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休日のおでかけは、ファンタスティック!

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「もしかして、おじい様と何か?」

 「つまらない話だ。
 訊いても面白くもなんともないと思うけど…」

 「それでも、訊きたいです。」

 私がそう言うと、史郎さんはぽつりぽつりと話し始めた。



 史郎さんのお母さんは、お父さんとの結婚を反対され、家を出たとのことだった。
あれだけのお金持ちだから、きっとそれなりのお相手を考えていたのだろうけど、史郎さんのお父さんは絵描きさんだったらしいから、、きっとおじい様のお眼鏡に適わなかったんだね。



 史郎さんのご両親は仲は良かったけど、経済的には苦しい生活をしていたらしい。
そして、まだ史郎さんが幼い頃にお母さんが急な病で亡くなり、その後を追うようにお父さんも亡くなって、史郎さんはひとりぼっちになって、おじい様のところに引き取られたらしい。



 「うちの祖父母はとにかくしつけには厳しかった。
 全く興味のない習い事も無理やりにさせられた。
そんなことから、俺はだんだん反抗するようになり、特に思春期になった頃には、祖父母を憎むようになってたんだ。
 祖父母が両親の仲を認めてくれてたら、二人の人生は変わったのかもしれない。
 少なくとも、あんな貧しい生活はしなくて済んだはずだって思ってね。
ま、今にして考えれば、逆恨みみたいなものだけど。
だから、俺はとにかく反抗した。
 祖父母を相当に困らせたよ。本当に馬鹿だよね。」

そう言って微笑んだ史郎さんの顔は、なんだか見るのが辛いほど、寂しげなものだった。

 
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