追放パンダの成り上がり〜勇者パーティーを追放されてパンダにされた弱小戦士が最強パンダを目指します〜

蒼月丸

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第三章 真の勇者、ここにあり!

魔王バルードの城

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 ファンク達はその後もモンスター達に襲撃されながらも次々と蹴散らして進んでいた。
 道中トラップもあったが、椿のお陰で無事に乗り越え、ようやくバルードの城に辿り着いた。外見は洋風だが、暗い雰囲気を漂わせているのだ。

「ここがバルードの城……どうやら、この戦いが正念場となるだけでなく、戦いの因縁を終わらせる場所の様ね」

 シェリアは真剣な表情で城を見つめていて、アミ達も同様に頷く。この城が魔王の拠点であるからこそ、そうなるのも無理はない。

「何れにしても俺達は自身の役目を果たさないといけないな。すぐに急ぎたいが、見張りについては何人居るんだ?」
「確認してみるわ」

 アリアは千里眼で見張りの数を確認する。城の門の前には二人いて、油断すれば捕まってしまう事もあり得るのだ。

「見張りは二人いるわ。ここはこれで……」

 アリアはすかさず弓矢を構え、狙いを定めながら弓矢を放つ。弓矢はそのまま二人の兵士達の心臓部分にヒット。兵士達は次々と倒れてしまい、金貨となってしまった。
 その様子にアリア達は頷き合い、すぐに扉の前に移動する。扉は頑丈で鍵も掛けられている為、開く事は困難と言えるだろう。

「頑丈になっているわね。ここは私が行くわ!」

 シェリアは扉に手を触れたと同時に、すぐに魔術を唱えて鍵を解除する。すると、扉が自動的に開き始め、シェリアはうんと頷きながら皆と共に先に進み始める。

「シェリア、いつの間にその技を覚えたの?」
「元からよ。それよりもここから油断は禁物よ。兵士達も私達を始末しようと企んでいるわ!」

 シェリアが指差す方を見ると、いきなり警報が鳴り響き、兵士達が城の中から次々と姿を現した。
 その数は千人以上で、全員が銃を構えている。下手したらやられてしまうのも無理ないだろう。

「それなら……カウンターバリア・ゼロ!」

 フローラがバリアを展開した直後、兵士達が銃撃を開始する。しかし、銃の弾はバリアによって弾き返されてしまい、次々と自分に跳ね返ってきた。
 兵士達は次々と絶命しながら倒れてしまい、一斉に金貨になってしまったのだ。

「流石ね、フローラ!」
「大した事ないわよ。元からの技をパワーアップしただけ」

 アミの褒め言葉にフローラはウインクしながら笑顔で返す。彼女はガーディアンであるからこそ、この様な技も簡単に出す事が出来るのだ。
 ファンク達は他に敵がいないか確認した後、そのまま城の中に入り始める。何れにしても油断は禁物。本当の戦いはこれからである。
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