13 / 28
魔女っ子婆さんの提案
しおりを挟む
メアリーはアンリから貴重なアイテム、武器や防具が入ったメアリーはアンリから貴重なアイテム、武器や防具が入った魔法袋をもらった。
すごいわね。ホントに……
魔女っ子婆さんのステータスを見てやろうかと思いスキルを開いたが何故か赤いバッマークの表示が出て見ることが出来なかった。
メアリーはエプロンを付けてミンジュン達が作った料理を慣れない手つきで皿に乗せる。
テーブルに置かれた料理を真ん中の歯がないカエナと坊主頭のサジはもの凄い勢いでバグバグ食べ始めた。
そんな元気な彼等を見て呆れ果てるアンリだが、
メアリーの顔を心配そうに見つめている。
「のうメアリーよ、盗み聞きするつもりはなかったんじゃが…その…なんじゃお主は学校はまだ行っておらんのかえ??」
「ハイ、今まで村から出た事が無かったので」
アンリはメアリーの額に手を当て、魔力を解放した。
「過去視魔法《パストヴィジョン》」
「うむ、なるほどのうお主は色々と苦労して今日まで生きて来たようじゃな!
そこでどうじゃお主にワシの知り合いで1人紹介したい人物がおるんじゃが??」
「えっどういう方なんですか?一体??」
「そやつは学園《アカデミア》の学園長をやっとるんじゃがもしかするとお主にとって良い条件で入学できる方法がないかと思うてのう?
ワシじゃわからんので近々また連れて来てやろう」
「でも私…お金なんか持って無いんで学費とか払えないですよ?」
「今は無いという事かの? そこの若い男供に聞きたいのじゃがこの町に冒険者ギルドはあるんかの?」
アンリに手招きされ、お茶を持ってミンジュンとカイラが席に着いた。
「冒険者ギルドって確か別の大陸に存在する
団体だよねカイラ?」
「そもそもこのシルヴァニア王国で、いやこの近隣諸国でもそのような組合は存在しないんですよ」
「ほう、それならこの店でこの大陸初のギルドを結成してみてはどうじゃろうかの? そうすれば人や物の流通、さらには店の客も増えて儲けも増えると思うんじゃが」
アラっ!この魔女っ子婆さんなかなか面白い事を言うじゃないの
確かにRPGのゲームのようなギルドを作って依頼とかをガンガン受けて冒険者にクエストとかで儲けさせて宿、アイテム、飲酒や食事でお金を落としてくれればいい儲けになるわよねー!
「どう思うカイラ?」
「たっ…確かにそれは面白いと思います。ですがそれにはこの町の領主様や有力貴族達の承諾が必要になります。
しかし我々にはそのような後ろ盾が無いので‥」
そこへメアリーが、何かに気づいたのか手を挙げた。
「あのう それにこの店はそれ程大勢の人が入れるスペースは無いですよ」
「場所はここをワシの合成魔法で3階建てにして1階を引き延ばしてギルドにすれば良いのではないかのう」
部屋を伸ばす?
あまりに非現実的な発言にミンジュンとカイラは顔を見合わせているがメアリーは表情から察するにどうやら実現可能だと思っているっぽいわね。
まぁそりゃ長年苦しんだ顔の火傷と足の怪我をあっさりと治したんだものね
とりあえず3人に声をかけるか
「ねぇ皆ちょっといい?あと魔女っ子さんちょっと待って貰えるかしら」
「うむ、みんなの意見をまとめようって事じゃな」
とりあえず奥でメアリーやミンジュン達の意見を聞いてみる…と、メアリーは店に貢献が出来るのならば是非ともやりたいと言っている。
ミンジュンとカイラも店の集客にもなるだろうし勇者としての経験も活かせるという事で賛成だそうだ
………ただカイラは果たして領主や貴族達に了解を得られるのか不安なんだとか。
アタシ達は魔女っ子婆さんに我々の承諾の意思を伝えると彼女はあらかじめ準備していた魔法を杖から放った。彼女の持っている杖が強く光り輝き出すと、地震かと思うくらい店が上下にグラグラと強く揺れだして更にまた左右に強く揺れた。元の世界にいた頃に味わった大震災を思い出したわ。
「うわあぁぁぁーっ! 神様が怒ってますー!」
メアリー達は柱にしがみついて口をパクパクさせながら驚いているわねーっ!そりゃそうよね地震なんて今まで体験した事なんてないでしょうし。
童2人は平気なのかしら普通に腕を組んで堂々としている。その後、一瞬ものすごい衝撃に見舞われたかと思ったらピタリと止まり、魔女っ子婆さんの合成魔法とかいう不思議なチカラで3階建てになったそうよ 。ちなみに1階が冒険者ギルドの受付なんだけどコレがまた結構なスペースがあり、酒場並みじゃないの! 今アタシ達がいる2階が少し広くなったミンジュン君の店、そして3階は部屋数が増えて宿泊する事も可能になっているとか…
