聖なる言霊を小言と馬鹿にされ婚約破棄されましたが、普段通りに仕事していたら辺境伯様に溺愛されています

 男爵令嬢のポーラは、詩を詠うことで願った現象を起こす【言霊】という珍しいスキルを持っていた。
スキルを活かし、家の離れで人々の悩みを解決する”言霊館”というお店を開いて、家計を助ける毎日を送る。
 そんなポーラは婚約者と義妹たちにも【言霊】スキルで平穏な日々を願っていたが、ある日「小言が多い」と婚約破棄され、家を追い出されてしまう。
 ポーラと同じ言葉のスキルを持つ義妹に店を奪われ、挙句の果てには、辺境伯のメイドに勝手に募集に出されていた。

 “寡黙の辺境伯”という、誰とも話さず、何を考えているのかわからないと恐怖される辺境伯の屋敷に……。

 ポーラは恐れながら屋敷へ行くも、【言霊】スキルの特別な力を示し、無事メイドとして勤めることになる。
 屋敷で暮らすようになってから、フェンリルの病気を癒したり、街の火事を静めたり、枯れそうな古代樹を救ったり……ポーラは【言霊】スキルで屋敷の問題を次々と解決する。
 日々、他人のため、そして辺境伯のために頑張るポーラを、“寡黙の辺境伯”は静かに溺愛し始める。

 一方、義妹たちの毎日は、ポーラを追い出してから少しずつ暗い影が差す。
 お店をポーラから奪うも、最初のお客さんである少女の大切な花を枯らして泣かす始末。
 義妹のスキルは他人を不幸にするスキルだった。
 ついには王様の持病をも悪化させ、瀕死の状態にさせてしまう。

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