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生きてることすら嫌になったって…
余程のことがあったんだろうね。
一体、何があったんだろう?
って、訊いても教えてくれないよね。
もどかしいなぁ。
何でも話してくれるまでには、まだずいぶんかかるのかな。
でも、とりあえず、芸人さんじゃなくて良かったよ。
元アイドルのたっくんにはあんまり似合わないっていうか…
昔から、面白いことを言うタイプじゃ無かったもんなぁ。
たっくんに、芸人さんは無理だよ。



ミュージカル俳優も難しそうだけど、たっくんならきっとやれるよね。
なんせ、生きる気力を与えてくれたものだしね。



「たっくん、私、応援してます!」

「ありがとう!」

「たっくんなら、絶対、なれますよ、ミュージカル俳優に。」

「勝手なこと言うなよ!
そんなのわからないだろ!」



え?え?私、何か悪いこと言った?
なんで、たっくん、そんなに怒ってるの!?



「ご、ごめんなさい。」

よくわからないけど、とりあえず、謝っとこう。



「……いや、すまない。
俺が悪かった。」

「い、いえ。」

なんだか気まずい。
嫌だなぁ…



「あ、そうそう。借用書渡しとかなきゃな。
あ、君、松原なんていうの?」

「え?えっと、松原桃花です。」

「桃と香り?」

「いえ、桃と花です。」

「あぁ、それで……」

たっくんはゆっくりと頷いた。
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