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第62話:受け止め②
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〔君のおかげで、私の大事な樹が生き返ってくれた。またあの翠色の葉が芽吹く姿を見られるとは主会っていなかった。今は亡き両親も、天界で喜んでいるはずだ。ありがとう、ポーラ〕
「私の方こそ……ありがとうございました」
〔……ん? 何がだ?〕
お礼を伝えると、ルイ様は疑問そうな表情を浮かべた。
“久遠の樹”の治癒を任されてから、私はずっと心の中で感謝していた。
「【言霊】スキルを信頼してくださって……」
無事に“久遠の樹”が蘇ったのも、ルイ様が私を、【言霊】スキルを信頼して任せてくれたからだ。
自分が大切な人に信頼される事実は、何物にも代えがたい尊さと喜びを感じる。
かねてから感じていた感謝の気持ちをお伝えすると、ルイ様はフッと優しく微笑んだ。
〔当然だ。君の力を疑ったことは一度もない。これからも……私はポーラをずっと信頼し続ける〕
「ルイ様……。私も…………ルイ様をずっと信頼いたします」
素直な気持ちが紡がれる。
出過ぎた考えかもしれないけど、主人とメイドという立場より、一段と強い絆で結ばれたような気がしたのだ。
〔さあ、今日はもうゆっくり休みなさい。他の仕事のことは気にしなくていい〕
「わかりました。……おやすみなさい、ルイ様」
ルイ様は静かにお部屋から出る。
空はもうほとんどが濃い藍色となり、夜が訪れた。
ふぅっとひと息つくと、今日の出来事が思い出される。
――痛ましい“久遠の樹”を見て、ルイ様と一緒に詩を書いて……。
そこまで考えた時、ふと何かの気配を感じて窓の外を見た。
エヴァちゃん、アレン君、マルグリットさんが、窓枠からこっそりと顔を覗かせる。
ワクワクワク……と瞳が輝いていた。
それはもう大変に澄んだ目で美しく。
ガルシオさんはと言うと、前足で顔を隠しつつ、しっかりこちらを見ていた。
だから、いかがわしいことは何もしていないんですが……。
私とルイ様の関係について、みんなは諸々誤解しているようだ。
――早く誤解を解かなければ……。私とルイ様は別に……。
そう思いながらも、疲れがどっと出て夢の世界に誘い込まれてしまった。
「私の方こそ……ありがとうございました」
〔……ん? 何がだ?〕
お礼を伝えると、ルイ様は疑問そうな表情を浮かべた。
“久遠の樹”の治癒を任されてから、私はずっと心の中で感謝していた。
「【言霊】スキルを信頼してくださって……」
無事に“久遠の樹”が蘇ったのも、ルイ様が私を、【言霊】スキルを信頼して任せてくれたからだ。
自分が大切な人に信頼される事実は、何物にも代えがたい尊さと喜びを感じる。
かねてから感じていた感謝の気持ちをお伝えすると、ルイ様はフッと優しく微笑んだ。
〔当然だ。君の力を疑ったことは一度もない。これからも……私はポーラをずっと信頼し続ける〕
「ルイ様……。私も…………ルイ様をずっと信頼いたします」
素直な気持ちが紡がれる。
出過ぎた考えかもしれないけど、主人とメイドという立場より、一段と強い絆で結ばれたような気がしたのだ。
〔さあ、今日はもうゆっくり休みなさい。他の仕事のことは気にしなくていい〕
「わかりました。……おやすみなさい、ルイ様」
ルイ様は静かにお部屋から出る。
空はもうほとんどが濃い藍色となり、夜が訪れた。
ふぅっとひと息つくと、今日の出来事が思い出される。
――痛ましい“久遠の樹”を見て、ルイ様と一緒に詩を書いて……。
そこまで考えた時、ふと何かの気配を感じて窓の外を見た。
エヴァちゃん、アレン君、マルグリットさんが、窓枠からこっそりと顔を覗かせる。
ワクワクワク……と瞳が輝いていた。
それはもう大変に澄んだ目で美しく。
ガルシオさんはと言うと、前足で顔を隠しつつ、しっかりこちらを見ていた。
だから、いかがわしいことは何もしていないんですが……。
私とルイ様の関係について、みんなは諸々誤解しているようだ。
――早く誤解を解かなければ……。私とルイ様は別に……。
そう思いながらも、疲れがどっと出て夢の世界に誘い込まれてしまった。
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