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十二章

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 研究所一帯は廃墟と化していた。荘厳と清潔さを兼ね備えた叡智が詰まった職場だった面影はなく、瓦礫と粉塵まみれ。魔導具に乗って、上空から眺めているときよりも、地上に降りて歩き回っていると、凄惨さが際立つ。

 なにがあったんだ? どうしてこんなことに。生きている人はいるのか。研究資料は無事なのか?

「おい、誰か! 誰かいないか!」

 パニックに陥ったまま、叫びながらぐるぐると思考が巡り続ける。

「ご主人様」

 ルウが、ピコピコと耳を激しく脈動させながら、一つの方向を指し示した。ウェアウルフの嗅覚と聴覚。誰か生きている人間の気配を感じとったんだろう。即座に走りだした。

「ご主人様」

 けど、俺は間違えていた。ルウは、研究所の人間を感じとったんじゃない。研究所をぶっ壊した誰かを感じとったんだ。
 
「ご主人様!」

 わかったのは、走った先に覚えのあるフード姿を見つけたときだった。崩れた柱にちょこんと腰掛けて、俺を、すべてを見下ろしている。顔が見えなくても、傲岸不遜な態度がひしひしと伝わってくる。忘れたくても忘れられない人物。こんな地獄にできるのは、こいつしかいない。

「なんじゃ、遅かったの」

 男のようにも女のようでもある。子供でも大人でも老人とも受け取れる声音の持ち主、魔道士モーガンはゆらっとそのまま浮いて漂いはじめた。海を泳ぐ魚みたいに自由な姿に、底知れぬ恐怖と怒りが生じてくる。

「貴様ぁ・・・・・・・・・・・・・!」
「なんじゃ、不敬な。わしを貴様呼ばわりとは生意気じゃのう」

 『紫炎』を発動したと同時にかまえる体勢もとらないままモーガンめがけて放つ。直撃する寸前でなぜか真っ二つとなった。そのままあらぬ方向へと飛んでいく魔法の残骸を操作して分裂させる。総数百はくだらない『炎球』と『眼』を形作る。魔法が、四方八方からモーガンに。

 ぐにゃり、と『眼』と繋がっている視界が歪んだ。パァン! けたたましい破裂音とともにすべての魔法が消失した。モーガンは触れることもせずに俺の魔法を打ち消した。

「お主ごときのちんけな魔法が、わしに通じるとでも?」

 頭が沸騰しそうな激しさが、刹那で全身を巡る。ウウウウウウウウ・・・・・・・・・・・・! 隣にいるルウが、唸って四肢の体勢に。

「そう慌てるでない。わしはお主を殺したくてきたんじゃ」
「はぁ? なにふざけたこと言ってるんだ! お前にやられたことを許すわけないだろ!」
「そうか、なら詫びよう。許せ」
「ふざけんな!」

 頭を下げることもしない。まったく悪びれていない言葉だけの謝罪は、感情を逆撫でるだけだ。胸くそ悪い!

「ふむ。わしはどうやら人を怒らせる天才らしいの。まぁこの際許す許さないの問題ではない。大局で話をしようではないか。怒りは目を曇らせるでな」
「ふざけるな! だからお前と話をするつもりなんざ――!」

 ねぇよ! という言葉の勢いのまま、『炎塊』を投げつける。そのまま隣にいるルウは近くの倒れかかった壁へと跳んで、同時に攻撃を試みようとした。

「魔法士ユーグよ。わしの弟子とならんか?」
「!?」
「な、はぁああああ!?」

 モーガンの一言は、こちらの気を削ぐにふさわしい突飛なものだった。あまりにもふざけたことすぎて、『炎塊』を放つのをとめるだけにとどまらず、発動を解除してしまう。ルウも次の動作に移ることができないようで、体勢を崩して地面へと落下。

 俺達の動揺を誘ったのか、だとしたら大成功だ。

「この際、お主の個人的感傷などどうでもよい。わしはお主のことを見くびりすぎていたと、反省しておる。まさかアコ―ロンが完成させたとはいえ、『転移』をお主が解析するとはの。とんだ誤算じゃわい」


 ――――ひとまずその場で待っててくれ――――
 
 カラカラと笑うモーガンを尻目に、『念話』でルウに指示を出す。


「才能は、充分にある。このモーガンが認めよう。お主なら魔道士になれると保証しよう。じゃが、この国におっても芽はでんぞ。帝国一の魔道士が申すんじゃから、間違いないわ」

 口車にはのらない。なにか目的があっての、口からでまかせだ。俺の油断を誘っているんだ。冷静さを失わないと固く決めていても、俺を認める発言のせいで揺らいでしまう。

「くだらん国のしがらみに、囚われる必要などない。ほとほと面倒じゃとわかったわ。どうやらわしには宮仕えは合っておらん。そもそも人の営み。会話。社会。しがらみ。すべて魔法には要らんものじゃ。お主もおもったことはないかの? 金も地位も仕事もなにもかも不自由であると。魔法の研究にすべてを注ぎたいと」
「黙れ!」

 『炎球』でモーガンを囲んで、そこから形成し直す。射出した直後に、魔力を操作して、切り替える。モーガンを中心に火柱を形成して、内と外から燃やし尽くす。馬鹿にしやがって。許さない。よりにもよって、こいつが俺を。

 ぐにゃり。火柱の一部が大きく歪んでモーガンが何食わぬ顔で、ひょっこりと出てきた。フードの一部でさえ焦げた箇所がないさまは、俺の魔法なんて意に介していないのだと、ありありと伝えてくる。それが、また腹立たしくて悔しくて、そしてこわかった。

「ふむ。戦うのも悪くない。護衛でも似合いそうじゃな」

 ゆっくりと近づいてくるモーガンに、炎の剣を振りおろす。顔面を掴んで『発火』を。

「!?」

 モーガンに触れることができない。一定まで手を近づけた瞬間、急激に腕に負荷がかかって『発火』は空振り、むなしく黒煙を生じさせるのみ。目に見えない壁に遮られてるのか、剣はぐにゃりと歪んでそのまま消失して弾かれた。

 まずい、離れなければ。急激に重くなった手を引っ張って脱出。次の手を打つために、距離をとろうと後退をはかる。足が地面に触れることはなく、そのまま空中で浮いてしまう。

 体の自由を失い、ふわふわと浮いてじたばたともがく。モーガンの魔法か。対策を講じる暇もないまま、腹部に尋常ではない重みが生じる。背中からも同じだけの重みが働き、骨も臓器も圧し潰されそうだ。まだ自由な手足をばたつかせても苦しみを取り除けない。目の見えない重みはゆっくりゆっくり増していき、このままだと千切れる。

「ぐ、っはぁ・・・・・・・・・!」
「ご主人様!」

 『念話』は、使えない。思考がまとまらない。ルウはモーガンに攻撃をするけど、触れることもできず弾かれ、吹かれたように飛んでいく。

「わしが導いてやろう。お主の力を伸ばし、このモーガンさえも凌ぐ魔道士へと育てよう」
「誰が! お前なんかに!」

 言葉と一緒に血が吐きだされる。モーガンのすぐ側に、血の滴はとまり、そのままつたっていく。

「なにゆえじゃ?」

 重さが、和らいだ。楽になれたわけじゃない。骨も内臓はダメージを負っているのか、しきりに痛む。

「お前みたいな魔道士になんかなりたくないからだ!」

 自分のためだけに、他人を利用する。罪を犯す。悪びれない。自分がモーガンの被害を受けたんなら尚更だ。認められるか。師と仰げるか。

「なにが悪い? 魔法の発展と研究はなににおいても優先するべきこと。魔法士の端くれならば、常識であろう。それともお主は国に使い古される都合のよい魔道士となるのが望みか? 誰からも認められ崇められるのが夢か? それもよかろう。しかし、覚悟が足りんわ。そんなんじゃいざというとき、なにも犠牲にできんわい。結果さえ出せばよいのじゃよ。魔法を残せれば。魔法を創れれば」

 大の字のポーズのまま、手足の指すべてと足の甲と首を拘束が、動かない。

「かつて国も法もなかった古の時代、大魔道士はなににも囚われることのないまま自由きままに魔法を生み出し続けた。その裏で非道と残酷な実験が繰り返されていたのは、お主も知っておろう? じゃが、大魔道士は偉大な伝説とともに残り続けている。わしと大魔道士の違いは、単に時代の違いでしかないじゃろう」
「それは・・・・・・・・・・・・」

 違う。だめだ。認めちゃ。少しでもこいつの言っていることを肯定しちゃいけない。けど、言葉で表現できない曖昧さが、俺の夢を支えている力を、モーガンへの反抗心を揺らがせてしまう。

「今の世界は、窮屈すぎる。魔道士にとって理不尽じゃ。いざ国を出て研究したくても、なにかあればすぐに招集に応じねばならん。隠れ潜みたくても、できん。ならばわしはわし自身を優先するだけじゃ。国が、世界が、わしを都合よく利用するなら、わしも利用してやる。この世界ごと犠牲にしてやる。わしの魔法士としてのやり方を貫くまでじゃ。人が人を守る法? しるか! 勝手な権力者どものことなどどうでもいいわい!」
「じゃああんたは自分を犠牲にできるのか!?」

 苦し紛れだった。モーガンの考え方。凄み。俺じゃ太刀打ちできない。けど、せめてなにか一つと、咄嗟に出た。

「なんでも犠牲にするとか偉そうにほざいているけど、あんたは自分を犠牲にしていないじゃないか! 俺からすれば、結局は我が身だけがかわいい勝手なやつの言い分けにしか聞こえないんだよ!」

 モーガンが、すぐ脇に立って、するするとフードが脱げていく。服も、下着も、すべてが体から落ちていく。息を呑んだ。丸裸になったモーガンの姿に。

 両手は肩から先が消失している。二つの太腿も途中から。胸の二つの膨らみは、かつてどうだったのかわからないが、抉れた傷を残っているだけで、本来あるはずの女性器を示す股間部の割れ目と陰毛、頭部の髪の毛も。

「お主に使っている魔法を完成させるために、両手両足を生け贄に捧げた。中にあった子宮と卵巣も使った。それから内臓の一部も辛うじて延命できる程度には残っておる」

 言葉にできない衝撃を、どう表せばいいだろう。四肢が欠損した痛々しい肉体を、モーガンは決して恥じていない。女性にしか備わっていない部分をあえて使ったというのは、真実かどうか。いや、きっとここまでくれば本当なんだろう。

 魔法を創る材料に、自分の肉体を使うのは間違っていない。そのほうが魔力としての質も量も段違いだから。けど、ここまでやっていたのか。モーガンは、自分さえ使っていたのか。魔法を創る材料に、自分の肉体を?

「この魔法のおかげで、生活には困らんでの。逆に湯浴みのとき楽でいいわい」

 服を、また着込んでいく。今度こそ、なにも言えなくなる。これが、魔道士モーガン。弟子であるアコ―ロンは、モーガンに足りないと言っていた。時間だけじゃない。自分を利用してでも、それでもまだ足りない。これほどすさまじい道なのか。

 俺は、否定できない。今の俺じゃモーガンに勝てない。すべてにおいて。だから、俺は――――――









「すごいな、あんたは」

 尊敬してしまう。魔法への純粋な好奇心と、熱意。俺じゃ比べものにならないブルブルと歓喜が心を震えさせて、ある種の憧れを持ってしまう。感嘆しか漏らせない。理解できてしまう。そうあるべきだと。こうなりたいと。こんな魔道士になりたかったと、モーガンに重ね合わせてしまう。

「そうか。ならば、わしとともに来い」

 体を縛っていた拘束の一切が、たちどころになくなった。立ち上がり、そして。


 ――――馬鹿――――――


「ご主人様の馬鹿ああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 はっと我に返る。ルウが、一際大きい瓦礫を持ちあげていた。ぷるぷると震えながら、渾身の力を発揮しているとわかるほどの血管の浮き上がり、表情、体勢。あんな大声、あの子出せたんだ。

「わかっちゃだめでしょうが!!」
「ちょ、ちょっとまったあああ!!」

 俺諸共巻き込んでしまうほどの巨大な瓦礫を、投げつけてきた。モーガンはくるくるくると回転しながら華麗に避ける。対する俺は死にもの狂いで必死に。足の裏で『発火』を発動してすんでで助かったけど、危なかった。
 
「なにするんだルウ!」
「それはこっちのセリフです。このあほんだら。ぼけ。魔法ばか。ご主人様の考えが、『念話』で私にも伝わってきたんですよ」
「え」

 解除するの忘れていた。

「あんな人に共感しちゃだめでしょう。なんでも犠牲にしてはだめでしょう。ご自身も含めて」
「いや、でも」
「あの人の弟子になるということがおわかりですか。あの人みたいになってしまうのですよ。なんでも犠牲にしてしまう魔道士になるのですよ。いざというときは、私も犠牲にする魔道士になるのですよ」

 あ!

「それとも、ご主人様は私も最初から犠牲にするつもりで愛していると、好きだとおっしゃっているのですか。私を奴隷にしたのですか」
「ち、違う! できないに決まっているだろ!」
「では、私にも同じ暮らしを強要するのですか。モーガンの弟子になって、帝国を追われて、あの人にいいように使われて、今後どんな生活があるかわからないのに、付いてこいと命じるのですか」
「それは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 だめだ。できない。この子だけを犠牲には、できない。

「なら、だめでしょう。あんな人のやり方を真似しては。あの人のやり方が全部正しいわけではないでしょう。あの人だけが魔道士ではないでしょう」

 切羽詰まった、真剣な面持ちのルウは、必死で俺を止めようとしている。それは忠誠心か。自分のためか。

「ご主人様は、ご主人様のまま魔道士になってください。他の誰かを真似するんではなく、ご自分のありたい魔道士になってください。私は、いやです。ご主人様が・・・・・・・・・・・・・・・。だって」
「あ、」

 ぽふん、と弱々しいルウの拳が、胸を叩いた。それだけで、ルウの気持ちが痛いほどわかった。『念話』を使っていなくても。ただ、俺が間違えそうになったと、とめたかったんだと。

「だって、ご主人様は大魔道士を越えるのでしょう。だったら、あんなモーガンみたいな魔道士に負けないでください。あんな人に勝てないで、なにが大魔道士ですか。いつまで経っても魔道士(予定)のままですよ」
「そうか、そうだな・・・・・・・・・・・・・・・うん。ありがとう」

 きっと、モーガンには理解できないだろう。犠牲にできないものの素晴らしさが。犠牲にしちゃだめな子の大切さが。理解されなくてもいい。だって、この子は俺の好きな子だから。俺だけのルウだから。

「目が覚めたよ」

 改めて、対峙する。かつての憧れ。自分とは違う魔道士と。

「なんじゃ、話はまとまったのかの?」
「ああ、俺はあんたの弟子にはならない」
「そうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・残念じゃ」

 瓦礫が、木材が、かつて建物だった数々の残骸が、攻撃してくる。上空から落ちてくる攻撃を、ルウを片手で抱き寄せながら手を翳して、発動する。地面に、衝突していく。

「っ!? なんじゃと!?」

 一部の残骸だけ周囲に散らばっていて、俺とルウの真上にあるものだけぴたり、と時間が停止したみたいにとまっている。義眼の魔法から抽出した新たな魔法。魔法の操作を一時的に阻害する。名付けるなら、『固定』。『固定』の効果で、視界に収められる範囲でしか止められなかったけど、それで十分。

「ほう。面白い。どんな魔法じゃ」
「魔道士だろ。解析してみろ。俺は、もうあんたの魔法の正体を掴んでるんだ」
「はは・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっはっはっはっははっはっは!! 愉快! 愉快じゃぞ! もっとみせてみるがよい、青二才!! わしの申し出を断ったこと、後悔させてくれるわい!!」

 さっきほどの、圧倒される恐怖もプレッシャーもない。ルウと一緒だったら、なんにでも立ち向かえる。誰とだって負ける気がしない。

 ――――行くぞ、ルウ――――

 ――――はい――――

 言葉も交さず、俺たちはかまえた。
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