93 / 535
第1章
第93話 スキル経験値2倍のスクロール
しおりを挟む
オーバーキルするとレアドロップ率が上がるから、火力が高い人は手に入れられやすいとはいうけど、それでも手に入りにくいくらいには、消えないスクロールはレアなんだ。
つまり叔父さんは、昔何かの魔物をオーバーキルしたってことになるね。さすがは元Sランク冒険者なだけあるよね!
ここでもその他のドロップアイテムにまじってスクロールが出るんだけど、一般的にはゴミって呼ばれるものしか出ない。
どんなところでもレアスクロールは出ると言われているけど、実際ニナナイダンジョンでは、大したものが目撃されてないみたい。
世界にはスキルまで見られるタイプのスクロールがあるんだそうだけど、相当珍しいみたいで、叔父さんも見たことないそうだ。
消費するタイプのもので1番レアなのは、スキルを手に入れられるというスクロールなんだけど、手に入れたらひと財産築けると言われるくらいの高値で取引きされるんだ。
特定の魔物が落としやすい、攻撃力アップのスクロールとかと違って、全部の魔物が落とす可能性があるとも言われているね。
だからここみたいな普通のダンジョンでも落とすことがあると言われてはいるけど、本当にごくごくまれで、なおかつその殆どが、なんのスキルが貰えるのかまでは分からないんだそう。わかるやつが当然1番お高い。
簡単にスキルが手に入ったら、それこそ神の祝福ってなんなの、ってなるよね。神様の祝福で貰えるスキルより、お金で買えるスクロールのほうが優秀ってことになるもの。
まあ、敬虔な信者に対して、神はよいスキルをくださるという経典ではあるけど、実際教会の人でもなければ、くじ引きくらいに一般の人は思っているんじゃないかなあ。
「うん、全然減ってないよ。」
「そうか。ならお前のスキルは、ステータスに影響を受けないものということだな。」
「そうみたいだね。」
僕はスクロールを巻物の形に巻き直して紐を結ぶと、叔父さんにスクロールを返した。
僕は考えずにバンバンスキルを使っていたけど、確かに考えたほうが良かったよね。
「さっき試しに使ってみた、ダイアウルフがドロップした、攻撃力20%アップのスクロールも、〈海〉で攻撃する時の威力には、特別影響なかったみたいだしね。」
弓での攻撃には影響あったんだけどね。足元に落ちてて思わず拾ったら、それが攻撃力20%アップのスクロールで、使ったら僕の弓でもダイアウルフが倒せるようになった。
ダイアウルフとの戦闘で、〈海〉で出す海水の量の調節は出来るようになったから、火力は僕次第ということになるのかなあ?それか、スキルのレベルが上がれば上がるとか?
「そうか。ならだいぶ威力の調節はできるようになったみたいだから、そろそろ他の場所に移って、今度はどのくらいを1度に倒せるのか試してみようか。」
僕のスキルが発動する速度から言うと、キラービーなんかの素早い魔物は、近付いて来るまでに倒すのは無理で、ダイアウルフでギリギリだろうからな、と叔父さんは言った。
「うん、分かったよ。」
僕と叔父さんはもっと下層まで一気に降りることにした。討伐対象はリザードマンだ。
この下のフロアは何種類もの、空中タイプと地上タイプの魔物が混在しているエリアだから、地味にやりにくいんだって。
僕と叔父さんは下の階に行く前に、ドロップアイテムを拾った。つい念のため、スクロールを確認してしまう。
「──スキル経験値100%アップ……?」
「ほう!?それはレアなやつだぞ!
その名の通り、スキルの獲得経験値が2倍になる。お前の場合スキルレベルが重要だからな。やったじゃないか、アレックス!」
火魔法使いにレベル1、レベル2があるみたいに、スキルは経験値の影響を受けるものだ。レベルの書いていないものでも、経験値があがるとやれることが増えるものなんだ。
それは家庭教師の授業でも教わっていたことで、だけど上級剣士が剣聖になることはないとされてきた。叔父さんが現れるまでは。
僕の家庭教師もそのことは知らなかった。たぶんまだ叔父さんの例しかないから、人に知識として教えていいほど、確立されたものじゃないからなんだと思う。
だから経験値アップのスクロールが、普通に存在することは知っていたけど、高ランク帯ほど上がりにくいものだから、めちゃくちゃ高値で取り引きされるものでもある。
そんなものを今から買うのはもったいないし、いずれ……。とは考えてはいたけど、まさかここで手に入るなんて!けど……。
「でも消耗品タイプだよ?」
「消えないやつはよほどのレアだからな。リザードマンを倒す時に使ってみるといい。」
「うん、分かった。」
つまり叔父さんは、昔何かの魔物をオーバーキルしたってことになるね。さすがは元Sランク冒険者なだけあるよね!
