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「あんた、お金持ちなの?」

「えっ!?」

思いがけない質問に、びっくりして思わず声が出てしまった。



「家はそんなに豪邸でもないみたいだけど…」

なんだか失礼な人だね。



「うちの親は、ごく普通のサラリーマンですけど。
私も普通のOLですし、お金持ちでは無いと思います。」

「そっか。
じゃあ、体…は良さそうに見えないけど、あんた、もしかしてテクニシャンなの?」

て、てくにしゃん!?
それって、もしや…きゃあ!
私達の間には、まだ何もないっていうのに。
でも、そのことは言わない方が良いよね。



「あれ?何赤くなってんのさ。
こんなことくらいで赤くなるなんて、体の方もきっと違うね。
でも、だったら何なのさ。
なんで、あんたみたいに地味な女を、なんで達也が選ぶんだよ!?」

「な、なんてことを!
私とたっくんは性格が合うから…それで、たっくんは私を選んだんです!」

「性格?
まさか…
あの達也が、そんなことで女を選ぶなんて思えない!」

その言葉を聞いたら、なんだか無性に腹が立った。
たっくんのことを、金や身体にしか興味のない人みたいに言って。



「たっくんは良い人です!
私とたっくんはお互いの人間性で惹かれ合ったんです!」

私がそう言うと、恭子さんは目を見開き、びっくりしていた。
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