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もっと自惚れてくれていいんですよ?
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その翌日の日曜日。面会時間に合わせて高遠のもとに向かうと、病室の前に、小学校低学年くらいの女の子と、その母親らしき女性が花束と菓子折りを持って立っていた。母親は困惑顔で子供を宥めている。
気になって声を掛けると、母親は安堵の表情を浮かべた。
「実は一昨日、こちらの男性に娘を助けていただきまして。お礼に伺ったのですが、ノックをしても返事もありませんし、どうしたらいいものかと…。ご不在なのでしょうか?」
「いると思いますけど。日曜だから検査も入っていない筈ですし、自力で動ける状態ではないので。もしかして寝てるのかな?」
そっと病室の扉を開けると、高遠は窓から差し込む柔らかな日差しの中で、すやすやと子供の様に眠っていた。
「佑、起きれる?お客様なのだけれど。起きて?」
高遠の肩に軽く触れながら声を掛けると、高遠は「真尋?…あれ?俺、いつの間に寝てた?」とぼんやり呟きながら目を開けた。
「お客様が来てるわよ。佑が助けたお子さんが来てくれたみたい」
私が病室の入口に視線を向けると、高遠も私の視線を追うように病室の入口を見た。高遠は母親に軽く会釈をした後、こちらを窺うように見ていた女の子に微笑みかけた。
「えっと…。大丈夫だったかな?君は怪我しなかった?」
「美玖はお膝をちょっと擦りむいただけだよ!トラックが突っ込んで来た時は怖かったけど、お兄ちゃんが守ってくれたから、美玖平気だったよ!」
女の子…美玖ちゃんがそう言って笑うと、高遠も嬉しそうに破顔した。
「なら良かった!美玖ちゃんが怪我しなくてよかったよ!美玖ちゃんは女の子だから傷でも残ったら大変だもんな」
そう言って、高遠はいつの間にか高遠のすぐ傍に立っていた美玖ちゃんの頭を優しく撫でた。
「お兄ちゃん。美玖を助けてくれてありがとうね!美玖を守ったせいで、お兄ちゃんが酷いお怪我したって聞いたから美玖心配で…。
お兄ちゃん、美玖のせいでお怪我しちゃったんだから、美玖、大人になったら、責任取って、お兄ちゃんのお嫁さんになってあげるからね!」
自分の頭を撫でていた高遠の手を両手でしっかりと握りしめ、未玖ちゃんは無邪気な笑顔でそう言った。高遠も満更でもないようで微笑み返している。
驚いて固まる私に、美玖ちゃんの母親は「すみません。一昨日からずっとこの調子で…」と申し訳なさそうに言った。だが、美玖ちゃんはその間も、将来絶対自分と結婚してね、と高遠に逆求婚をし続けている。
私は、未玖ちゃんを咎めている母親と、不満気な顔でそっぽを向いている美玖ちゃん。そして満更でもなさそうにデレついている高遠の姿を呆然と眺めていた。
美玖ちゃんの母親が言うには、一人で歩道を歩いて下校していた美玖ちゃんを目掛けて、暴走したトラックが突っ込んで来たらしい。不自然に蛇行しているトラックに気付いた高遠は、トラックの進行方向に美玖ちゃんの姿があるのを見て咄嗟に走り出し、そのまま美玖ちゃんを突き飛ばすようにして庇い、結果、自分が轢かれてしまったそうだ。
「もう少しズレてたら電柱とトラックに挟まれてたし、きっと助からなかったよなぁ」などと、高遠が呑気に縁起でもないことを言うもんだから、私は恨めし気に睨んでやった。すると高遠は「冗談だって。お前を残して死ねるかよ」と甘い笑みで私を宥めた。