ここでもその他のドロップアイテムにまじってスクロールが出るんだけど、一般的にはゴミって呼ばれるものしか出ない。
どんなところでもレアスクロールは出ると言われているけど、実際ニナナイダンジョンでは、大したものが目撃されてないみたい。
世界にはスキルまで見られるタイプのスクロールがあるんだそうだけど、相当珍しいみたいで、叔父さんも見たことないそうだ。
消費するタイプのもので1番レアなのは、スキルを手に入れられるというスクロールなんだけど、手に入れたらひと財産築けると言われるくらいの高値で取引きされるんだ。
特定の魔物が落としやすい、攻撃力アップのスクロールとかと違って、全部の魔物が落とす可能性があるとも言われているね。
だからここみたいな普通のダンジョンでも落とすことがあると言われてはいるけど、本当にごくごくまれで、なおかつその殆どが、なんのスキルが貰えるのかまでは分からないんだそう。わかるやつが当然1番お高い。
簡単にスキルが手に入ったら、それこそ神の祝福ってなんなの、ってなるよね。神様の祝福で貰えるスキルより、お金で買えるスクロールのほうが優秀ってことになるもの。
まあ、敬虔な信者に対して、神はよいスキルをくださるという経典ではあるけど、実際教会の人でもなければ、くじ引きくらいに一般の人は思っているんじゃないかなあ。
「うん、全然減ってないよ。」
「そうか。ならお前のスキルは、ステータスに影響を受けないものということだな。」
「そうみたいだね。」
僕はスクロールを巻物の形に巻き直して紐を結ぶと、叔父さんにスクロールを返した。
僕は考えずにバンバンスキルを使っていたけど、確かに考えたほうが良かったよね。
「さっき試しに使ってみた、ダイアウルフがドロップした、攻撃力20%アップのスクロールも、〈海〉で攻撃する時の威力には、特別影響なかったみたいだしね。」
弓での攻撃には影響あったんだけどね。足元に落ちてて思わず拾ったら、それが攻撃力20%アップのスクロールで、使ったら僕の弓でもダイアウルフが倒せるようになった。
ダイアウルフとの戦闘で、〈海〉で出す海水の量の調節は出来るようになったから、火力は僕次第ということになるのかなあ?それか、スキルのレベルが上がれば上がるとか?
「そうか。ならだいぶ威力の調節はできるようになったみたいだから、そろそろ他の場所に移って、今度はどのくらいを1度に倒せるのか試してみようか。」
僕のスキルが発動する速度から言うと、キラービーなんかの素早い魔物は、近付いて来るまでに倒すのは無理で、ダイアウルフでギリギリだろうからな、と叔父さんは言った。
「うん、分かったよ。」
僕と叔父さんはもっと下層まで一気に降りることにした。討伐対象はリザードマンだ。
この下のフロアは何種類もの、空中タイプと地上タイプの魔物が混在しているエリアだから、地味にやりにくいんだって。
僕と叔父さんは下の階に行く前に、ドロップアイテムを拾った。つい念のため、スクロールを確認してしまう。
「──スキル経験値100%アップ……?」
「ほう!?それはレアなやつだぞ!
その名の通り、スキルの獲得経験値が2倍になる。お前の場合スキルレベルが重要だからな。やったじゃないか、アレックス!」
火魔法使いにレベル1、レベル2があるみたいに、スキルは経験値の影響を受けるものだ。レベルの書いていないものでも、経験値があがるとやれることが増えるものなんだ。
それは家庭教師の授業でも教わっていたことで、だけど上級剣士が剣聖になることはないとされてきた。叔父さんが現れるまでは。
僕の家庭教師もそのことは知らなかった。たぶんまだ叔父さんの例しかないから、人に知識として教えていいほど、確立されたものじゃないからなんだと思う。
だから経験値アップのスクロールが、普通に存在することは知っていたけど、高ランク帯ほど上がりにくいものだから、めちゃくちゃ高値で取り引きされるものでもある。
そんなものを今から買うのはもったいないし、いずれ……。とは考えてはいたけど、まさかここで手に入るなんて!けど……。
「でも消耗品タイプだよ?」
「消えないやつはよほどのレアだからな。リザードマンを倒す時に使ってみるといい。」
「うん、分かった。」
648
お気に入りに追加
2,071
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています
もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。
使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。
雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
ユニークスキルで異世界マイホーム ~俺と共に育つ家~
楠富 つかさ
ファンタジー
地震で倒壊した我が家にて絶命した俺、家入竜也は自分の死因だとしても家が好きで……。
そんな俺に転生を司る女神が提案してくれたのは、俺の成長に応じて育つ異空間を創造する力。この力で俺は生まれ育った家を再び取り戻す。
できれば引きこもりたい俺と異世界の冒険者たちが織りなすソード&ソーサリー、開幕!!
第17回ファンタジー小説大賞にエントリーしました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる