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告白 side 美穂
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「今日、話した友達の話…あれ…友達なんかじゃなくて、僕自身のことなんです。
僕は好きな人に尽くし過ぎてしまうんです。
それで、最後はいつも、『重い』って、フラれる…
いつもその繰り返しでした。
僕もいつの間にか三十路になりましたし…
もういいかげん、そんな馬鹿な繰り返しはやめようと…今までの自分を捨て、生まれ変わろうと思いました。
そんな時、相川に合コンに誘われて、あゆさんと付き合うことになった。」
「まさか…!?」
そんな馬鹿な…
私達、お互いに今までの自分を捨てて生まれ変わりたいと思ってたなんて、そんな偶然がある…?
もしかして、島本さん…私に合わせてるんだろうか?
「信じられないのも無理はありません。
でも、本当のことなんです。
僕は今度こそ、同じ間違いを繰り返さず、新たな恋愛に前向きになろうと思いました。
本来の僕は好きな人にはなんでもしてあげたくなるんです。
彼女の喜ぶ顔が見たくて、一生懸命になってしまうんです。
でも…喜んでもらえるのは最初のうちだけです。
そのうち、疎ましく思われてしまって…」
「そんな…優しくしてもらって嫌う人がいるなんて、私には信じられません。」
「ありがとう…あなたは本当に優しい人ですね。」
「いいえ、優しいのは島本さんの方です。」
あぁ、なんだろう、この安心感…
平川さんといると、本当に落ち着く…
僕は好きな人に尽くし過ぎてしまうんです。
それで、最後はいつも、『重い』って、フラれる…
いつもその繰り返しでした。
僕もいつの間にか三十路になりましたし…
もういいかげん、そんな馬鹿な繰り返しはやめようと…今までの自分を捨て、生まれ変わろうと思いました。
そんな時、相川に合コンに誘われて、あゆさんと付き合うことになった。」
「まさか…!?」
そんな馬鹿な…
私達、お互いに今までの自分を捨てて生まれ変わりたいと思ってたなんて、そんな偶然がある…?
もしかして、島本さん…私に合わせてるんだろうか?
「信じられないのも無理はありません。
でも、本当のことなんです。
僕は今度こそ、同じ間違いを繰り返さず、新たな恋愛に前向きになろうと思いました。
本来の僕は好きな人にはなんでもしてあげたくなるんです。
彼女の喜ぶ顔が見たくて、一生懸命になってしまうんです。
でも…喜んでもらえるのは最初のうちだけです。
そのうち、疎ましく思われてしまって…」
「そんな…優しくしてもらって嫌う人がいるなんて、私には信じられません。」
「ありがとう…あなたは本当に優しい人ですね。」
「いいえ、優しいのは島本さんの方です。」
あぁ、なんだろう、この安心感…
平川さんといると、本当に落ち着く…
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