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side 和彦
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「へへ……」
しばらくすると、照れ臭そうな顔をして、おかしな笑い声を漏らした美幸が居間に戻って来た。
「おぉ、美幸、可愛いじゃないか。
とてもよく似合っておる!」
「そうだね。
うん、良いよ。
美幸ちゃん、これからはそういう格好してた方が良いよ。」
皆、美幸の服装を誉めてくれた。
それは、お世辞ではないとは思う。
いつもの美幸に比べたらずっと良い感じだ。
ただ、順番が悪かった。
別人化した野々村さんを見た後だから、それほど大きな驚きはない。
これが逆だったら、皆、もっと驚いただろうに……
「美幸、良いじゃないか。
そういう明るい色の方がずっと良いぞ。」
俺も兄として一言誉めてやった。
「本当!?」
「あぁ、本当だ。
そういう服を着るなら、あと何着か買ってやろう。」
「えっ!マジ…!?」
美幸はそう言って、滅多に見せることのないような明るい笑顔を見せた。
(……現金な奴だ…)
呆れてしまったが、妹の嬉しそうな顔を見たら、やっぱり悪い気はしない。
近々、美幸を買い物に連れて行ってやろうと俺は考えた。
「あ、タカミーさんかも…!」
その時、また玄関のチャイムが響き、美幸は素早く走り出した。
ふと時計を見ると、ちょうど高見沢大輔と約束した時間だった。
「こんばんは~!」
野太い声と共に、目がちかちかしそうな原色の服をまとった高見沢大輔が部屋に入って来た。
「いらっしゃい。」
「カズ~!今日はお招きありがとう~!!」
「わっ!」
突然感じた力強いハグに、俺は思わず短い声を出してしまった。
その様子をアッシュとマイケルはにやにやしながら…そして、他の三人は驚いたような顔でみつめている。
「は、ははっ……
こちらこそ、お忙しい中、こんな所まで来て下さってどうもありがとうございます。
あ、高見沢さんはそこへどうぞ。」
俺は出来るだけ冷静に、なおかつよそよそしく応対した。
「もうっ!
私のことは、タカミーって呼んでちょうだい!」
「あ…はい、では、タカミーさん…」
「『さん』はいらないの!
タカミー!」
「……タカミー…」
……俺は苦笑するしかなかった。
「へへ……」
しばらくすると、照れ臭そうな顔をして、おかしな笑い声を漏らした美幸が居間に戻って来た。
「おぉ、美幸、可愛いじゃないか。
とてもよく似合っておる!」
「そうだね。
うん、良いよ。
美幸ちゃん、これからはそういう格好してた方が良いよ。」
皆、美幸の服装を誉めてくれた。
それは、お世辞ではないとは思う。
いつもの美幸に比べたらずっと良い感じだ。
ただ、順番が悪かった。
別人化した野々村さんを見た後だから、それほど大きな驚きはない。
これが逆だったら、皆、もっと驚いただろうに……
「美幸、良いじゃないか。
そういう明るい色の方がずっと良いぞ。」
俺も兄として一言誉めてやった。
「本当!?」
「あぁ、本当だ。
そういう服を着るなら、あと何着か買ってやろう。」
「えっ!マジ…!?」
美幸はそう言って、滅多に見せることのないような明るい笑顔を見せた。
(……現金な奴だ…)
呆れてしまったが、妹の嬉しそうな顔を見たら、やっぱり悪い気はしない。
近々、美幸を買い物に連れて行ってやろうと俺は考えた。
「あ、タカミーさんかも…!」
その時、また玄関のチャイムが響き、美幸は素早く走り出した。
ふと時計を見ると、ちょうど高見沢大輔と約束した時間だった。
「こんばんは~!」
野太い声と共に、目がちかちかしそうな原色の服をまとった高見沢大輔が部屋に入って来た。
「いらっしゃい。」
「カズ~!今日はお招きありがとう~!!」
「わっ!」
突然感じた力強いハグに、俺は思わず短い声を出してしまった。
その様子をアッシュとマイケルはにやにやしながら…そして、他の三人は驚いたような顔でみつめている。
「は、ははっ……
こちらこそ、お忙しい中、こんな所まで来て下さってどうもありがとうございます。
あ、高見沢さんはそこへどうぞ。」
俺は出来るだけ冷静に、なおかつよそよそしく応対した。
「もうっ!
私のことは、タカミーって呼んでちょうだい!」
「あ…はい、では、タカミーさん…」
「『さん』はいらないの!
タカミー!」
「……タカミー…」
……俺は苦笑するしかなかった。
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