(まったく。佑らしいというか、何というか。身を挺して子供を守るだなんて、なかなかできない事よね?両膝にガーゼが貼られてるけど、それ以外怪我はなさそうだし、美玖ちゃんが無事で本当よかった。
……けど、さすがに少しくっつき過ぎじゃない?怪我人だから、私だって気を遣ってるっていうのに)
どうやら美玖ちゃんは、私達が見つめあっていたのがお気に召さなかったらしい。先程よりも更に強く高遠の手を握り締めて、大人になったら絶対に高遠のお嫁さんになるのだと駄々を捏ね始めた。
「とても嬉しい申し出だけどさ。美玖ちゃんが大人になる頃には、お兄ちゃんもおじさんになってるだろうし、結婚は難しいかな。美玖ちゃんもおじさんと結婚するのは嫌でしょ?」
そう言って、高遠が宥めようとしたけれど、美玖ちゃんは「美玖は年の差なんて気にしないよ?お兄ちゃんがおじさんになってても大丈夫だよ!美玖急いで大人になるから。あと10年したら、美玖も結婚できる年になるんだって!昨日、お母さんが教えてくれたんだ」と意気揚々と答えた。
娘の発言を聞いた美玖ちゃんの母親は、慌てて美玖ちゃんを諫め、頭を下げた。
「うちの子が本当にすみません!なんて言ったらいいのか…。窮地に陥った時に、高遠さんが颯爽と現れて助けて下さったものですから。美玖はすっかり高遠さんを運命の王子様だと思いこんでいるようでして…。
本当にすみません。こんなお綺麗な奥様がいらっしゃるのに。奥様も嫌な思いをさせてしまってごめんなさいね。あの…子どもが勝手に言っていることですので、どうか気になさらないで下さい。
あっそうでした!これ、本当につまらないものですが、是非お2人で召し上がって下さい。こんなものじゃ、娘の命を救っていただいたお礼にもならないのですが。
高遠さん。本当に、本当に、娘の命を救って下さり、有難うございました!また後日お礼に伺いますので、本日はこれで失礼します」
美玖ちゃんの母親は矢継ぎ早にそう言って再び頭を下げると、「ほら美玖!お兄ちゃんにもう一度ちゃんとありがとして!」と美玖ちゃんを叱りつけ、抵抗する美玖ちゃんを引き摺るようにして連れて帰っていった。
「美玖ちゃん、可愛かったね。将来、美人さんになりそうだわ」
「ああ。そうかもな?母親に似て、顔立ちも整ってたしな」
「良かったわね!アラフォーにして美人の幼妻を娶れるなんて、男の浪漫じゃない」
「はあ?何言ってんだ?お前。子供の戯言を真に受けるバカがいるかよ」
「そうかしら?あの子にとって、佑は大切な初恋の人かもよ?」
高遠は拗ねたような私の声色に一瞬目を瞠ると、盛大に吹き出した。
「ブブッ!何、お前。もしかして妬いてんの?あんな小さい子に?」
「……いくら小さくたって女だもの。女の目で佑を見てるってだけで何か嫌なの!」
「お前って、変なとこで大人げねーのな?……ってか、ヤバッ!ちょっと自惚れそうだわ。あんな小さい子にまで嫉妬されちゃうくらい、俺、お前に愛されてんだ?」
「何よ!悪い?大体、佑はいつも自分ばっか好きみたい言うけど。私だって、あんな小さい子に嫉妬しちゃうくらい、佑のことが好きなんだからね!あんたなんて、もっともっと自惚れればいいのよ!」
変な切れ方をしている私を見て、高遠は嬉しくて堪らないというように笑った。
高遠は目尻に涙が浮かぶくらい一通り笑った後、「俺にとっては、お前が世界一いい女なんだから、妬く必要なんかねーのに。しかし、お前に妬いてもらえるようになるなんて。何か感慨深いもんがあるわ…」としみじみと呟いた。
***
それから退院までの日々。私は毎日のように高遠のお見舞いに行った。
元々丈夫にできている高遠は、あっという間に回復していった。
最初は青黒く腫れあがった痣だらけだった身体も、十日もすれば腫れは落ち着き、痣は黄色くなった。二週間経つと、痣は殆ど目立たなくなった。
検査の結果も問題なく、特に脳機能に問題があるような兆候もない。右前腕部のギプスはついたままだったけれど、予定よりも少し早い三週間で高遠の退院の許可はおりた。
退院の許可が出てからが問題だった。退院後、数日間は自宅で静養するよう医師から言われたのに、高遠は翌日から出社したいと言い出した。その上、自分でどうにかするから手助け不要だと両親の申し出を全て断った。
手助け不要だといっても、利き腕が不自由な状態でどうするというのか。心配になった私は、高遠のご両親に、高遠の自宅に泊まり込みで世話をさせて欲しいと申し出た。高遠のご両親には、逆に感謝されてしまうくらい快く了承されたが、高遠は不服そうな顔をしていた。
私は高遠の不満気な態度に気付かない振りをして、退院予定日とその翌日の2日間有給休暇をとることにした。
そして迎えた退院日。自宅に戻った高遠は、やたらと私を煙たがった。
やれ自宅に取りにいくものはないのか?やれ買い物に行かなくていいのか?等々、あからさまに私を家から追い出そうとする。
退院前からそんな子供染みた態度をとられ続けたのだ。さすがの私も堪忍袋の緒が切れた。
「この期に及んで、あんたまだ手助け不要だとか言いだすつもり!?私に面倒みられるのが嫌だっていうわけ?」
声を荒げてそう問えば、高遠はオロオロしながら違う、そうじゃないと否定する。じゃあどういうつもりなのかと続けて問えば、高遠は苦虫を嚙み潰したような顔をした。
「だから!俺は三週間以上入院してたんだっって!いつ看護師が入ってくるかわからねーような状況じゃ、いろいろできねーだろ?できたとしても、臭いが残ってバレちまったら、恥ずかし過ぎて死ぬだろ!?だからずっと我慢してたんだよ!分かれよ!…要するに、男の生理現象の諸事情だ!
分かったら、とりあえず少しの間出掛けてきてくれ!」
高遠は真っ赤な顔でそう叫んだ。
(……あっそういう事?要するに、溜まってるわけね)
気になって声を掛けると、母親は安堵の表情を浮かべた。
「実は一昨日、こちらの男性に娘を助けていただきまして。お礼に伺ったのですが、ノックをしても返事もありませんし、どうしたらいいものかと…。ご不在なのでしょうか?」
「いると思いますけど。日曜だから検査も入っていない筈ですし、自力で動ける状態ではないので。もしかして寝てるのかな?」
そっと病室の扉を開けると、高遠は窓から差し込む柔らかな日差しの中で、すやすやと子供の様に眠っていた。
「佑、起きれる?お客様なのだけれど。起きて?」
高遠の肩に軽く触れながら声を掛けると、高遠は「真尋?…あれ?俺、いつの間に寝てた?」とぼんやり呟きながら目を開けた。
「お客様が来てるわよ。佑が助けたお子さんが来てくれたみたい」
私が病室の入口に視線を向けると、高遠も私の視線を追うように病室の入口を見た。高遠は母親に軽く会釈をした後、こちらを窺うように見ていた女の子に微笑みかけた。
「えっと…。大丈夫だったかな?君は怪我しなかった?」
「美玖はお膝をちょっと擦りむいただけだよ!トラックが突っ込んで来た時は怖かったけど、お兄ちゃんが守ってくれたから、美玖平気だったよ!」
女の子…美玖ちゃんがそう言って笑うと、高遠も嬉しそうに破顔した。
「なら良かった!美玖ちゃんが怪我しなくてよかったよ!美玖ちゃんは女の子だから傷でも残ったら大変だもんな」
そう言って、高遠はいつの間にか高遠のすぐ傍に立っていた美玖ちゃんの頭を優しく撫でた。
「お兄ちゃん。美玖を助けてくれてありがとうね!美玖を守ったせいで、お兄ちゃんが酷いお怪我したって聞いたから美玖心配で…。
お兄ちゃん、美玖のせいでお怪我しちゃったんだから、美玖、大人になったら、責任取って、お兄ちゃんのお嫁さんになってあげるからね!」
自分の頭を撫でていた高遠の手を両手でしっかりと握りしめ、未玖ちゃんは無邪気な笑顔でそう言った。高遠も満更でもないようで微笑み返している。
驚いて固まる私に、美玖ちゃんの母親は「すみません。一昨日からずっとこの調子で…」と申し訳なさそうに言った。だが、美玖ちゃんはその間も、将来絶対自分と結婚してね、と高遠に逆求婚をし続けている。
私は、未玖ちゃんを咎めている母親と、不満気な顔でそっぽを向いている美玖ちゃん。そして満更でもなさそうにデレついている高遠の姿を呆然と眺めていた。
美玖ちゃんの母親が言うには、一人で歩道を歩いて下校していた美玖ちゃんを目掛けて、暴走したトラックが突っ込んで来たらしい。不自然に蛇行しているトラックに気付いた高遠は、トラックの進行方向に美玖ちゃんの姿があるのを見て咄嗟に走り出し、そのまま美玖ちゃんを突き飛ばすようにして庇い、結果、自分が轢かれてしまったそうだ。
「もう少しズレてたら電柱とトラックに挟まれてたし、きっと助からなかったよなぁ」などと、高遠が呑気に縁起でもないことを言うもんだから、私は恨めし気に睨んでやった。すると高遠は「冗談だって。お前を残して死ねるかよ」と甘い笑みで私を宥めた。
(まったく。佑らしいというか、何というか。身を挺して子供を守るだなんて、なかなかできない事よね?両膝にガーゼが貼られてるけど、それ以外怪我はなさそうだし、美玖ちゃんが無事で本当よかった。
……けど、さすがに少しくっつき過ぎじゃない?怪我人だから、私だって気を遣ってるっていうのに)
どうやら美玖ちゃんは、私達が見つめあっていたのがお気に召さなかったらしい。先程よりも更に強く高遠の手を握り締めて、大人になったら絶対に高遠のお嫁さんになるのだと駄々を捏ね始めた。
「とても嬉しい申し出だけどさ。美玖ちゃんが大人になる頃には、お兄ちゃんもおじさんになってるだろうし、結婚は難しいかな。美玖ちゃんもおじさんと結婚するのは嫌でしょ?」
そう言って、高遠が宥めようとしたけれど、美玖ちゃんは「美玖は年の差なんて気にしないよ?お兄ちゃんがおじさんになってても大丈夫だよ!美玖急いで大人になるから。あと10年したら、美玖も結婚できる年になるんだって!昨日、お母さんが教えてくれたんだ」と意気揚々と答えた。
娘の発言を聞いた美玖ちゃんの母親は、慌てて美玖ちゃんを諫め、頭を下げた。
「うちの子が本当にすみません!なんて言ったらいいのか…。窮地に陥った時に、高遠さんが颯爽と現れて助けて下さったものですから。美玖はすっかり高遠さんを運命の王子様だと思いこんでいるようでして…。
本当にすみません。こんなお綺麗な奥様がいらっしゃるのに。奥様も嫌な思いをさせてしまってごめんなさいね。あの…子どもが勝手に言っていることですので、どうか気になさらないで下さい。
あっそうでした!これ、本当につまらないものですが、是非お2人で召し上がって下さい。こんなものじゃ、娘の命を救っていただいたお礼にもならないのですが。
高遠さん。本当に、本当に、娘の命を救って下さり、有難うございました!また後日お礼に伺いますので、本日はこれで失礼します」
美玖ちゃんの母親は矢継ぎ早にそう言って再び頭を下げると、「ほら美玖!お兄ちゃんにもう一度ちゃんとありがとして!」と美玖ちゃんを叱りつけ、抵抗する美玖ちゃんを引き摺るようにして連れて帰っていった。
「美玖ちゃん、可愛かったね。将来、美人さんになりそうだわ」
