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side 美幸
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「カズ、そんな事、別に気にすることじゃないじゃない。
それより、美幸ちゃんがこんなに綺麗になったんだから、誉めてあげてよ。」
「……まぁ、少しは女らしくはなったな。」
兄さんはちらっと私を見て、またビールを手酌した。
「本当…繊細なカットだよねぇ…
それに、カラーリングもほら…このあたりなんてグラデーションになってるし…」
おしゃれに敏感なアッシュさんは、私の傍に来て、髪の毛を細かくチェックする。
「かなり良い腕してるよね。
ねぇ、美幸ちゃん…そのお店、どこにあるの?」
「えーっと……」
あんまり言いたくはなかったけど、カットモデルの件はもう白状したし、まぁ良いかと私は店の場所を話した。
「美幸ちゃん……もしかして、そこって高見沢大輔のお店じゃないの?」
「え?さぁ…名前はしら…」
そう言えば、あの面白い先生のことをおじいさんが「タカミー」と呼んでた。
「アッシュさん、その人、タカミーって呼ばれてる?」
「そうそう!最近、テレビにもたまに出てるあの人だよ。」
「えっ!?テレビに…?
あ、あの…もしかして、すごく格好良いんだけど、女の人みたいな言葉遣いの……」
「そうだよ!
彼は男性だけど、心は乙女だから。
じゃあ、やっぱり高見沢大輔のお店に行ったの?」
兄さんの視線が痛い。
こめかみに青筋が立ってるよ……
でも、ここまで来たら頷くしかない。
躊躇いがちに私が頷くと、アッシュさんの質問が次から次に飛び出して、マイケルさんもそれを興味深そうに聞いて、そして、兄さんのビールを飲むペースはどんどん早くなって……
あぁ、明らかに怒ってる…
また、そんなすごいお店に連れていってもらって!ってことなんだろうけど、だって、私、そんな有名な人のお店だなんて知らなかったんだもん。
私は、兄さんが怒り出さないかと冷や冷やしながら、アッシュさんの質問に答え続けた。
それより、美幸ちゃんがこんなに綺麗になったんだから、誉めてあげてよ。」
「……まぁ、少しは女らしくはなったな。」
兄さんはちらっと私を見て、またビールを手酌した。
「本当…繊細なカットだよねぇ…
それに、カラーリングもほら…このあたりなんてグラデーションになってるし…」
おしゃれに敏感なアッシュさんは、私の傍に来て、髪の毛を細かくチェックする。
「かなり良い腕してるよね。
ねぇ、美幸ちゃん…そのお店、どこにあるの?」
「えーっと……」
あんまり言いたくはなかったけど、カットモデルの件はもう白状したし、まぁ良いかと私は店の場所を話した。
「美幸ちゃん……もしかして、そこって高見沢大輔のお店じゃないの?」
「え?さぁ…名前はしら…」
そう言えば、あの面白い先生のことをおじいさんが「タカミー」と呼んでた。
「アッシュさん、その人、タカミーって呼ばれてる?」
「そうそう!最近、テレビにもたまに出てるあの人だよ。」
「えっ!?テレビに…?
あ、あの…もしかして、すごく格好良いんだけど、女の人みたいな言葉遣いの……」
「そうだよ!
彼は男性だけど、心は乙女だから。
じゃあ、やっぱり高見沢大輔のお店に行ったの?」
兄さんの視線が痛い。
こめかみに青筋が立ってるよ……
でも、ここまで来たら頷くしかない。
躊躇いがちに私が頷くと、アッシュさんの質問が次から次に飛び出して、マイケルさんもそれを興味深そうに聞いて、そして、兄さんのビールを飲むペースはどんどん早くなって……
あぁ、明らかに怒ってる…
また、そんなすごいお店に連れていってもらって!ってことなんだろうけど、だって、私、そんな有名な人のお店だなんて知らなかったんだもん。
私は、兄さんが怒り出さないかと冷や冷やしながら、アッシュさんの質問に答え続けた。
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