赤い流れ星３

side 和彦

６

「でも、そんなことをしたら、親と縁を切ることになるぜ。」

「え！？」

「旦那はわからないが、真樹子はまず許さないだろうな。
だから、出来ることなら、美幸ちゃんはシュウと早めに別れた方が良いだろうな。」

「え…そうでしょうか？」

「そりゃあ、そうだろうよ。」

意外だった。
高坂がまさかそんなことを言うなんて。
シュウの秘密を話せば、考えも変わるかもしれないが、それはやはり話せない。
これは、俺と野々村さんと大河内さんだけの秘密だから。



「美幸ちゃんとシュウのこと、何とかしたいと思ってるのか？」

「……はい。
美幸は明らかにシュウのことが好きですし、シュウも美幸のことを嫌いでは無いと思うんです。」

「おまえはシュウと仲良くしているらしいから、シュウが良い奴だということをわかってるんだな。
だから、妹にも勧められる、と。
だけど、真樹子はそうじゃない。
あいつは、ホストなんて人間のクズだと思ってる。
二人を付き合わせたいなら、シュウにホストをやめさせないと無理だろうな。」



シュウは、誇りを持ってホストをしている。
だから、ホストをやめるなんてことはないだろう。
やはり、シュウと美幸は結ばれない運命なのだろうか？