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肉食系女子

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「ねぇ、エミリー…
なんで、そんなに瑠威のことが好きなの?」

 「なんでって…そんなことわからないけど…
なんか、瑠威って知れば知るほど好きになるんだよね。
 最初は、顔だけで好きになったじゃん。
で、ライブに行って、しゃべってる姿や歌ってる姿を見て、ますます好きになって…
それに瑠威にあんなにファンがたくさんいるって知ったら、なおさらガッツが湧いて来たんだ。」

ガッツって何だ??
なんだかわからないけど、やっぱりさゆみって元々肉食系だったんだね。
 私だったら、あんなにライバルがいるってわかったら、もうそれだけで諦めちゃうよ…
でも、なんとなくうらやましい。
そんなに一生懸命に…前向きになれることが…
だって、私にはそんな熱い心はないもん。
だから、こんな年になっても好きな人のひとりもいなくて…
ママと瑠威のことも内心は反対だけど、面と向かってそんなことを言ったことはないし、なんとなく瑠威の世話を焼いたりしてるから、ママ達はまさか私が反対だなんてわかってないかもしれないし。
そう…私はなんだかいつも周りに流されたり合わせたりばかり。
さゆみみたいに強い気持ちで何かをしたことなんて、きっとない。



 (だから、さゆみのことがまぶしいんだな、きっと…)
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