5 / 8
第Ⅰ章
第5話
しおりを挟む
百年祭2日目。
祭りは昨日に比べさらに熱気が増していた。セイラのドレス姿お披露目は体調不良により延期となった、ということになっている。
「ではラグナたちよ、準備はよいか?」
「ああ」
「私も」
「大丈夫です」
「うむ。では始めよう」
王は三人を三角形に立たせた。
そして中心に立ち、右手を掲げた。
「時空よ、空間よ、そして世界樹の精霊よ。今、第三代エルリア国王の名のもとに、四賢者を蘇らせん!」
国王が唱えると、三角形の魔法陣が現れた。
「ギガアクセル!」
そして魔法の名前を詠唱する。たちまち国王の手から青色の光が発生し、大きな渦ができた。風が強い。
「行け!セイラを頼んだぞ!絶対に死ぬんじゃないぞ!」
「わかってる!待ってろよ、魔王!」
ラグナたち三人は渦に飛び込んだ。セイラのときのように、白い光を出しながら消えていった。
国王は玉座で一人つぶやいた。
「ラグナ……必ず、戻ってこい。…私は待っているぞ……」
国王は天井の絵を見上げた。
★★★
気づいたら、三人は何やらどでかい宮殿の前にいた。
「どこなんだ、ここ…」
ラグナはつぶやいた。
まるで怪獣でも入れそうな巨大な扉。白くそびえ立つ無数の柱。宮殿というよりかは、神殿という言葉のほうが似合いそうなその建造物に、ユンは思わず「うわあ…」と目を輝かせていた。
もし国王の言っていたことが本当なら、この宮殿は……。
「ようこそ、刻の迷宮へ」
一人の男が門に立っていた。
「と、刻の迷宮?じ、じゃあ、ここが…」
「そうです。ここが、四賢者の作りし究極の楽園。エルリア神話では刻の迷宮と呼ばれています」
男は淡々と話す。
「な、なあ!ここに、俺と同じ歳ぐらいの女の子来なかったか!?」
「まぁまぁそう焦らずに。まずは宮殿の中でお話を聞きましょうか」
男は三人を中へ案内した。
男は時の番人と名乗った。
「私はこの宮殿、もとい刻の迷宮を管理しているものです。ここを城に例えるなら、城主みたいなものですね」
「じゃあ、お前も四賢者の一人なのか?」
「うーん…そうでもあるし、そうでもないというか…」
どうやら微妙な存在らしい。
「まあともかく、私がここの管理者ですから、もし何かわからないことがあったら、私に言ってください」
ふう、と一息つくと、番人は話し始めた。
「では本題に入りましょう。あなた方は、A.D.3200、エルリア暦100年の百年祭2日目から来られたんですね?」
「え、ええ、まあ」
クルアが答える。詳しすぎだ。
「私は時空を管理していますからね。時の動きには敏感なもんで」
「すげえな。で、俺達は、」
「わかっています。セイラ姫を探しに来たのでしょう?」
時の番人はまるで既定事項だったかのように話す。
「ああ。わかってるなら話が早い。単刀直入に聞くが、セイラは今どこにいるんだ?」
「それが…」
番人は深刻な顔をした。その後で困ったような顔をし、頭をボリボリと掻いた。
「私にも、わからないんです」
「「「はあ!?」」」
三人の声が重なった。
「お前!さっき時空を管理してるって言ったじゃねえか!」
「落ち着いてください!これは、私だけの問題じゃないんです!」
番人は三人をなだめた。そして説明を始めた。
「セイラ姫があなた方の時代から来たとき、実は妙なことが起きていたんです」
「妙なこと?」
「ええ。まず、あなた方が呼んでいるその『セイラ』という名前は、彼女の本当の名前ではないんです」
「どういうこと?」
ユンが食い気味に聞く。
「『セイラ』という名前は、古代から呼ばれていた王家の姫の通り名なんです。彼女の本当の名前は、アンルシアといいます」
「アンルシア…」
「そうです。エルリアン・ステラ・アンルシア。これが彼女の名前です」
三人は衝撃の事実に驚愕した。
「そして、その『セイラ』という名前は当然どの時代の姫にもついているわけです」
「確かに、それが本当ならそうなるな」
クルアは納得したようだ。
「で、あなた方の時代の『セイラ』姫が刻の迷宮に来たとき、ほかの時代の『セイラ』姫すべてが同時に刻の迷宮に召喚されたんです」
「ま、待て!ど、どういうことだ!?」
「つまり、各時代それぞれの『セイラ』姫が、それぞれの時代の刻の迷宮に同時に召喚されていたんです」
「なら、セイラを攫った奴は、ほかの時代の『セイラ』姫も全員攫ってたってことか?」
「現時点で誰に攫われたかは特定できていませんが、そういうことです」
「てかよ、お前さっきそれぞれの時代の刻の迷宮って言ったよな?刻の迷宮っていっぱいあるのか?」
「刻の迷宮は1年ごとに新しく生まれ変わるんです。例えば去年、つまりA.D.3199にはA.D.3199の刻の迷宮があります。初めて刻の迷宮が誕生したのがB.D.2700ですから、現時点で10500棟の刻の迷宮が存在しています」
「なら、10500人の『セイラ』姫が攫われたのか!?」
「いえいえ、流石にそんなにいませんよ。人類は一度滅亡していますし、第一次時空冥界決戦やその後の『空白の時代』、ソロモンの復活などもありましたからね。ざっと5000人ぐらいの『セイラ』姫が攫われたと時空管理局が報告しています」
「目的は?」
「それがわからないんです。一体誰がやったのかも、未だわかっていません。ただ…」
「何なの?」
「あなた方の時代のセイラ姫が、あの後どの時代へ飛ばされたかはわかっています」
「な、なんだって!?」
「ええ。私の担当の時代の人がほかの時代に行ったのですから、そりゃ覚えてますよ。ただ、その時代のどこに行ったのかはまだ不明です」
「で、ど、どの時代に行ったんだ!?」
「うーん、言っていいのかどうなのか…」
番人は迷っていた。何か規律でもあるのだろう。
「ところであなた方は、その時代へ行ったとしてどうするつもりなんですか?」
時の番人は聞いた。
「そりゃ、セイラを取り戻すに決まってるだろ」
ラグナが当然の事のように答える。だが、時の番人はまるで信じられないものを見るような目で三人を眺めた後、さらに聞いた。
「あなた方はセイラさんを攫ったのが魔王だとお思いのようですが、もしさらった輩が邪神や悪魔などだったらどうするんですか?あいつらなんかと比べたら魔王なんて可愛いもんですよ」
「セイラを攫ったやつが神だろうが悪魔だろうが俺には関係ない。どんな手を使っても俺はセイラを取り戻す」
心なしかユンが悲しい顔をした。
「セイラさんが飛ばされた時代はとても危険です。下手すれば、あなた達は瞬殺かもしれませんよ。ラグナさんは大丈夫かもしれませんが、そちらのお二人はまあ敵わないでしょうね。それでも…行きますか?あの時代に」
「そんなに危険…なの?」
「ええ、かなり」
しばし沈黙が流れた。三人は口をつぐんだ。
「どんなに危険な時代だろうが、俺は行く。絶対にセイラを助ける」
「私も、姫様が危険な時代に飛ばされているのに、私だけ行かないとは言えません。まして私は兵士の身。この命、姫様に使って悔いはない」
「私も…行くよ。遠いところでセイラは苦しんでるんだ。ほっとくわけにはいかないよ」
「…そうですか。それなら仕方ないですね。あなた達の決意、受け取りました。では…」
番人は三人に言う。
「今からあなた達を、B.C.1350に飛ばします。必ず、生きて帰りなさい。そして、セイラ姫を助けるのです!」
番人は手を掲げ、お馴染みの魔法を唱えた。足下には三角形の魔法陣。
「ギガアクセル!」
三人は渦に飛び込んだ。
祭りは昨日に比べさらに熱気が増していた。セイラのドレス姿お披露目は体調不良により延期となった、ということになっている。
「ではラグナたちよ、準備はよいか?」
「ああ」
「私も」
「大丈夫です」
「うむ。では始めよう」
王は三人を三角形に立たせた。
そして中心に立ち、右手を掲げた。
「時空よ、空間よ、そして世界樹の精霊よ。今、第三代エルリア国王の名のもとに、四賢者を蘇らせん!」
国王が唱えると、三角形の魔法陣が現れた。
「ギガアクセル!」
そして魔法の名前を詠唱する。たちまち国王の手から青色の光が発生し、大きな渦ができた。風が強い。
「行け!セイラを頼んだぞ!絶対に死ぬんじゃないぞ!」
「わかってる!待ってろよ、魔王!」
ラグナたち三人は渦に飛び込んだ。セイラのときのように、白い光を出しながら消えていった。
国王は玉座で一人つぶやいた。
