこの隣だそうです。もとは土産物屋兼レストランだった場所ですね。」
「焼肉屋が入口から2番目の場所ですから、3番目の場所ってことですか!?」
「はい、品物も売れるし、料理を提供出来る場所です。かなり広いですね。」
「料理が提供……、ザックスさん!!」
僕がザックスさんを振り返っても、ザックスさんは一瞬キョトンとしていた。
僕はザックスさんとレンジアの為に、料理を提供出来る店をずっと探してたんだ。だけどいい場所は商人ギルドの許可もいるから、なかなか見つからなかったんだけど。
「うちの店は客を呼べるので、魚屋兼レストランであれば、ぜひにとのことでした。焼肉屋以外じゃ、1番客が呼べる場所ですよ!」
「やりましょうザックスさん!
あなたの店を!」
「お、俺の店……。」
こんなにも早く夢が叶うことに、ザックスさんはまだ実感がわいてないみたいだね。
レンジアのリュウメンも一緒に出したら、今より更に人気店になること間違いないね!
「店の場所の件は了解しました。そこを借りたいと思います。内装なんかはザックスさんの希望に任せます。あと、リュウメンをそこで売りたいと思ってますがいいですか?」
「──リュウメン?と言うと、あの、ちっちゃな男の子が売ってる、変わった料理のことですよね?はい、俺は別に構いませんが、リュウメンの作り方はわかりませんよ?」
レンジアまだ男の子だと思われてるんだ。
「そこはだいじょうぶです。リュウメン屋の店主と知り合いなので。本人が店に立つのかレシピだけ教えるのかは相談しますが。」
「教えて貰えるのであれば、再現出来るので問題ありません。俺は構いませんが。」
「良かった!じゃあ、新しい店の準備を早速始めましょう!ベックさん!」
「はい、開店準備はお任せ下さい。これからますます忙しくなりますね。こんなにやりがいのある仕事は久し振りだ。」
開店準備は慣れているベックさんに任せることにして、僕は商人ギルドで店舗を借りる手続きをした。お家賃はさすがのひと月大金貨1枚だったけど、ここなら安いものだよ。
「お待たせしました!終わりました。」
「遅いぞよ!待ちくたびれたぞ。」
「すみません、では行きましょうか。」
「うむ!」
今日は魚屋さんの様子見と在庫の補充をしたら、ミルドレッドさんの鏡を買いに行くのと、注文していた通信具を受け取る予定だ。
僕らはその足で、アルムナイの町へと馬車で向かった。たくさんの背の高い建物に、ミルドレッドさんは興奮しているみたいだ。
まずは家具屋でミルドレッドさんの鏡を見る。でも家具屋さんにはイマイチミルドレッドさんの気にいるものがなかったみたいだ。
特注で作って貰いましょうかと言ったんだけど、ミルドレッドさんは悩んでから、いったん保留したいってことになった。
うーん、王都にでも行こうかな?
貴族向けの品の揃う店なら、ミルドレッドさんの気にいるものもあるかもね。
通信具をミーニャに渡したいっていう目的もあるし、通信具を受け取ったら、このまま王都に行くことにしよう。
ローブさんの工房に立ち寄ると、スカーレット嬢がニカッと笑いながら通信具を差し出してきた。それを見たミルドレッドさんが、なぜだかスカーレット嬢を威嚇している。
「少し背が伸びたんじゃないのかい?
ちゃんとお茶を飲んでるみたいだね!」
と嬉しそうにしてる。ほんとかな?だとしたら嬉しいなあ。僕は小柄なほうだし。
そういえば、あのお茶を仕入れる先も探さないとだよね。僕みたいに身長を伸ばしたいと思ってる人には、ありがたいお茶だもの。
「もし出来たら、ロニ茶を売りたいと思っているのですが、仕入れられるところを紹介していたただくことって可能でしょうか?
ロニ茶を世界中に広めたくて。」
「世界中とはまた大きく出たね!ロニ茶はたくさんの人が飲むべきお茶だからね、もちろん構わないさ。うちの母親の親戚が作ってるから、仕入れられるよう頼んでやるよ。」
「ありがとうございます!」
「じゃあ、魔道具の使い方を説明するよ。
この蓋を開けるとボタンがある。その下に8桁の数字があるのがわかるね?」
「はい。」
「ここに相手の番号を打ち込むんだ。番号は蓋の裏にあるよ。こいつを指定したら、指定した番号同士でしか通信出来ない。」
「店舗の場所移動……ですか?」
「はい。市場の入口近くの焼肉屋があるのはわかりますか?そこの隣だそうです。もとは土産物屋兼レストランだった場所ですね。」
「焼肉屋が入口から2番目の場所ですから、3番目の場所ってことですか!?」
「はい、品物も売れるし、料理を提供出来る場所です。かなり広いですね。」
「料理が提供……、ザックスさん!!」
僕がザックスさんを振り返っても、ザックスさんは一瞬キョトンとしていた。
僕はザックスさんとレンジアの為に、料理を提供出来る店をずっと探してたんだ。だけどいい場所は商人ギルドの許可もいるから、なかなか見つからなかったんだけど。
「うちの店は客を呼べるので、魚屋兼レストランであれば、ぜひにとのことでした。焼肉屋以外じゃ、1番客が呼べる場所ですよ!」
「やりましょうザックスさん!
あなたの店を!」
「お、俺の店……。」
こんなにも早く夢が叶うことに、ザックスさんはまだ実感がわいてないみたいだね。
レンジアのリュウメンも一緒に出したら、今より更に人気店になること間違いないね!
「店の場所の件は了解しました。そこを借りたいと思います。内装なんかはザックスさんの希望に任せます。あと、リュウメンをそこで売りたいと思ってますがいいですか?」
「──リュウメン?と言うと、あの、ちっちゃな男の子が売ってる、変わった料理のことですよね?はい、俺は別に構いませんが、リュウメンの作り方はわかりませんよ?」
レンジアまだ男の子だと思われてるんだ。
「そこはだいじょうぶです。リュウメン屋の店主と知り合いなので。本人が店に立つのかレシピだけ教えるのかは相談しますが。」
「教えて貰えるのであれば、再現出来るので問題ありません。俺は構いませんが。」
「良かった!じゃあ、新しい店の準備を早速始めましょう!ベックさん!」
「はい、開店準備はお任せ下さい。これからますます忙しくなりますね。こんなにやりがいのある仕事は久し振りだ。」
開店準備は慣れているベックさんに任せることにして、僕は商人ギルドで店舗を借りる手続きをした。お家賃はさすがのひと月大金貨1枚だったけど、ここなら安いものだよ。
「お待たせしました!終わりました。」
「遅いぞよ!待ちくたびれたぞ。」
「すみません、では行きましょうか。」
「うむ!」
今日は魚屋さんの様子見と在庫の補充をしたら、ミルドレッドさんの鏡を買いに行くのと、注文していた通信具を受け取る予定だ。
僕らはその足で、アルムナイの町へと馬車で向かった。たくさんの背の高い建物に、ミルドレッドさんは興奮しているみたいだ。
まずは家具屋でミルドレッドさんの鏡を見る。でも家具屋さんにはイマイチミルドレッドさんの気にいるものがなかったみたいだ。
特注で作って貰いましょうかと言ったんだけど、ミルドレッドさんは悩んでから、いったん保留したいってことになった。
うーん、王都にでも行こうかな?
貴族向けの品の揃う店なら、ミルドレッドさんの気にいるものもあるかもね。
通信具をミーニャに渡したいっていう目的もあるし、通信具を受け取ったら、このまま王都に行くことにしよう。
ローブさんの工房に立ち寄ると、スカーレット嬢がニカッと笑いながら通信具を差し出してきた。それを見たミルドレッドさんが、なぜだかスカーレット嬢を威嚇している。
「少し背が伸びたんじゃないのかい?
ちゃんとお茶を飲んでるみたいだね!」
と嬉しそうにしてる。ほんとかな?だとしたら嬉しいなあ。僕は小柄なほうだし。
そういえば、あのお茶を仕入れる先も探さないとだよね。僕みたいに身長を伸ばしたいと思ってる人には、ありがたいお茶だもの。
「もし出来たら、ロニ茶を売りたいと思っているのですが、仕入れられるところを紹介していたただくことって可能でしょうか?
ロニ茶を世界中に広めたくて。」
「世界中とはまた大きく出たね!ロニ茶はたくさんの人が飲むべきお茶だからね、もちろん構わないさ。うちの母親の親戚が作ってるから、仕入れられるよう頼んでやるよ。」
「ありがとうございます!」
「じゃあ、魔道具の使い方を説明するよ。
この蓋を開けるとボタンがある。その下に8桁の数字があるのがわかるね?」
「はい。」
「ここに相手の番号を打ち込むんだ。番号は蓋の裏にあるよ。こいつを指定したら、指定した番号同士でしか通信出来ない。」
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