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side 野々村美咲
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「ねぇ、どう思う?」
「ど、どうって…良かったじゃないですか。
これからは隠すことなく、お店に行けるんですから…」
お昼頃、美幸さんから電話があった。
なんでも、昨夜、青木さん達はKEN-Gさんとお店に行かれたらしく、楽しかったから今度は美幸さんも連れて行ってやると言われたそうで、そのことを美幸さんはとても不思議がってらっしゃった。
「そりゃあ、そうだけど…
なんていうのか、うまくいきすぎて変な感じがするんだよね。」
「そんなことはないと思いますよ。
きっと、青木さんはご自分の目で確かめられて、それでここなら大丈夫ってそう思われたんじゃないでしょうか?
それに、青木さんかKEN-Gさんが一緒ならってことなんでしょう?
だったら、危険なこともないでしょうし、それで良いっておっしゃったんじゃないですか?」
「そうなのかなぁ?
ま、お店に行けるようになったのは嬉しいけど、でも、だからっていって、純平君とお付き合いしてるっていうのはまだ言わない方が良いよね?」
「そ、そうですね。それはまだ早いかと思います。」
そうだった。
その問題があったんだ。
このことは、まだKEN-Gさんにも話してないけど…やっぱり話した方が良いんだろうか?
美幸さんを裏切るようで心苦しいけど、黙ってる間に二人の仲がどんどん進行しても困るし…
「兄さんが一緒だとやっぱりいまひとつはしゃげないよね。
お店に行くなら、おじいさんと一緒に行こう。」
「そ、そうですね。」
「そうだよね?
野々村さんもその方が良いよね?」
「え?え、ええ、まぁ…」
なぜそんなことを聞かれるのかわからなかったけど、一応そんな風に答えておいた。
「でも、本当にホストって口が固いんだね。
助かったよ。」
「まぁ、お仕事柄なんでしょうね。
きっと口が軽かったら、務まらないんですよ。
シュウさんはそういうことには厳しそうですし…」
「確かにそうだね…」
ひかりさんは、そのことでシュウさんに良い感触を感じられたはず。
少しずつでもこうやって、シュウさんの方に想いが傾いていけば良いのだけど…
「ねぇ、どう思う?」
「ど、どうって…良かったじゃないですか。
これからは隠すことなく、お店に行けるんですから…」
お昼頃、美幸さんから電話があった。
なんでも、昨夜、青木さん達はKEN-Gさんとお店に行かれたらしく、楽しかったから今度は美幸さんも連れて行ってやると言われたそうで、そのことを美幸さんはとても不思議がってらっしゃった。
「そりゃあ、そうだけど…
なんていうのか、うまくいきすぎて変な感じがするんだよね。」
「そんなことはないと思いますよ。
きっと、青木さんはご自分の目で確かめられて、それでここなら大丈夫ってそう思われたんじゃないでしょうか?
それに、青木さんかKEN-Gさんが一緒ならってことなんでしょう?
だったら、危険なこともないでしょうし、それで良いっておっしゃったんじゃないですか?」
「そうなのかなぁ?
ま、お店に行けるようになったのは嬉しいけど、でも、だからっていって、純平君とお付き合いしてるっていうのはまだ言わない方が良いよね?」
「そ、そうですね。それはまだ早いかと思います。」
そうだった。
その問題があったんだ。
このことは、まだKEN-Gさんにも話してないけど…やっぱり話した方が良いんだろうか?
美幸さんを裏切るようで心苦しいけど、黙ってる間に二人の仲がどんどん進行しても困るし…
「兄さんが一緒だとやっぱりいまひとつはしゃげないよね。
お店に行くなら、おじいさんと一緒に行こう。」
「そ、そうですね。」
「そうだよね?
野々村さんもその方が良いよね?」
「え?え、ええ、まぁ…」
なぜそんなことを聞かれるのかわからなかったけど、一応そんな風に答えておいた。
「でも、本当にホストって口が固いんだね。
助かったよ。」
「まぁ、お仕事柄なんでしょうね。
きっと口が軽かったら、務まらないんですよ。
シュウさんはそういうことには厳しそうですし…」
「確かにそうだね…」
ひかりさんは、そのことでシュウさんに良い感触を感じられたはず。
少しずつでもこうやって、シュウさんの方に想いが傾いていけば良いのだけど…
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