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身体と心で交わし合いましょう?

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「え?誰情報って…。いや、だって…絢斗もそういう感じだったし。今までの元カレ達も似たようなものだったから…。男の人って、皆そういうものなのかなぁと思ったり…」

「ふ~ん。じゃあお前、そいつらのモノを全部しゃぶって来たんだ?で!」

そう言いながら、高遠は私の唇を縦にムギュッと強く摘んだ。

「たきゃとぅ…いひゃい、いひゃい!」

「わざと痛くしてんだよ!この阿呆が!
いいか?まず、ベッドの中での最低限のマナーだ!ベッドの中で他の男の話をすんな!名前だすな!考えるな!逆に俺がお前を抱きながら他の女の事考えたら嫌だろ?今後ベッドの中では、俺だけを見て、俺だけの名前を呼んで、俺の事だけを考えてろ!」

高遠は真剣な顔でそう言った。けれど、その手は私の口を摘んだまま。地味に痛い。私は理解したとアピールする為、コクコクと大きく頷いた。

「それから、もう一つ!お前の元彼達がどうだったかなんて知らねーけどな。咥えて欲しがるくせに、相手のを舐めたがらないような奴は、基本クズだ!そいつら全員、AV見過ぎの残念なクズだ!所詮あれは男に都合よく出来てるファンタジーだからな。リアルとは別物なんだよ。リアルはもっと丁寧に愛してやらなきゃ駄目なんだ。セックス中の安心感って、女にとっちゃかなり重要だからな!女が気持ち良くねーと男だって気持ち良くなれねーし。お互い虚しいだけだろ」

「語るねぇ…。けど、まあ確かに安心感があるからこそ、自分を晒け出せる部分ってあるしね。……でもさ。高遠もベッドの下に沢山隠し持っているよね?ファンタジー作品」

「なっ?おまっ!?ゴッホン!…お、俺は小説も漫画もファンタジー系が好きだからな。だから、ファンタジー作品も嫌いではない!寧ろ、割と好きだ!
だがしかし、俺はファンタジー作品と同じくらい、全身舐めまくって女を啼かし続けるのも好きだ!」


「……いや、そういう事はあまり大きな声で宣言するような事じゃない気がするんだけど…。
でもまあ、だからといって、明るい中で舐められるのはちょっと…。だって、丸見えになっちゃうじゃない。自分で見た事ないから分からないけど。女性器はグロいって聞くし。それに匂いも独特だって。だから、どうせならお風呂に入って綺麗にした後、暗い所でがいいかなって」

昔どこかで小耳に挟んだ話をすると、高遠は猛然と怒り出した。

「誰が言ってたんだよ!そんな事!そんな事いうなんて、マジ信じらんねぇ!
グロいってなら男のだって十分グロいだろ。形や大きさまで変わっちまうんだぞ?トランスフォーマーも吃驚びっくりだよ!それに精液なんて、イカ臭えし、生臭えだろうがよ!
そんなアホな事いう奴、滅多にいねーからな?俺なんか、寧ろ明るい所でマジマジと見たいくらいだね!考えてもみろよ?好きな女の淫らな姿を見れるのも、やらしい所を愛でて最奥まで入る事ができるのも、が許されてると思うとすっげぇ興奮するだろ?」

「…そういうもの?」

「そういうもの!男はさ、惚れた女の恥部や、自分の手によって乱れる痴態を見たいもんなんだよ。だから、もう黙っとけ!そんで、ただ感じるままに乱れとけ!」

「やっ…あっ、いや。…やだ!んんっ!」

高遠は話はこれで終わりだと言うように私を仰向けに押し倒すと、私の太腿を抱え上げた。そして、私に見せつけるように秘所へと舌をのばす。

高遠の肉厚な舌がねっとりと秘裂を舐め上げる。存在を主張している突起をノックするように舌先で突き、包皮から解放するのようにその周囲をくるりと辿る。そして、ジュルリと卑猥な音を立てて強く吸いついた。
強過ぎる快感に、私の身体はビクビクとまるで別の生物のように勝手に動く。子宮が熱く溶け出し、膣内なかを埋めて欲しいと粘膜達が蠢き誘う。

口淫に気をとられていると、節くれだった長い指が一本膣内なか入り込んできた。
長い指は膣内なかを探るように動く。やがて指は曲げられ、お腹側の粘膜を擦り上げるように動き始めた。指の抽挿が始まると膣内なかの蠢きは更に強まる。指を逃がさないように吸い付き、更に奥に誘うように収縮する。

最初は一本だった指が、二本に増やされた。久々に異物を受け入れた私は、その圧に少し苦しさを覚えた。けれど、それも一瞬の事で、全ては快感と変わっていく。

敏感な突起と膣内なかの両方を同時に責められ、尚且つ、あいている方の指で胸の先端を引っ掻かれれば、お腹の中に蓄積された甘い痺れと享楽、そして火照った身体が織りなす熱が、私の子宮辺りに新しい心臓を作り出す。

その新たな心臓が奏でる鼓動が、間近で聞く和太鼓のように大きく低く体内に響き渡る。身体が浮遊感を覚えて硬直する。

やがて、私の身体がガクガクと痙攣し、頭の中が白く弾けた。


次々と押し寄せる快楽の大波に溺れてしまうのが怖くて。身体に感じる浮遊感が心許なくて。私は縋るように高遠のシャツをギュッと掴んだ。

「…ヤバイ。それわざと?可愛いのな?お前。ギュッとしがみつくとか…。なあ、お前さっきイッただろ?」

高遠は私の秘所から顔を離すと、両手で私の顔を包みこみ、愛おしむように深く口付けた。


「山瀬。俺もう限界…。挿れていいか?」

そう言うと高遠は手早く衣服を脱ぎ捨てた。
服の下から現れたのは、無駄な脂肪が一切ない、均整の取れた綺麗な身体。見惚れてしまう程逞しいの身体だった。

私は甘えた声で、強請るように囁いた。

「んっ…もう挿れ…て? んんっ…。ねぇ、たか…とぉ。な…まえ…呼んで?ま…ひろって…名前で呼んで?んっ!あぁ!…んんっ!」

高遠が私の太腿を抱えながら、グイッと膣内なかに押し入って来た。
久々に感じた、男性が中を押し拡げるようにして入ってくる心地よい圧迫感。
押入られる時は、突き上げられるような快感を。引かれる時は、痺れるような快感を。私の身体は独りでに拾っていく。

私はその淫蕩の色を湛えた波が、押し寄せる様に、引いていく様に、恍惚として身を委ねた。


――「真尋…」

高遠に初めて下の名前で呼ばれてから先の事は、あまりはっきりと憶えていない。
憶えているのは、一定のリズムで奏でられた肌と肌がぶつかり合う音。それと同じリズムでベッドが軋む音。
そして、時々紡がれた甘い言葉…。

私はただ快感の渦に飲み込まれないように、必死に高遠にしがみついていた。


情交の後、心地の良い倦怠感に導かれて微睡んでいる私の頭を、大きく温かな手が優しく撫でるのを感じた。

「…真尋。愛してるよ」

そう優しく囁く声が聞こえた。だから私も、その大好きな大きい手を自分の両手で握り締めて、

「私も佑が大好き…」

と答え、大きな身体に擦り寄った。

私達は温もりを分かち合いながら、今度こそ眠りについた。
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