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「君は、このまま、僕と結婚することに違和感はないの?
今なら、まだやめられるよ。」
「もうやめられませんよ。
会社の人達にも婚約者だって言ったし、両親にも挨拶は済ませたし…
それに、私…柚希さんのことを好きになってしまいましたから。
最初はよくわからなかったけど、一緒にいるうちに、私、柚希さんのことが好きになったんです。」
自分でも驚くくらい、ストレートな告白だった。
嘘偽りない、本当の気持ち…
「本当に良いの?
僕みたいに自分勝手で、未練がましくて、意地っ張りで情けない男で…」
「自分勝手も未練がましいのも、意地っ張りも情けないのも、全部まとめて柚希さんのことが好きです。」
「……ありがとう。ひとみ。」
柚希さんは、私を優しく抱き締めた。
心地良い温もりが伝わって来る。
柚希さんだって困るよね。
もう御両親には私を紹介したし、東京にいるためには、東京の人間が必要だもん。
また一から探すのも大変だから…
だから、私が断らなかったことを喜んでいてくれるんだよね?
良かったよ。こんな私でも、柚希さんの役に立てたんだね。
今なら、まだやめられるよ。」
「もうやめられませんよ。
会社の人達にも婚約者だって言ったし、両親にも挨拶は済ませたし…
それに、私…柚希さんのことを好きになってしまいましたから。
最初はよくわからなかったけど、一緒にいるうちに、私、柚希さんのことが好きになったんです。」
自分でも驚くくらい、ストレートな告白だった。
嘘偽りない、本当の気持ち…
「本当に良いの?
僕みたいに自分勝手で、未練がましくて、意地っ張りで情けない男で…」
「自分勝手も未練がましいのも、意地っ張りも情けないのも、全部まとめて柚希さんのことが好きです。」
「……ありがとう。ひとみ。」
柚希さんは、私を優しく抱き締めた。
心地良い温もりが伝わって来る。
柚希さんだって困るよね。
もう御両親には私を紹介したし、東京にいるためには、東京の人間が必要だもん。
また一から探すのも大変だから…
だから、私が断らなかったことを喜んでいてくれるんだよね?
良かったよ。こんな私でも、柚希さんの役に立てたんだね。
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