アタシとメアリーの部屋はどうなったのかちょっと確認して来ようかしら♪
階段を上がり、3階へ行くと部屋が10部屋あった。アタシ達が使っていたベッド以外何も置いてなかったハズの殺風景な部屋を開けるとそこには机、タンス、そしてなんと水栓のトイレとシャワールームがあった。一体何がどうなってんのかさっぱりわからないんだけどね
2階に戻るとあの魔女っ子婆さんはすでにお会計を済ませて帰る用意をしていた。
「すいません何から何まで私なんかの為に……」
「よい、誕生日プレゼントじゃよ。お主明後日で12歳になるんじゃろ?」
「えっそうなのですか?私、自分の誕生日とか知らないので……」
「そうなのかじゃまたメアリーさんのお祝いしないとね」
アラっ本人も分から無かったんじゃしょうがないわね~っ まぁまたアタシ達もタイミングを見計って祝ってあげるかな
「おぅ そうじゃあとこの童2人はここに置いていくぞい。これからのお主らにとって少しくらいは役に立つじゃろうしのう」
「何言ってんの? 意味わかんねーし」
「ハァ、 どういう事だオイ?」
サジとカエナはまるで何かに取り憑かれたかのようにアンリに猛抗議し出したがそこへメアリーとミンジュンが2人の前に来て、彼らに頼み込む
「サジさんにカエナさん!私達……その初めての事なのでこれからどうしたらいいか分からないんでどうか力を貸して貰えないでしょうか?」
「うーん……まぁでもここの飯もまぁまぁ美味かったしどうするよカエナ?」
「いいんじゃないの!どうせ学園《アカデミア》に戻ってもあのくだらない退屈な講義受けなきゃいけないしー!まぁどの道アタシ達は退学だしね」
あらまぁ退学って?
この童2人は一体何をしたんだか??
「あとこの町じゃがな、どうやら少し厄介な奴らに狙われておるようなのでくれぐれも気を付けるようにのう」
そう言って魔女っ子婆さんは突然スーッと消えていった。
夜、寝ているアタシの耳元で囁きがするのよね
「勇者を抹殺しろ!」ってしつこくしつこく、
コレ本当に耳障りだわ。
すごいわね。ホントに……
魔女っ子婆さんのステータスを見てやろうかと思いスキルを開いたが何故か赤いバッマークの表示が出て見ることが出来なかった。
メアリーはエプロンを付けてミンジュン達が作った料理を慣れない手つきで皿に乗せる。
テーブルに置かれた料理を真ん中の歯がないカエナと坊主頭のサジはもの凄い勢いでバグバグ食べ始めた。
そんな元気な彼等を見て呆れ果てるアンリだが、
メアリーの顔を心配そうに見つめている。
「のうメアリーよ、盗み聞きするつもりはなかったんじゃが…その…なんじゃお主は学校はまだ行っておらんのかえ??」
「ハイ、今まで村から出た事が無かったので」
アンリはメアリーの額に手を当て、魔力を解放した。
「過去視魔法《パストヴィジョン》」
「うむ、なるほどのうお主は色々と苦労して今日まで生きて来たようじゃな!
そこでどうじゃお主にワシの知り合いで1人紹介したい人物がおるんじゃが??」
「えっどういう方なんですか?一体??」
「そやつは学園《アカデミア》の学園長をやっとるんじゃがもしかするとお主にとって良い条件で入学できる方法がないかと思うてのう?
ワシじゃわからんので近々また連れて来てやろう」
「でも私…お金なんか持って無いんで学費とか払えないですよ?」
「今は無いという事かの? そこの若い男供に聞きたいのじゃがこの町に冒険者ギルドはあるんかの?」
アンリに手招きされ、お茶を持ってミンジュンとカイラが席に着いた。
「冒険者ギルドって確か別の大陸に存在する
団体だよねカイラ?」
「そもそもこのシルヴァニア王国で、いやこの近隣諸国でもそのような組合は存在しないんですよ」
「ほう、それならこの店でこの大陸初のギルドを結成してみてはどうじゃろうかの? そうすれば人や物の流通、さらには店の客も増えて儲けも増えると思うんじゃが」
アラっ!この魔女っ子婆さんなかなか面白い事を言うじゃないの
確かにRPGのゲームのようなギルドを作って依頼とかをガンガン受けて冒険者にクエストとかで儲けさせて宿、アイテム、飲酒や食事でお金を落としてくれればいい儲けになるわよねー!
「どう思うカイラ?」
「たっ…確かにそれは面白いと思います。ですがそれにはこの町の領主様や有力貴族達の承諾が必要になります。
しかし我々にはそのような後ろ盾が無いので‥」
そこへメアリーが、何かに気づいたのか手を挙げた。
「あのう それにこの店はそれ程大勢の人が入れるスペースは無いですよ」
「場所はここをワシの合成魔法で3階建てにして1階を引き延ばしてギルドにすれば良いのではないかのう」
部屋を伸ばす?
あまりに非現実的な発言にミンジュンとカイラは顔を見合わせているがメアリーは表情から察するにどうやら実現可能だと思っているっぽいわね。
まぁそりゃ長年苦しんだ顔の火傷と足の怪我をあっさりと治したんだものね
とりあえず3人に声をかけるか
「ねぇ皆ちょっといい?あと魔女っ子さんちょっと待って貰えるかしら」
「うむ、みんなの意見をまとめようって事じゃな」
とりあえず奥でメアリーやミンジュン達の意見を聞いてみる…と、メアリーは店に貢献が出来るのならば是非ともやりたいと言っている。
ミンジュンとカイラも店の集客にもなるだろうし勇者としての経験も活かせるという事で賛成だそうだ
………ただカイラは果たして領主や貴族達に了解を得られるのか不安なんだとか。
アタシ達は魔女っ子婆さんに我々の承諾の意思を伝えると彼女はあらかじめ準備していた魔法を杖から放った。彼女の持っている杖が強く光り輝き出すと、地震かと思うくらい店が上下にグラグラと強く揺れだして更にまた左右に強く揺れた。元の世界にいた頃に味わった大震災を思い出したわ。
「うわあぁぁぁーっ! 神様が怒ってますー!」
メアリー達は柱にしがみついて口をパクパクさせながら驚いているわねーっ!そりゃそうよね地震なんて今まで体験した事なんてないでしょうし。
童2人は平気なのかしら普通に腕を組んで堂々としている。その後、一瞬ものすごい衝撃に見舞われたかと思ったらピタリと止まり、魔女っ子婆さんの合成魔法とかいう不思議なチカラで3階建てになったそうよ 。ちなみに1階が冒険者ギルドの受付なんだけどコレがまた結構なスペースがあり、酒場並みじゃないの! 今アタシ達がいる2階が少し広くなったミンジュン君の店、そして3階は部屋数が増えて宿泊する事も可能になっているとか…
アタシとメアリーの部屋はどうなったのかちょっと確認して来ようかしら♪
階段を上がり、3階へ行くと部屋が10部屋あった。アタシ達が使っていたベッド以外何も置いてなかったハズの殺風景な部屋を開けるとそこには机、タンス、そしてなんと水栓のトイレとシャワールームがあった。一体何がどうなってんのかさっぱりわからないんだけどね
2階に戻るとあの魔女っ子婆さんはすでにお会計を済ませて帰る用意をしていた。
「すいません何から何まで私なんかの為に……」
「よい、誕生日プレゼントじゃよ。お主明後日で12歳になるんじゃろ?」
「えっそうなのですか?私、自分の誕生日とか知らないので……」
「そうなのかじゃまたメアリーさんのお祝いしないとね」
アラっ本人も分から無かったんじゃしょうがないわね~っ まぁまたアタシ達もタイミングを見計って祝ってあげるかな
「おぅ そうじゃあとこの童2人はここに置いていくぞい。これからのお主らにとって少しくらいは役に立つじゃろうしのう」
「何言ってんの? 意味わかんねーし」
「ハァ、 どういう事だオイ?」
サジとカエナはまるで何かに取り憑かれたかのようにアンリに猛抗議し出したがそこへメアリーとミンジュンが2人の前に来て、彼らに頼み込む
「サジさんにカエナさん!私達……その初めての事なのでこれからどうしたらいいか分からないんでどうか力を貸して貰えないでしょうか?」
「うーん……まぁでもここの飯もまぁまぁ美味かったしどうするよカエナ?」
「いいんじゃないの!どうせ学園《アカデミア》に戻ってもあのくだらない退屈な講義受けなきゃいけないしー!まぁどの道アタシ達は退学だしね」
あらまぁ退学って?
この童2人は一体何をしたんだか??
「あとこの町じゃがな、どうやら少し厄介な奴らに狙われておるようなのでくれぐれも気を付けるようにのう」
そう言って魔女っ子婆さんは突然スーッと消えていった。
夜、寝ているアタシの耳元で囁きがするのよね
「勇者を抹殺しろ!」ってしつこくしつこく、
コレ本当に耳障りだわ。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
裏アカ男子
やまいし
ファンタジー
ここは男女の貞操観念が逆転、そして人類すべてが美形になった世界。
転生した主人公にとってこの世界の女性は誰でも美少女、そして女性は元の世界の男性のように性欲が強いと気付く。
そこで彼は都合の良い(体の)関係を求めて裏アカを使用することにした。
―—これはそんな彼祐樹が好き勝手に生きる物語。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる