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一九章

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 正気を失った住民達、いや。暴徒達が殺到している。殺気立っているわけではない。ただ聞くにたえない声を感情のままに叫び、蹂躙している。数えてもおそらく数十人に満たない暴徒達は柵を乗り越えて衛兵を囲み手にした凶器で襲いかかっている。

「先輩、ど、どうしましょう!?」

 さっきまでのキリッとしたルナは打って変わって怯えて震えている。それはガーラ様も同じだけど。

「とにかく、大人しくさせるしかないだろ! お前はここでガーラ様の側にいて風魔法で遠距離から吹き飛ばせ!」
「え!? ええ!?」 

 元来俺は研究者だ。ルナも同じく。戦いを生業としていない。戦争中も自分の判断で戦っていない、ただ生き残りたくて死に物狂いだった。こんな想定外すぎる事態になんてどう対処していいかわからない。

 そもそも、どうして暴徒達が襲いかかってきたのか。エルフによるものじゃないのか。どう戦っていいのか。

 なんとか咄嗟の判断で指示を出しながら駆けずり回る。けど、俺の『紫炎』は火力が強すぎる。最小限度の魔力で操作した『炎球』で急所意外を狙い。『炎縛』で拘束していく。

 ルナはなんとか風魔法で援護してくれているけど、焦っているせいかまともに照準が付けられていないらしい。

 『天啓』も、『炎獣』も、使い勝手が悪すぎる。

「っ!? お袋!?」

 暴徒達の中に見慣れた母の姿があった。倒れている衛兵に包丁を振り下ろす間際だ。

 どうして! あんたが! 叫びながら突進する。途中で遮るやつらは蹴散らす。魔法を発動した直後お袋に当たったら、と想像してしまいタックルで突き飛ばす。頬に鋭い痛みがはしった。お袋の包丁に血が滴っている。

 切られたのか? お袋が俺を?

 お袋はまともじゃない。目は焦点が定まっておらず、喉は枯れているのにしきりにコロセ、コロセと呟いている。
覆い被さってくる。そのまま俺にかまえて。『炎球』を発動した状態のまま倒れる。刃を溶かしたはいいものの、首を絞めてきた。

 老女の握力じゃない、尋常じゃない圧迫感。それと同時にぞわっとした得体のしれない感情が流れこんでくる。


 どうしてわたしが。どうしてあの子が。どうしてあの奴隷の味方をするの。


 気に入らないわ。とにかく気に入らない。ただでさえこの町は。もう少ししおらしい態度でいればいいのに。


「お、ふくろ・・・・・・?」


 上の子はいつになったら恋人を連れてくるのかしら。仕事とお酒に夢中になって。周りは結婚して子供もいるのに。

 お父さんたら。私の苦労も知らないで。お酒ばっかり飲んで。

 ユーグったら。また今年も帰ってこないなんて。よっぽど研究が楽しいのかしら。手紙一つよこさないで。

「お、ふく・・・・・・」

 これは、なんだ? お袋の記憶?



 また領主様のせいで税があがるんですって
 あの人、引っ越しちゃったらしいわよ
 お気の毒に。
 そういえば、おたくの息子さん達はまだ結婚なさらないの?
 私の親戚で良い子がいるんだけど、もしよかったらどうかしら?


 戦争が終わったっていうのに、街は寂れていく一方ねぇ。
 そういえば角の花屋さんの旦那さん。破傷風で亡くなったんですって。
 ねぇ、お父さん。ユーグ、無事なのかしら。怪我したり病気になったりしていないかしら。
 
 
 目まぐるしく自分の体験したと錯覚する一つ一つの感情、場面、声。違う。お袋の感情なんだ。それもストレスに近い、負のもの。一つ一つの方向が定まっていない砂粒ほどの小さな感情。積み重なって、混ざり合って、ぐちゃぐちゃになって。

 
 真面目に魔道士を目指して働いているって信じていたのに。あんな女に入れ込むなんて。


 許せない。許せない。許せない。


 憎悪というどす黒い怨嗟になってしまっている。それが俺の思考も感情も飲み込んで塗り潰して、俺の中で燻っていた――――


「大丈夫ですか魔法士殿!?」
 
 衛兵隊長がお袋を吹き飛ばしてくれたおかげで、助かった。く、空気が美味い・・・・・・。

「待ってくれ! 殺さないでくれ!」

 衛兵隊長は暴れるお袋を押えこんでそのまま縛っていく。母親だから、と懇願するのは躊躇われた。

「こいつらは全員、エルフに操られている可能性が高い! 殺しちゃだめだ! まともに触れればまともな俺達だって同じになるぞ!」
「それはどういうことですか!?」
「わからん!」

 一先ず、ルナを探す。あいつとガーラ様を連れて安全な場所で情報を共有し対策を施さないと。どこまで広がってしまうか。というか、最初からそういう風に動けば無駄に――――――。


「うわああああああ!! こないでください! 私は結婚するまで純潔でいたいんですううううううう!」

 ルナは、空を舞っていた。魔法を身に纏っているのだろうか。パニクっているのは間違いない。ただガーラ様を連れているのは誤算だけど。衛兵隊長にこの場を任せて。

「おい、ルナ!」

 『炎獣』に跨がって追い縋る。 

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!! 犯されるぅ!! 犯されるうううううううううううううううううううううううううううううううう!!」
「ちょ、おい、ルナ! 俺だ!」
「いやあああああああああああああ!! 先輩来ないでくださいいいいいい!! もうかんべんしてくださああああああああああああああああい!!」
「てめぇ確信犯か!?」

 てっきり俺が誰かわからないから逃げてるのかとおもいきや! 俺だってわかってたんかい。だったらなんで逃げる!?

「いやああああああ!! 軽い気持ちでまさかこんな目にあうなんてえええええ!! もうこのまま逃げますうううううううう!! どうせ先輩のことだから私に専門的な話をして対策を施そうとするんでしょおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
「そのとおりだよ! わかってるんじゃねぇか! お前も研究者の端くれなら――――――!」
「もう研究者やめますうううううううう!! どうせ家のコネと安泰したお家に嫁げるまでの繋ぎだったんですからああああああ!! この街にきたのも交流の輪を広げるという名目でいい男捜しにきたんですううううう!! 先輩みたいに本気じゃないんですうううううう!! 縁もゆかりもない街のために死ぬなんていやですうううう!!」
「ぶっちゃけすぎなんだよこのやろう!」
「う、うげえええええええ」
「ぎゃあああああ! ガーラ様が吐いたあああああ!!」

 錐揉み回転しながら建物に衝突。風が防護壁になっていたのかそのまま家屋内へ。

「う、ううう、私汚れちゃいましたあああ・・・・・・。物理的にいいいい・・・・・・」
「ご、ごめんなさい」

 もうなんだこの惨状。ガーラ様は蒼い顔のまま落ち込み、ルナはゲロ塗れで泣きじゃくり、俺はボロボロ。

「おい。お前がこの後どうするかなんてのはこの際どうでもいい。あの暴徒達はエルフの呪いで暴走してる!」
「う、うう、臭いいいい・・・・・・もう私ガーラ様に一生めんどうみてもらいますぅ。責任とってくださいいいい」
「それから、あの呪いは伝染する! 個人個人の感情に作用する!」
「はいいいい!」 

 説明しながら『炎縛』で動けない状態にして『発火』をかまえたまま連続発動する。ある種の示威だけど効果てきめんだ。ルナはべらべらと説明をはじめる。

「えっとぉ。えっとえっとぉ。きっとあのぉ。なんとかできるとおもうんですけどぉ。今のままだったら無理なんです。あの呪いもガーラ様が原因となっているので。なのでガーラ様自体をどうにかしないと」
「じゃあ早くしてくれ」
「無理です」
「はぁ?!」
「ひぃぃ! 本当なんですううう! 意図せずに呪具にされちゃっているんですからあああ! それとも先輩はガーラ様を殺しちゃってもいいんですか!? 殺せとおっしゃるんですか!?」
「・・・・・・どういうことなのかしら。今のうちに詳しく説明してちょうだい」
「・・・・・・よくあるケースなんですよ」

 真剣なガーラ様に気圧されたのか、すっかりしょぼくれたルナ。その様子から安心して『炎縛』を放した。

「呪いというのは、感情と密接な関係にあるのはご存じですよね? 負の感情。報復心。許せない殺したい。そういった感情を籠められて、呪具は作られて呪いとして完成します」

「それはある種の技術、知識です。仕組みも呪いの原理も知らないのに、本人自体も把握できていないのに呪具となってしまうことも過去にあるのです。長い年月、産まれてから今日までずっと。ずうううううぅぅっっっっっっと近くで誰かに怨念をこめられ続けた。きっと、ガーラ様ご自身の感情もある意味手助けしています。そうして生きた呪具になっているんです。そんなケースなんて私も初めてですけど」
「「・・・・・・」」
「きっと、エルフは一番最初にガーラ様を見て、気づいたんです。ガーラ様が呪具になっているって。ガーラ様の感情さえも利用されているのですから。なので、ご自分のお気持ちを整理しないと。私達には人の感情を消すことなんてできませんし」
「なるほどな。それで、利用されたってことか。けど、誰に怨念を?」
「それは・・・・・・ええっと。きっとわざとではないだろうし。それに境遇を考えたら致し方なしといいますか。ええ」
「いいえ。いいのです。わかっています」

 ガーラ様は、身に覚えがあるのか。ルナもそれを察して隠そうとしているのか。まぁいい。この際誰かはどうでもいい。

「私を殺してください」
「え、ええええええ!?」

「だって、もうそうするしかないのでしょう?」
「そ、それはでも! ここを出て治療したり調べたりすれば!」

 ルナは俺にも、ね!? そうですよね!? と同意を求める視線を送っている。けど、答えられなかった。だってガーラ様がここを出たら? 他のやつらにも影響を与えるだろう。エルフはどうなる? 長引けば長引くだけ被害は増える。助けられる保証なんてない。それに、街の住民もそのまま。

「そ、そんな・・・・・・」
「いいのよ。これも私の責任。いいえ。自業自得といえばいいのかしら。所詮望まれて産まれてきたのではないのだし。それに、街の人達がああなったのは私のせいなのだから」

 ルナは、どうすればいいかただあわあわとしている。さっきまで逃げようとしていたのに。さすがにお世話になった人の死を間近で見なければいけない、自分が引導を渡さなければいけないという拒絶反応が働いたのか。情を捨てきれないのか。

 ガーラ様の言うことは正しい。ここで死んでしまえばエルフが今後どんな呪いをかけようが、大元である呪具がないんだったら意味がない。足止めはできるし暴徒達を止めることはできる。筋は通っている。

「だめだ」

 それはある種の逃げだ。根本的解決をしないで、ただいたずらに人柱として犠牲にする。エルフが別の呪いをもたらしてしまえば意味がない。無駄死にだ。

 それだけじゃない。この人を死なせることは、混じり者で獣人族と人間の混血であるこの人を犠牲にするのは、ルウとの未来を否定することにも繋がるんだから。絶対に死なせたくはない。

「俺には夢があるんだ。大魔道士を越える魔道士になる。それで、好きな子と結ばれてイチャイチャチュッチュしたり子だくさんになって好きなだけ愛しあって愛されて『もふもふタイム』で癒やされて魔法の研究をしてたくさんの家族に囲まれて往生を遂げる」
「ちょ、先輩?」
「最初の子供は女の子がいいな。ルウそっくりの。十人以上ほしい。それで孫に慕われてルウと二人で幸せだね、結婚してよかったねってキスをしまくる老後を送りたい」
「ふざけているのかしら?」
「大真面目だ」
「だから理解ができないのだけれど」

 ルナとガーラ様の非難がましい視線に負けず、そのまま続ける。

「安心してくれ。それだけじゃない。この世のすべてを変える。あらゆる問題も感情も。いいか。すべてだ。一切合切。この世に存在するすべて。この世界さえも変える。そんな魔法を創る」

 だから? と呆れた様子の二人に、告げる。

「ウェアウルフと人間の血を継いで産まれるだろう、俺の子供に対する認識さえも」

 二人の目の色が変わった。

「俺とルウの子供として産まれてよかった、生きててよかった、普通の子供達と同じように当たり前の平和に生きれる世界にだって、変えてみせるよ」
「先輩。あなたは」
「だから、もったいないだろう。俺がそんな魔法を創って混じり者でさえ普通に生きられる世界になる前に死ぬなんて」
「「・・・・・・」」

 それに、この人を犠牲にしたあとでどの顔下げてルウと一緒にいられるのか。

「じゃあ先輩。どうしようと?」
「とりあえず、エルフのところへ行くぞ。『逆探知』でエルフの居場所はわかったんだろう?」
「ええ!? じゃあガーラ様は!?」
「一緒にだ」
「ええええええ!?」

 このまま放置しておくわけにはいかない。暴徒達に襲われるし。

「すべての元凶は、エルフだ」
「で、でもでも! ただでさえどんな呪いをかけてくるか魔法を操るかわからないんですよ!? そんなところに先輩とガーラ様と二人でなんて!」
「さらっと自分を抜くな」

 この期に及んで往生際の悪い。

「ガーラ様! いやですよね!? ガーラ様も困りますよね!? 死にたくないですよね!? ね!? エルフなんて会ってもいいことないです! ね!? 帰りましょう!?」
「帰っても暴徒達おるだろうが」
「そうね。どうせ死ぬのだったら」

 にっこりと笑って、立ち上がった。なんだかいい顔になった気がする。

「あなたの魔法で変えられた世界で生きてもいいかしら」

 よし。決まった。まだべそかいているルナの首を引っつかんでそのまま引きずっていく。

「うう、お父様お母様ごめんなさい。ルナが先立つ不不孝をお許しください。呪うならばユーグ先輩とその奴隷ちゃんとlご家族を呪ってください。私も呪うので」
「ふざけんな。安心しろ。勝ち目ならある」
「どんな勝ち目だって言うんですかぁ! 相手はエルフですよ!? 魔道士(予定)の先輩なんかじゃ相手になるわけないじゃないですかぁ!」
「大丈夫だ。お前がいれば勝てる。呪いに詳しいお前がいればな」
「私なんて足手まといになるだけですうううう! エルフの見たこともない呪いにその場で対応なんてできませんんんん!」
「お前、自分が言ったこと忘れたのか? 初歩的なことを」
「なにをですかあああ!」
「言ってたよな? 呪いはかけた本人に返ってくるって」
「「・・・・・・・・・あ」」
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