若旦那の恋は千鳥足

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（はぁ～～…）



一体、何度目の溜め息だろう。
溜め息を吐いたら、幸せが逃げる、なんて聞くけど、止まらないんだから、仕方がない。



結局、私のマリッジブルーはおさまらず…
迷った末に、私は久々の我が家に帰ってきた。
柚希さんには、由香の家に泊まると嘘を吐いた。
なんでだろう？
どうして私はそんなことを？
自分で自分の気持ちがわからない。
マリッジブルーって、厄介だな。



由香に本当のことが言えなかったのはなんでだろう？
私のプライドみたいなもの？
私って、そんなにプライド高かったっけ？
いや、高くない。
でも、それでも言いたくなかったんだな。
内容は少し違うけど、今までの彼女さん達と同じく、割り切った関係っていうのが、辛いんだよね。
でも、そんな関係じゃなかったら、私みたいな普通の女が柚希さんと結婚することは出来ない。
そのこともわかってるのに。



いっそのこと、すべてをチャラにしたら、救われるのかもしれない。
そうなったら会社にはもういられないかもしれないけど、何も死ぬわけじゃない。
転職すれば良いだけだもん。
両親だって、びっくりはするだろうけど、きっと分かってくれるよね。