赤い流れ星3

ルカ(聖夜月ルカ)

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side 和彦

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「ジョーです。よろしくお願いします。」

 「僕は慎二ていいます。
どうぞよろしゅうに。」

 俺は、シュウの隣に腰かけた。



 「すごいですね。
まだお若いのに、こんな店を持たれるなんて。」

 「これも周りのみんなの協力があったからですよ。」

 「シュウさんは、どうしてホストの道に?」

 「あぁ…自分でも意外でしたよ。
ホストなんて、女に媚びを売って成り立つ商売だと思ってましたからね。
でも、ある人との出会いで、その考えも変わりました?」

 「……ある人?」

 「ええ、俺の人生の師匠とも言うべき人です。
あの人と出会わなかったら、多分、今の俺はありませんね。」

シュウはそう言って穏やかに笑った。
そう…こんな笑い方だった。
 身に付けているものは違っても、俺の知ってるシュウと、微笑みは少しも変わっていない。



 「皆さん、今夜はぱーっといきまひょな。
まずは乾杯や。」

 「じゃ、ネイサンとの再会を祝しての乾杯にしようよ。
このネイサンは、昨日イギリスから着いたばかりなんだ。」

 「アッシュ、それは昨夜もやっただろう?」

 「何度だって良いじゃない!」



 「ほな、ネイサンさんとの再会を…俺達は初めての出会いを祝して…かんぱーーい!」

 皆のグラスが高く掲げられ、繊細な音を立ててぶつかった。



その後は、カラオケ大会となった。
 本当はシュウともっと話をしたかったのだけど、店でプライベートな話を…しかも、初めて来た日に…っていうのはあまりにも不自然だ。
シュウの元気な顔も見られたことだし、今日はもう適当に騒ぐことにした。



シュウとカラオケをデュエットした。
 速いリズムの激しいロックだ。
なぜだか、歌いながら、昔、二人で旅行した時のことを思い出していた。
あの頃のシュウは、まだずいぶんと緊張してて、俺のことも恐れてたみたいだけど、あの旅行のおかげで俺達はわかり合うことが出来たんだ。



 (シュウ…本当におまえなんだな…)


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