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第三章 真の勇者、ここにあり!

アルドラ火山へ

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 ファンク達はバリウスとの因縁を終わらせ、そのままアルドラ火山へと向かっていた。
 火山については比較的モンスターはいないが、怪しい雰囲気を漂わせている。

「モンスターが少ないから楽には行けるけど……なんか怪しくないか?」
「言われてみればそうかもね……」

 ファンクの疑問にアミが同意する中、椿は不安な表情をしていた。

「もしかすると……私達を待ち構えていると思います」
「待ち構えている……ああ、奴等の事だからあり得るわね。グリーザも多分、私達を待っているし」
「リベンジする機会を与えられるなら丁度いいわ!あいつには村の皆を殺したし、必ず報いを受けないとね」

 瞳の強い決意にアミ達も頷き、すぐに前を向いて移動し始める。

「火山だからだんだん暑くなっているし、硫黄の匂いもしてくるわ」
「本当だ。もう少しで頂上かしら?」
「分かりません……けど、ここの辺り……もしかすると罠が設置されているのでしょうか?」

 エリンが辺りを見回したその時、いつの間にか虎挟み、紐、爆弾などの罠が設置されていて、ファンク達は思わず冷や汗を流してしまう。

「いくらなんでもやり過ぎだろ!何したらこんな展開になるんだよ!」
「分からないわよ……敵も私達を警戒しているみたい……」
「そこまで普通やるかな……」

 ファンクのツッコミにフローラ達も唖然とする中、椿は罠を次々と飛び越えて先に進んでいく。

「椿、大丈夫?」
「ええ。このぐらいは平気です。罠、解除しておきますね」

 椿もは器用な手先で次々と罠を解除し始め、紐は切られ、虎挟みも閉じてしまい、爆弾も爆発して塵となった。

「はい。これで通れますよ」
「ありがとう。それにしても、椿が罠解除できるなんて凄いわ」
「こう見えてもからくり人形をよく作っていました。そのお陰で罠の構造とか一瞬で見抜く事が可能です!」

 椿の説明に皆が納得する中、アリアがある事を思い付く。

「気になる事あったけど……まさか巨大からくり人形を用意しているんじゃないでしょうね?」

 アリアのジト目と同時に、椿はすぐにコクリと頷く。

「勿論です。けど……これは非常事態の時に使わせてもらいますので」
「使わなくていいからね!あんなの使ったら逆にこっちが巻き込まれるから!」
「前に使った時は酷い目に遭いました……自重してください!」

 アリアとエリンのツッコミが響き渡る中、ファンク達は疑問に感じる。

「何かあったのか?」
「いいや、何でもないわ。ともかく先に進みましょう!」
「お、おう……」

 ファンク達は気を取り直しながらも、目的地まで歩き始めた。
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