年下の彼は、なぜだか私にZokkonです。

２６

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「今日もけっこう暑いわね。」

「ま、こんなもんでしょ。」

「仕事は慣れて来た？」

「まぁね。」

私と陽は、カフェでお昼ご飯を食べながら、他愛ない話を交わしていた。



樹はどうしたんだろう？
もうそろそろ来るはずだけど…



ちょうどそこへ、トレイを持った樹がやって来た。



「あ、樹トレーナー！」

「混ぜてもらって良いかな？」

「もちろんです。どうぞ！」

樹は、私の隣に腰を降ろした。



「あ、樹トレーナーもＡランチなんですね。」

陽は嬉しそうに話した。



「気が合うのかもな。
あの……考えたんだけど、俺、君と付き合ってみようかな。」

「えっ！ほ、本当ですか！？好きな人はどうなったんですか？」

「正直言って、すっかり忘れたわけじゃないけど、自分の気持ちに向き合うためにも、君と付き合ってみようかな？って…なんか、おかしなこと言ってるよな。
嫌だったら断ってくれて構わないから。」

「嫌なことなんてありません！
ぜひ付き合って下さい！
私と付き合ったら、好きな人のことも絶対に忘れますよ！」

陽は少し高ぶった声でそう言った。
樹は困ったような顔で苦笑いをしている。



私は、これで良いと思う反面、胸が痛むのを感じていた。
私が決めたことなのに、未練だろうか…心がひび割れる音が聞こえるような気がした。