「ああ。そうかもな?母親に似て、顔立ちも整ってたしな」
「良かったわね!アラフォーにして美人の幼妻を娶れるなんて、男の浪漫じゃない」
「はあ?何言ってんだ?お前。子供の戯言を真に受けるバカがいるかよ」
「そうかしら?あの子にとって、佑は大切な初恋の人かもよ?」
高遠は拗ねたような私の声色に一瞬目を瞠ると、盛大に吹き出した。
「ブブッ!何、お前。もしかして妬いてんの?あんな小さい子に?」
「……いくら小さくたって女だもの。女の目で佑を見てるってだけで何か嫌なの!」
「お前って、変なとこで大人げねーのな?……ってか、ヤバッ!ちょっと自惚れそうだわ。あんな小さい子にまで嫉妬されちゃうくらい、俺、お前に愛されてんだ?」
「何よ!悪い?大体、佑はいつも自分ばっか好きみたい言うけど。私だって、あんな小さい子に嫉妬しちゃうくらい、佑のことが好きなんだからね!あんたなんて、もっともっと自惚れればいいのよ!」
変な切れ方をしている私を見て、高遠は嬉しくて堪らないというように笑った。
高遠は目尻に涙が浮かぶくらい一通り笑った後、「俺にとっては、お前が世界一いい女なんだから、妬く必要なんかねーのに。しかし、お前に妬いてもらえるようになるなんて。何か感慨深いもんがあるわ…」としみじみと呟いた。
***
それから退院までの日々。私は毎日のように高遠のお見舞いに行った。
元々丈夫にできている高遠は、あっという間に回復していった。
最初は青黒く腫れあがった痣だらけだった身体も、十日もすれば腫れは落ち着き、痣は黄色くなった。二週間経つと、痣は殆ど目立たなくなった。
検査の結果も問題なく、特に脳機能に問題があるような兆候もない。右前腕部のギプスはついたままだったけれど、予定よりも少し早い三週間で高遠の退院の許可はおりた。
退院の許可が出てからが問題だった。退院後、数日間は自宅で静養するよう医師から言われたのに、高遠は翌日から出社したいと言い出した。その上、自分でどうにかするから手助け不要だと両親の申し出を全て断った。
手助け不要だといっても、利き腕が不自由な状態でどうするというのか。心配になった私は、高遠のご両親に、高遠の自宅に泊まり込みで世話をさせて欲しいと申し出た。高遠のご両親には、逆に感謝されてしまうくらい快く了承されたが、高遠は不服そうな顔をしていた。
私は高遠の不満気な態度に気付かない振りをして、退院予定日とその翌日の2日間有給休暇をとることにした。
そして迎えた退院日。自宅に戻った高遠は、やたらと私を煙たがった。
やれ自宅に取りにいくものはないのか?やれ買い物に行かなくていいのか?等々、あからさまに私を家から追い出そうとする。
退院前からそんな子供染みた態度をとられ続けたのだ。さすがの私も堪忍袋の緒が切れた。
「この期に及んで、あんたまだ手助け不要だとか言いだすつもり!?私に面倒みられるのが嫌だっていうわけ?」
声を荒げてそう問えば、高遠はオロオロしながら違う、そうじゃないと否定する。じゃあどういうつもりなのかと続けて問えば、高遠は苦虫を嚙み潰したような顔をした。
「だから!俺は三週間以上入院してたんだっって!いつ看護師が入ってくるかわからねーような状況じゃ、いろいろできねーだろ?できたとしても、臭いが残ってバレちまったら、恥ずかし過ぎて死ぬだろ!?だからずっと我慢してたんだよ!分かれよ!…要するに、男の生理現象の諸事情だ!
分かったら、とりあえず少しの間出掛けてきてくれ!」
高遠は真っ赤な顔でそう叫んだ。
(……あっそういう事?要するに、溜まってるわけね)
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