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new life
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「……良いんじゃないか?
さーやも連れがいた方がなにかと安心だろうし。」
料理を口に運びながら、那月さんがそう言った。
「そうですね。」
やっぱり沙也加さんの言った通りだった。
料理教室のことは話したら、那月さんは簡単に賛成してくれた。
でも、私がどうこうっていうより、沙也加さんのため…みたいな感じもあるけど。
「時間はあるんだから、やってみたいことはなんでもやってみたら良い。」
「あ、ありがとうございます。」
「占いの勉強もやらなきゃな。」
「え!?」
「何を驚く?
おまえは、占いに助けられて、それで占い師になりたいと思ったのだろう?」
「そ、それはそうですが…」
うん、確かに那月さんの言う通りなんだけど…
占いの勉強はしようとは思ってたのだけど…
でも、那月さんにあらためてそんなことを言われると、なんだか身構えてしまうっていうかなんというか…
「占いの学校みたいなものはあるのか?」
「え?それは…多分、あると思いますが…」
「それとも、誰かのところに弟子入りするか?
あ、たとえば下町の孔雀姫のところとか…」
「め、滅相もありません!
私、孔雀姫さんのところに弟子入り出来るような実力はありません!」
それはまさに真実。
まぁ、そもそもそんなことは不可能だろうけど、那月さんのことだ。
どんな手を使うかわからない。
そんなことになったら、孔雀姫さんにも迷惑をかけてしまうから。
「……良いんじゃないか?
さーやも連れがいた方がなにかと安心だろうし。」
料理を口に運びながら、那月さんがそう言った。
「そうですね。」
やっぱり沙也加さんの言った通りだった。
料理教室のことは話したら、那月さんは簡単に賛成してくれた。
でも、私がどうこうっていうより、沙也加さんのため…みたいな感じもあるけど。
「時間はあるんだから、やってみたいことはなんでもやってみたら良い。」
「あ、ありがとうございます。」
「占いの勉強もやらなきゃな。」
「え!?」
「何を驚く?
おまえは、占いに助けられて、それで占い師になりたいと思ったのだろう?」
「そ、それはそうですが…」
うん、確かに那月さんの言う通りなんだけど…
占いの勉強はしようとは思ってたのだけど…
でも、那月さんにあらためてそんなことを言われると、なんだか身構えてしまうっていうかなんというか…
「占いの学校みたいなものはあるのか?」
「え?それは…多分、あると思いますが…」
「それとも、誰かのところに弟子入りするか?
あ、たとえば下町の孔雀姫のところとか…」
「め、滅相もありません!
私、孔雀姫さんのところに弟子入り出来るような実力はありません!」
それはまさに真実。
まぁ、そもそもそんなことは不可能だろうけど、那月さんのことだ。
どんな手を使うかわからない。
そんなことになったら、孔雀姫さんにも迷惑をかけてしまうから。
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