「ラグナ……必ず、戻ってこい。…私は待っているぞ……」
国王は天井の絵を見上げた。
★★★
気づいたら、三人は何やらどでかい宮殿の前にいた。
「どこなんだ、ここ…」
ラグナはつぶやいた。
まるで怪獣でも入れそうな巨大な扉。白くそびえ立つ無数の柱。宮殿というよりかは、神殿という言葉のほうが似合いそうなその建造物に、ユンは思わず「うわあ…」と目を輝かせていた。
もし国王の言っていたことが本当なら、この宮殿は……。
「ようこそ、刻の迷宮へ」
一人の男が門に立っていた。
「と、刻の迷宮?じ、じゃあ、ここが…」
「そうです。ここが、四賢者の作りし究極の楽園。エルリア神話では刻の迷宮と呼ばれています」
男は淡々と話す。
「な、なあ!ここに、俺と同じ歳ぐらいの女の子来なかったか!?」
「まぁまぁそう焦らずに。まずは宮殿の中でお話を聞きましょうか」
男は三人を中へ案内した。
男は時の番人と名乗った。
「私はこの宮殿、もとい刻の迷宮を管理しているものです。ここを城に例えるなら、城主みたいなものですね」
「じゃあ、お前も四賢者の一人なのか?」
「うーん…そうでもあるし、そうでもないというか…」
どうやら微妙な存在らしい。
「まあともかく、私がここの管理者ですから、もし何かわからないことがあったら、私に言ってください」
ふう、と一息つくと、番人は話し始めた。
「では本題に入りましょう。あなた方は、A.D.3200、エルリア暦100年の百年祭2日目から来られたんですね?」
「え、ええ、まあ」
クルアが答える。詳しすぎだ。
「私は時空を管理していますからね。時の動きには敏感なもんで」
「すげえな。で、俺達は、」
「わかっています。セイラ姫を探しに来たのでしょう?」
時の番人はまるで既定事項だったかのように話す。
「ああ。わかってるなら話が早い。単刀直入に聞くが、セイラは今どこにいるんだ?」
「それが…」
番人は深刻な顔をした。その後で困ったような顔をし、頭をボリボリと掻いた。
「私にも、わからないんです」
「「「はあ!?」」」
三人の声が重なった。
「お前!さっき時空を管理してるって言ったじゃねえか!」
「落ち着いてください!これは、私だけの問題じゃないんです!」
番人は三人をなだめた。そして説明を始めた。
「セイラ姫があなた方の時代から来たとき、実は妙なことが起きていたんです」
「妙なこと?」
「ええ。まず、あなた方が呼んでいるその『セイラ』という名前は、彼女の本当の名前ではないんです」
「どういうこと?」
ユンが食い気味に聞く。
「『セイラ』という名前は、古代から呼ばれていた王家の姫の通り名なんです。彼女の本当の名前は、アンルシアといいます」
「アンルシア…」
「そうです。エルリアン・ステラ・アンルシア。これが彼女の名前です」
三人は衝撃の事実に驚愕した。
「そして、その『セイラ』という名前は当然どの時代の姫にもついているわけです」
「確かに、それが本当ならそうなるな」
クルアは納得したようだ。
「で、あなた方の時代の『セイラ』姫が刻の迷宮に来たとき、ほかの時代の『セイラ』姫すべてが同時に刻の迷宮に召喚されたんです」
「ま、待て!ど、どういうことだ!?」
「つまり、各時代それぞれの『セイラ』姫が、それぞれの時代の刻の迷宮に同時に召喚されていたんです」
「なら、セイラを攫った奴は、ほかの時代の『セイラ』姫も全員攫ってたってことか?」
「現時点で誰に攫われたかは特定できていませんが、そういうことです」
「てかよ、お前さっきそれぞれの時代の刻の迷宮って言ったよな?刻の迷宮っていっぱいあるのか?」
「刻の迷宮は1年ごとに新しく生まれ変わるんです。例えば去年、つまりA.D.3199にはA.D.3199の刻の迷宮があります。初めて刻の迷宮が誕生したのがB.D.2700ですから、現時点で10500棟の刻の迷宮が存在しています」
「なら、10500人の『セイラ』姫が攫われたのか!?」
「いえいえ、流石にそんなにいませんよ。人類は一度滅亡していますし、第一次時空冥界決戦やその後の『空白の時代』、ソロモンの復活などもありましたからね。ざっと5000人ぐらいの『セイラ』姫が攫われたと時空管理局が報告しています」
「目的は?」
「それがわからないんです。一体誰がやったのかも、未だわかっていません。ただ…」
「何なの?」
「あなた方の時代のセイラ姫が、あの後どの時代へ飛ばされたかはわかっています」
「な、なんだって!?」
「ええ。私の担当の時代の人がほかの時代に行ったのですから、そりゃ覚えてますよ。ただ、その時代のどこに行ったのかはまだ不明です」
「で、ど、どの時代に行ったんだ!?」
「うーん、言っていいのかどうなのか…」
番人は迷っていた。何か規律でもあるのだろう。
「ところであなた方は、その時代へ行ったとしてどうするつもりなんですか?」
時の番人は聞いた。
「そりゃ、セイラを取り戻すに決まってるだろ」
ラグナが当然の事のように答える。だが、時の番人はまるで信じられないものを見るような目で三人を眺めた後、さらに聞いた。
「あなた方はセイラさんを攫ったのが魔王だとお思いのようですが、もしさらった輩が邪神や悪魔などだったらどうするんですか?あいつらなんかと比べたら魔王なんて可愛いもんですよ」
「セイラを攫ったやつが神だろうが悪魔だろうが俺には関係ない。どんな手を使っても俺はセイラを取り戻す」
心なしかユンが悲しい顔をした。
「セイラさんが飛ばされた時代はとても危険です。下手すれば、あなた達は瞬殺かもしれませんよ。ラグナさんは大丈夫かもしれませんが、そちらのお二人はまあ敵わないでしょうね。それでも…行きますか?あの時代に」
「そんなに危険…なの?」
「ええ、かなり」
しばし沈黙が流れた。三人は口をつぐんだ。
「どんなに危険な時代だろうが、俺は行く。絶対にセイラを助ける」
「私も、姫様が危険な時代に飛ばされているのに、私だけ行かないとは言えません。まして私は兵士の身。この命、姫様に使って悔いはない」
「私も…行くよ。遠いところでセイラは苦しんでるんだ。ほっとくわけにはいかないよ」
「…そうですか。それなら仕方ないですね。あなた達の決意、受け取りました。では…」
番人は三人に言う。
「今からあなた達を、B.C.1350に飛ばします。必ず、生きて帰りなさい。そして、セイラ姫を助けるのです!」
番人は手を掲げ、お馴染みの魔法を唱えた。足下には三角形の魔法陣。
「ギガアクセル!」
三人は渦に飛び込んだ。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
別れてくれない夫は、私を愛していない
abang
恋愛
「私と別れて下さい」
「嫌だ、君と別れる気はない」
誕生パーティー、結婚記念日、大切な約束の日まで……
彼の大切な幼馴染の「セレン」はいつも彼を連れ去ってしまう。
「ごめん、セレンが怪我をしたらしい」
「セレンが熱が出たと……」
そんなに大切ならば、彼女を妻にすれば良かったのでは?
ふと過ぎったその考えに私の妻としての限界に気付いた。
その日から始まる、私を愛さない夫と愛してるからこそ限界な妻の離婚攻防戦。
「あなた、お願いだから別れて頂戴」
「絶対に、別れない」
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
パーティーから追放され婚約者を寝取られ家から勘当、の三拍子揃った元貴族は、いずれ竜をも倒す大英雄へ ~もはやマイナスからの成り上がり英雄譚~
一条おかゆ
ファンタジー
貴族の青年、イオは冒険者パーティーの中衛。
彼はレベルの低さゆえにパーティーを追放され、さらに婚約者を寝取られ、家からも追放されてしまう。
全てを失って悲しみに打ちひしがれるイオだったが、騎士学校時代の同級生、ベガに拾われる。
「──イオを勧誘しにきたんだ」
ベガと二人で新たなパーティーを組んだイオ。
ダンジョンへと向かい、そこで自身の本当の才能──『対人能力』に気が付いた。
そして心機一転。
「前よりも強いパーティーを作って、前よりも良い婚約者を貰って、前よりも格の高い家の者となる」
今までの全てを見返すことを目標に、彼は成り上がることを決意する。
これは、そんな英雄譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる