117 / 192
十六章
Ⅱ
しおりを挟む
実家に帰宅後、今後のことを考えるけど、うまくまとめられない。それは義眼で呪いの解析ができなかったということが尾をひいていたからだ。魔法、魔道具、魔法薬の制御を奪い、解析できる義眼でも呪いを制御することはできなかった。
呪いと魔法は別物。わかってはいたけど、自分の至らなさと力不足だからだと認識せざるをえない。更に精進しなければいけないって事実。ルナに散々煽られて貶されて、落ちこんでいる。
その落ち込み気分がそのままルウとのことに直結している。呪いも流民も、きっとこのままいけば解決する。お袋のルウへの態度も、きっとよくなる。けど、その後は? 俺はルウが好きで、ルウのためになるとおもって行動に移した。けど、結局それは彼女を苦しめて悩ませる結果にしかなっていない。
このまま、俺はルウを好きでいていいのか。ルウを苦しめ、悩ましつづける存在でしかないんじゃないか。
コンコン。
「ご主人様。入ってもよろしいですか?」
凛としていながらも、澄んだ声、ルウの声だと自覚するとどうしようもなく後ろめたくなって返答に困る。
「すまん、今ちょっと――――」
「失礼します」
聞く意味あった? ノックの理由は?
「お風呂、沸かしました。どうされますか?」
うちは別に入る順番なんて関係ない。各々が好きなタイミングに任せている。
「俺はあとでいい。ルウ先に入りなよ」
「このけだもの」
なんで。
「私が入った後のお風呂の残り湯を堪能なさるおつもりなのでしょう。もしくは尻尾と耳の毛までも。そんな変態をけだものと呼ばずなんとしますか」
「お前自分の主がそんなのでいいの?」
「嫌だから申しているのですが」
そりゃそうか。だとしても、決めつけと暴論がひどい。
「いろいろと考え事がしたいんだ。だから先に入ってくれ」
「やはり私が入浴している場面を想像して――――」
「なにお前やってほしいの? だからわざと言ってんの?」
「ご主人様は私のことが好きすぎますし、常識外れな方なので。それくらいは予想しておかなければ。奴隷としての嗜みでございます。まぁ、毎回ご主人様は私の想像を軽~~~~く越えてきますが」
・・・・・・・・・・・・・・・・・申し訳なさが限界突破しそう。
「疲れていらっしゃいますね?」
「ああ、うん」
原因は主に君だけどね。口が裂けても言わないけど。
「それほどお疲れでは、簡単にはとれないでしょう。明日からの調査にも差し支えます」
「うん。だから――――」
「特別ななにかによって心の底からリフレッシュできて癒やされるなにかを用いるしかないのでは?」
フリフリ、と意味ありげに尻尾を抱きかかえながら流し目になるルウ。
「ご主人様がお好きななにかでなければ、意味がないと奴隷ですが私は推察します」
尻尾の真ん中を持ちあげてくい、くい、と折り曲げて戻してを繰り返している。パッと放すとそのまま蛇のごとくにょろにょろといやらしくくねらせはじめた。なんとも器用だな。
「私は、ご主人様の奴隷です。なので、ご主人様を癒やすために、奴隷としての義務として、特別に、今でしたら『もふもふタイム』してもよろしいのですが」
「いや、いいよ」
ルウに対する説明できない後ろめたさが、躊躇わせてしまった。最近はご無沙汰だから、喉から手が出て歓喜に噎び泣くほど嬉しいことだけど。今はそれどころじゃない。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
ポス、とそのまま力なく尻尾がベッドに落下した。
「しないのですか? 『もふもふタイム』を?」
「うん」
「な、なにゆえですか? 昼間の怪我がひどいからですか? どこか痛いからですか? 頭打ちました? あなたは本当にユーグ様ですか?」
珍しく焦ったルウが聞きまくってくる。それほどおかしいだろうか。
「今でしたら口に入れてしゃぶったり舐め回したり擦ったりキスしてもよろしいのですよ? 欲望のかぎりを尽くしてもよろしいのですよ?」
したいかしたくないか。どっちかと問われればしたい。でも、できるかできないかと問われれば、できない。俺のルウへの気持ちについてまとまっていない今の状態では、できないんだ。それに、好きじゃない人に、そんなことやられたら嫌だろう。たとえ主でも。奉仕心と忠誠心があるとしても。
「ルウも、早く風呂に入って寝たほうがいいよ。俺も明日のこととかいろいろ考えたいし」
「いろいろとは、なんなのですか?」
「それは、ルナのこととか。ガーラ様のこととか」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
君のことについて考えたいだなんて、言えない。だから適当にごまかした。ルナと一緒に調べた呪具とか、ガーラ様が手配する流民問題については、今後に関わる問題だし。納得してくれるはず。
「は?」
ガリ!
「痛あああああああああああああああ!!」
背中に鋭く激しい痛みが生じた。なにかで引っ掻かれたみたいな。
「え、今なにした!?」
「そのような些末なこと今はどうでもよろしいのです。ご主人様、『念話』を使用してください」
「え?!」
爪が何故かシャキン! と尖っているのを隠そうともしないルウはどこか真剣で、勢いに呑まれた。ジンジンと熱くなる背中も、どこか鈍くかんじるほどだ。
「今のご主人様の説明では不十分です。具体的に、ルナ様とガーラ様のことで、どのように考えたいのか『念話』で対話をしたほうが行き違いがございませんので」
「いや、『念話』は緊急事態以外は発動しない約束だろ」
というか、今『念話』をすれば心の葛藤がそのままルウに伝わってしまう。未だに爪が出っぱなしで構えた手に視線をチラチラ向けながらだけど、それくらいは冷静に考えられる。
「私には知られたくないお二人のことを、考えたいのですか?」
「そういうわけじゃなくて」
「『もふもふタイム』そっちのけで、他の女性のことについて考えたいのですか? 私の尻尾以上の想いを抱いていらっしゃるのですか?」
「それは――――」
咄嗟に手を伸ばしかけた。違う、と否定してしまいたかった。けど、それすらこの子を苦しめるだけなんじゃないか、自分の気持ちを優先しているだけなんじゃないか。不安になって、躊躇ったままできなかった。
「いえ、よろしいのです。私は、奴隷ですから。ご主人様の恋人でも将来を誓った相手でもないのですから。むしろ清々いたします」
「ルウ」
「私のご自慢の尻尾以上の、『もふもふタイム』以上の相手に巡り会えたということですから。ご主人様のお望みが叶うのと同意義です。奴隷としてこれほど喜ばしいことはございません」
そのまま、去っていってしまうのか、立ち上がってのろのろと出入り口のほうへ歩いていった。
「おやすみなさいませ」
扉が閉まった。なにか取り返しのつかないことをしでかしたんじゃないか。自分はまたなにか間違えたんじゃないか。
「けど、どうしろってんだよ・・・・・・・・・・・・・・・・!」
どんな呪いを解けても、凄い魔法を創れても、恋一つ実らせることさえできない。好きな子一人に対して正しい行動をすることができない。こんな自分がひどくちっぽけで、情けなくて、悔しい。
呪いと魔法は別物。わかってはいたけど、自分の至らなさと力不足だからだと認識せざるをえない。更に精進しなければいけないって事実。ルナに散々煽られて貶されて、落ちこんでいる。
その落ち込み気分がそのままルウとのことに直結している。呪いも流民も、きっとこのままいけば解決する。お袋のルウへの態度も、きっとよくなる。けど、その後は? 俺はルウが好きで、ルウのためになるとおもって行動に移した。けど、結局それは彼女を苦しめて悩ませる結果にしかなっていない。
このまま、俺はルウを好きでいていいのか。ルウを苦しめ、悩ましつづける存在でしかないんじゃないか。
コンコン。
「ご主人様。入ってもよろしいですか?」
凛としていながらも、澄んだ声、ルウの声だと自覚するとどうしようもなく後ろめたくなって返答に困る。
「すまん、今ちょっと――――」
「失礼します」
聞く意味あった? ノックの理由は?
「お風呂、沸かしました。どうされますか?」
うちは別に入る順番なんて関係ない。各々が好きなタイミングに任せている。
「俺はあとでいい。ルウ先に入りなよ」
「このけだもの」
なんで。
「私が入った後のお風呂の残り湯を堪能なさるおつもりなのでしょう。もしくは尻尾と耳の毛までも。そんな変態をけだものと呼ばずなんとしますか」
「お前自分の主がそんなのでいいの?」
「嫌だから申しているのですが」
そりゃそうか。だとしても、決めつけと暴論がひどい。
「いろいろと考え事がしたいんだ。だから先に入ってくれ」
「やはり私が入浴している場面を想像して――――」
「なにお前やってほしいの? だからわざと言ってんの?」
「ご主人様は私のことが好きすぎますし、常識外れな方なので。それくらいは予想しておかなければ。奴隷としての嗜みでございます。まぁ、毎回ご主人様は私の想像を軽~~~~く越えてきますが」
・・・・・・・・・・・・・・・・・申し訳なさが限界突破しそう。
「疲れていらっしゃいますね?」
「ああ、うん」
原因は主に君だけどね。口が裂けても言わないけど。
「それほどお疲れでは、簡単にはとれないでしょう。明日からの調査にも差し支えます」
「うん。だから――――」
「特別ななにかによって心の底からリフレッシュできて癒やされるなにかを用いるしかないのでは?」
フリフリ、と意味ありげに尻尾を抱きかかえながら流し目になるルウ。
「ご主人様がお好きななにかでなければ、意味がないと奴隷ですが私は推察します」
尻尾の真ん中を持ちあげてくい、くい、と折り曲げて戻してを繰り返している。パッと放すとそのまま蛇のごとくにょろにょろといやらしくくねらせはじめた。なんとも器用だな。
「私は、ご主人様の奴隷です。なので、ご主人様を癒やすために、奴隷としての義務として、特別に、今でしたら『もふもふタイム』してもよろしいのですが」
「いや、いいよ」
ルウに対する説明できない後ろめたさが、躊躇わせてしまった。最近はご無沙汰だから、喉から手が出て歓喜に噎び泣くほど嬉しいことだけど。今はそれどころじゃない。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
ポス、とそのまま力なく尻尾がベッドに落下した。
「しないのですか? 『もふもふタイム』を?」
「うん」
「な、なにゆえですか? 昼間の怪我がひどいからですか? どこか痛いからですか? 頭打ちました? あなたは本当にユーグ様ですか?」
珍しく焦ったルウが聞きまくってくる。それほどおかしいだろうか。
「今でしたら口に入れてしゃぶったり舐め回したり擦ったりキスしてもよろしいのですよ? 欲望のかぎりを尽くしてもよろしいのですよ?」
したいかしたくないか。どっちかと問われればしたい。でも、できるかできないかと問われれば、できない。俺のルウへの気持ちについてまとまっていない今の状態では、できないんだ。それに、好きじゃない人に、そんなことやられたら嫌だろう。たとえ主でも。奉仕心と忠誠心があるとしても。
「ルウも、早く風呂に入って寝たほうがいいよ。俺も明日のこととかいろいろ考えたいし」
「いろいろとは、なんなのですか?」
「それは、ルナのこととか。ガーラ様のこととか」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
君のことについて考えたいだなんて、言えない。だから適当にごまかした。ルナと一緒に調べた呪具とか、ガーラ様が手配する流民問題については、今後に関わる問題だし。納得してくれるはず。
「は?」
ガリ!
「痛あああああああああああああああ!!」
背中に鋭く激しい痛みが生じた。なにかで引っ掻かれたみたいな。
「え、今なにした!?」
「そのような些末なこと今はどうでもよろしいのです。ご主人様、『念話』を使用してください」
「え?!」
爪が何故かシャキン! と尖っているのを隠そうともしないルウはどこか真剣で、勢いに呑まれた。ジンジンと熱くなる背中も、どこか鈍くかんじるほどだ。
「今のご主人様の説明では不十分です。具体的に、ルナ様とガーラ様のことで、どのように考えたいのか『念話』で対話をしたほうが行き違いがございませんので」
「いや、『念話』は緊急事態以外は発動しない約束だろ」
というか、今『念話』をすれば心の葛藤がそのままルウに伝わってしまう。未だに爪が出っぱなしで構えた手に視線をチラチラ向けながらだけど、それくらいは冷静に考えられる。
「私には知られたくないお二人のことを、考えたいのですか?」
「そういうわけじゃなくて」
「『もふもふタイム』そっちのけで、他の女性のことについて考えたいのですか? 私の尻尾以上の想いを抱いていらっしゃるのですか?」
「それは――――」
咄嗟に手を伸ばしかけた。違う、と否定してしまいたかった。けど、それすらこの子を苦しめるだけなんじゃないか、自分の気持ちを優先しているだけなんじゃないか。不安になって、躊躇ったままできなかった。
「いえ、よろしいのです。私は、奴隷ですから。ご主人様の恋人でも将来を誓った相手でもないのですから。むしろ清々いたします」
「ルウ」
「私のご自慢の尻尾以上の、『もふもふタイム』以上の相手に巡り会えたということですから。ご主人様のお望みが叶うのと同意義です。奴隷としてこれほど喜ばしいことはございません」
そのまま、去っていってしまうのか、立ち上がってのろのろと出入り口のほうへ歩いていった。
「おやすみなさいませ」
扉が閉まった。なにか取り返しのつかないことをしでかしたんじゃないか。自分はまたなにか間違えたんじゃないか。
「けど、どうしろってんだよ・・・・・・・・・・・・・・・・!」
どんな呪いを解けても、凄い魔法を創れても、恋一つ実らせることさえできない。好きな子一人に対して正しい行動をすることができない。こんな自分がひどくちっぽけで、情けなくて、悔しい。
0
お気に入りに追加
75
あなたにおすすめの小説
アレキサンドライトの憂鬱。
雪月海桜
ファンタジー
桜木愛、二十五歳。王道のトラック事故により転生した先は、剣と魔法のこれまた王道の異世界だった。
アレキサンドライト帝国の公爵令嬢ミア・モルガナイトとして生まれたわたしは、五歳にして自身の属性が限りなく悪役令嬢に近いことを悟ってしまう。
どうせ生まれ変わったなら、悪役令嬢にありがちな処刑や追放バッドエンドは回避したい!
更正生活を送る中、ただひとつ、王道から異なるのが……『悪役令嬢』のライバルポジション『光の聖女』は、わたしの前世のお母さんだった……!?
これは双子の皇子や聖女と共に、皇帝陛下の憂鬱を晴らすべく、各地の異変を解決しに向かうことになったわたしたちの、いろんな形の家族や愛の物語。
★表紙イラスト……rin.rin様より。
エルティモエルフォ ―最後のエルフ―
ポリ 外丸
ファンタジー
普通の高校生、松田啓18歳が、夏休みに海で溺れていた少年を救って命を落としてしまう。
海の底に沈んで死んだはずの啓が、次に意識を取り戻した時には小さな少年に転生していた。
その少年の記憶を呼び起こすと、どうやらここは異世界のようだ。
もう一度もらった命。
啓は生き抜くことを第一に考え、今いる地で1人生活を始めた。
前世の知識を持った生き残りエルフの気まぐれ人生物語り。
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバ、ツギクルにも載せています
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。
町島航太
ファンタジー
かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。
しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。
失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。
だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる