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01 探し物はみつかりますか
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「……はっ…?ここは?」
私はまばたきさえした覚えがなかったのですが、気が付くとそこには天界とはまるで違った風景が広がっていました。
私は地上にも何度か来た事がありますから、そこが地上だということはすぐにわかりました。
しかも、かなりの田舎のようです。
「神様!
わかりました!あなたがどれほどお怒りになっているかということは十分に…!
改心します!
明日からは、もっともっと真面目に精進しますから、どうかこのあたりでお赦し下さい!」
私は空に向かって叫びましたが、何の返事も返っては来ませんでした。
仕方がないので、自分で戻ろうとしましたが…出ないのです…!翼が出ないのです!
普段は少し邪魔だったりするものですから、飛ぶ必要のない時には翼は体内に収めてる天使が多いのですが、翼を出す時には頭の中で飛ぼうと思うだけで自然と出て来るのです。
言ってみれば、手足を動かすのと同じような感覚です。
それが出ないのですから、私はちょっとしたパニックに陥りました。
突然、手足が動かなくなったような感覚に似たようなものなのですから…
「か、神様…翼が…!!」
「……ディディエよ…
さっき、言ったでしょう?
金のわっかをみつけるまで、あなたは天界へは戻れないのです。
いいかげん、現実を受け入れなさい…」
「そ、そ、そんなぁ…!
で、で、でも、金のわっかが地上にあるとは限らないではありませんか!」
「あるのです!
私はそこまで意地悪ではありません。
それから、あなたとこうしてお話をするのもこれが最後ですからね。
今度、あなたと言葉を交わすのは、あなたが金のわっかをみつけた時です。」
「ちょ…ちょ…ちょっと待って下さい!
神様、本当に私、頑張りますから!
二度とこのような失態は犯しませんから…!!」
無駄でした。
私の声は聞こえてるはずですが、それから神様がお返事を下さることはありませんでした。
こうして、私の地上での生活は始まってしまったのです…
私はまばたきさえした覚えがなかったのですが、気が付くとそこには天界とはまるで違った風景が広がっていました。
私は地上にも何度か来た事がありますから、そこが地上だということはすぐにわかりました。
しかも、かなりの田舎のようです。
「神様!
わかりました!あなたがどれほどお怒りになっているかということは十分に…!
改心します!
明日からは、もっともっと真面目に精進しますから、どうかこのあたりでお赦し下さい!」
私は空に向かって叫びましたが、何の返事も返っては来ませんでした。
仕方がないので、自分で戻ろうとしましたが…出ないのです…!翼が出ないのです!
普段は少し邪魔だったりするものですから、飛ぶ必要のない時には翼は体内に収めてる天使が多いのですが、翼を出す時には頭の中で飛ぼうと思うだけで自然と出て来るのです。
言ってみれば、手足を動かすのと同じような感覚です。
それが出ないのですから、私はちょっとしたパニックに陥りました。
突然、手足が動かなくなったような感覚に似たようなものなのですから…
「か、神様…翼が…!!」
「……ディディエよ…
さっき、言ったでしょう?
金のわっかをみつけるまで、あなたは天界へは戻れないのです。
いいかげん、現実を受け入れなさい…」
「そ、そ、そんなぁ…!
で、で、でも、金のわっかが地上にあるとは限らないではありませんか!」
「あるのです!
私はそこまで意地悪ではありません。
それから、あなたとこうしてお話をするのもこれが最後ですからね。
今度、あなたと言葉を交わすのは、あなたが金のわっかをみつけた時です。」
「ちょ…ちょ…ちょっと待って下さい!
神様、本当に私、頑張りますから!
二度とこのような失態は犯しませんから…!!」
無駄でした。
私の声は聞こえてるはずですが、それから神様がお返事を下さることはありませんでした。
こうして、私の地上での生活は始まってしまったのです…
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