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side 和彦
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「あ、そういえば、昨日赤ちゃんを初めて抱かせてもらったんだ。
小さくて柔らかくて、なんかすごく緊張したけど…可愛かったよ。」
「だろうな。どうだ?父親の実感は湧いてきたか?」
「正直言ってまだよくわからない。
和香奈が俺に似てるっていうのもまだよくわからないけど、でも、美都季はなんとなく野々村さんに似てる気がする。」
「カズ、嫁さんを『野々村さん』はないだろう。
いいかげん、名前で呼ばなきゃな。」
「あ、そ、そうだな。」
ずっと「野々村さん」「青木さん」で来たからなんとも思ってなかったけれど、確かにおかしいな。
でも、急に名前を変えるのも照れくさい。
「あ、そうだ。あんたに渡すものがあるんだ。」
シュウが合図をすると、若い男が出ていき、そして…
「わっ!」
「退院の時からいるだろ?」
男が持って来たのは、双子用のベビーカーだった。
何か細々したものも入っている。
どうやらおむつやベビー服みたいだ。
「そうだな、確かに必要なものだな。
ありがとう、助かるよ。」
退院したらすぐにいるものなのに、少しも気付いていなかった。
シュウの気配りを、本当にありがたいと思った。
小さくて柔らかくて、なんかすごく緊張したけど…可愛かったよ。」
「だろうな。どうだ?父親の実感は湧いてきたか?」
「正直言ってまだよくわからない。
和香奈が俺に似てるっていうのもまだよくわからないけど、でも、美都季はなんとなく野々村さんに似てる気がする。」
「カズ、嫁さんを『野々村さん』はないだろう。
いいかげん、名前で呼ばなきゃな。」
「あ、そ、そうだな。」
ずっと「野々村さん」「青木さん」で来たからなんとも思ってなかったけれど、確かにおかしいな。
でも、急に名前を変えるのも照れくさい。
「あ、そうだ。あんたに渡すものがあるんだ。」
シュウが合図をすると、若い男が出ていき、そして…
「わっ!」
「退院の時からいるだろ?」
男が持って来たのは、双子用のベビーカーだった。
何か細々したものも入っている。
どうやらおむつやベビー服みたいだ。
「そうだな、確かに必要なものだな。
ありがとう、助かるよ。」
退院したらすぐにいるものなのに、少しも気付いていなかった。
シュウの気配りを、本当にありがたいと思った。
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