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仲直り
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*
「おはよう。」
「おはよう。」
次の朝、私は何もなかったように食卓に着いた。
それは瑠威も同じだった。
瑠威も、なにもなかったようにごく普通にふるまっている。
でも、お互いに視線は合わさない。
「瑠威、今日は練習はあるの?」
「うん、バイトの後、練習行ってくるから、夕飯はいらないから。」
「そう、わかった。」
瑠威の目を見ずにそう言った。
この調子じゃ、瑠威はママに何も言ってないみたいだ。
まぁ、その方が良いのかもしれない。
だって、ママに話せる話じゃないもの。
「ママは今日は?」
「今日はたぶんいつも通りだと思うわ。」
「そう…じゃ、夕飯は家で食べる?」
「……うん、多分ね。」
なんだろう、多分、多分って…
何か用事でもあるのかな?
「望結……」
ママが席を立った時、不意に瑠威が話しかけてきた。
「……何?」
「ごめんな…昨日のこと…」
「え?……あ……わ、私こそ……」
思いがけなく瑠威が謝るから、私もびっくりしてしまって…
昨夜までは瑠威に頭に来てたのに、そんなことも一瞬で消え去ってしまった。
「かおりには何も言わないでおこうな。」
「う、うん、もちろんだよ。」
私って本当に単純だな。
なんか簡単に瑠威のこと許してしまって…
「おはよう。」
「おはよう。」
次の朝、私は何もなかったように食卓に着いた。
それは瑠威も同じだった。
瑠威も、なにもなかったようにごく普通にふるまっている。
でも、お互いに視線は合わさない。
「瑠威、今日は練習はあるの?」
「うん、バイトの後、練習行ってくるから、夕飯はいらないから。」
「そう、わかった。」
瑠威の目を見ずにそう言った。
この調子じゃ、瑠威はママに何も言ってないみたいだ。
まぁ、その方が良いのかもしれない。
だって、ママに話せる話じゃないもの。
「ママは今日は?」
「今日はたぶんいつも通りだと思うわ。」
「そう…じゃ、夕飯は家で食べる?」
「……うん、多分ね。」
なんだろう、多分、多分って…
何か用事でもあるのかな?
「望結……」
ママが席を立った時、不意に瑠威が話しかけてきた。
「……何?」
「ごめんな…昨日のこと…」
「え?……あ……わ、私こそ……」
思いがけなく瑠威が謝るから、私もびっくりしてしまって…
昨夜までは瑠威に頭に来てたのに、そんなことも一瞬で消え去ってしまった。
「かおりには何も言わないでおこうな。」
「う、うん、もちろんだよ。」
私って本当に単純だな。
なんか簡単に瑠威のこと許してしまって…
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