43 / 52
43
しおりを挟む
「何かおかしいって思ったのはその時よ。
でも、まさか、あんたが相手だなんて、考えもしなかった!
一体、いつからなの?
あんた、最近も私に電話して来たりしてたよね。
この前なんて、お茶したよね?
私のこと、笑ってたの!?」
「そんなことないわ。
そもそも、私…あなたの家庭を壊す気なんてないし、あなたとは友達だと思ってるし。」
「友達?友達にこんな酷い仕打ちが出来る?
あんたなんて、友達じゃないわ!
雅人とは今日限り、すっぱり別れて!」
「え……」
そんなの嫌だ。
私は雅人が好きで、雅人も私が好きで、家庭を壊す気もないのに、どうして…
「私、雅人が好きなの…」
「はぁ?何言ってんの?
頭おかしいんじゃないの?」
「雅人はあなたのもの、それもわかってる。
奪い取ったりしないわ、だから……」
「あんた、何の反省もしてないのね。
言われなくても、あんたに雅人は渡さないわ!絶対にね!」
晴美の体が私に密着して…
お腹の辺りに、何か熱いものを押し当てられたような酷い痛みを感じた。
「な、なに……」
晴美が離れると、お腹から生ぬるいものがどくどくと流れ出し、私の服を赤く染めて行った。
晴美はへなへなとその場に膝を着いて…
私も力が抜けて、同じように倒れ込んで…
どこかで甲高い悲鳴のようなものを聞いたのを最後に、私は意識を手放した。
でも、まさか、あんたが相手だなんて、考えもしなかった!
一体、いつからなの?
あんた、最近も私に電話して来たりしてたよね。
この前なんて、お茶したよね?
私のこと、笑ってたの!?」
「そんなことないわ。
そもそも、私…あなたの家庭を壊す気なんてないし、あなたとは友達だと思ってるし。」
「友達?友達にこんな酷い仕打ちが出来る?
あんたなんて、友達じゃないわ!
雅人とは今日限り、すっぱり別れて!」
「え……」
そんなの嫌だ。
私は雅人が好きで、雅人も私が好きで、家庭を壊す気もないのに、どうして…
「私、雅人が好きなの…」
「はぁ?何言ってんの?
頭おかしいんじゃないの?」
「雅人はあなたのもの、それもわかってる。
奪い取ったりしないわ、だから……」
「あんた、何の反省もしてないのね。
言われなくても、あんたに雅人は渡さないわ!絶対にね!」
晴美の体が私に密着して…
お腹の辺りに、何か熱いものを押し当てられたような酷い痛みを感じた。
「な、なに……」
晴美が離れると、お腹から生ぬるいものがどくどくと流れ出し、私の服を赤く染めて行った。
晴美はへなへなとその場に膝を着いて…
私も力が抜けて、同じように倒れ込んで…
どこかで甲高い悲鳴のようなものを聞いたのを最後に、私は意識を手放した。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
凶器は透明な優しさ
楓
恋愛
入社5年目の岩倉紗希は、新卒の女の子である姫野香代の教育担当に選ばれる。
初めての後輩に戸惑いつつも、姫野さんとは良好な先輩後輩の関係を築いていけている
・・・そう思っていたのは岩倉紗希だけであった。
姫野の思いは岩倉の思いとは全く異なり
2人の思いの違いが徐々に大きくなり・・・
そして心を殺された
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。
会うたびに、貴方が嫌いになる
黒猫子猫(猫子猫)
恋愛
長身の王女レオーネは、侯爵家令息のアリエスに会うたびに惹かれた。だが、守り役に徹している彼が応えてくれたことはない。彼女が聖獣の力を持つために発情期を迎えた時も、身体を差し出して鎮めてくれこそしたが、その後も変わらず塩対応だ。悩むレオーネは、彼が自分とは正反対の可愛らしい令嬢と親しくしているのを目撃してしまう。優しく笑いかけ、「小さい方が良い」と褒めているのも聞いた。失恋という現実を受け入れるしかなかったレオーネは、二人の妨げになるまいと決意した。
アリエスは嫌そうに自分を遠ざけ始めたレオーネに、動揺を隠せなくなった。彼女が演技などではなく、本気でそう思っていると分かったからだ。
完結 愛人さん初めまして!では元夫と出て行ってください。
音爽(ネソウ)
恋愛
金に女にだらしない男。終いには手を出す始末。
見た目と口八丁にだまされたマリエラは徐々に心を病んでいく。
だが、それではいけないと奮闘するのだが……
貴妃エレーナ
無味無臭(不定期更新)
恋愛
「君は、私のことを恨んでいるか?」
後宮で暮らして数十年の月日が流れたある日のこと。国王ローレンスから突然そう聞かれた貴妃エレーナは戸惑ったように答えた。
「急に、どうされたのですか?」
「…分かるだろう、はぐらかさないでくれ。」
「恨んでなどいませんよ。あれは遠い昔のことですから。」
そう言われて、私は今まで蓋をしていた記憶を辿った。
どうやら彼は、若かりし頃に私とあの人の仲を引き裂いてしまったことを今も悔やんでいるらしい。
けれど、もう安心してほしい。
私は既に、今世ではあの人と縁がなかったんだと諦めている。
だから…
「陛下…!大変です、内乱が…」
え…?
ーーーーーーーーーーーーー
ここは、どこ?
さっきまで内乱が…
「エレーナ?」
陛下…?
でも若いわ。
バッと自分の顔を触る。
するとそこにはハリもあってモチモチとした、まるで若い頃の私の肌があった。
懐かしい空間と若い肌…まさか私、昔の時代に戻ったの?!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる