559 / 697
079. 扉
2
しおりを挟む
*
(あれ…ここは…?)
そこはとても不思議な場所だった。
あたりは白い靄のようなものに覆われ、靄以外何も見えない。
僕は、どちらに向かっているかもわからないまま、その場所を移動していた。
(あ、あれは……)
唐突に、行く先に扉が現れた。
壁もなにもないのに、ただ扉だけが存在していたのだ。
周りの靄に溶け込んでしまいそうな真っ白な扉が…
そして、その扉の傍には、老人が立っていた。
痩せた70歳くらいの老人で、全く見覚えのない顔だ。
僕は、不審に感じながらも、扉の方へ歩いて行った。
「良く来たな。」
「はぁ…」
「この扉が何かわかるか?」
「いえ…わかりません。」
会話をしている時に、僕は何となく…これが夢だという意識を感じた。
「この扉を開けると、潤の体と入れ替わることが出来る。
もちろん、体が変わるだけじゃない。
おまえは、潤の人生を歩むことになるんだ。
どうだ…変わりたくはないか?
おまえはもっと生きたいのだろう?」
「はい、僕はもっと生きたい…!
たとえ、潤の人生でも構いません!」
そう言って、僕は扉を開いた。
(あれ…ここは…?)
そこはとても不思議な場所だった。
あたりは白い靄のようなものに覆われ、靄以外何も見えない。
僕は、どちらに向かっているかもわからないまま、その場所を移動していた。
(あ、あれは……)
唐突に、行く先に扉が現れた。
壁もなにもないのに、ただ扉だけが存在していたのだ。
周りの靄に溶け込んでしまいそうな真っ白な扉が…
そして、その扉の傍には、老人が立っていた。
痩せた70歳くらいの老人で、全く見覚えのない顔だ。
僕は、不審に感じながらも、扉の方へ歩いて行った。
「良く来たな。」
「はぁ…」
「この扉が何かわかるか?」
「いえ…わかりません。」
会話をしている時に、僕は何となく…これが夢だという意識を感じた。
「この扉を開けると、潤の体と入れ替わることが出来る。
もちろん、体が変わるだけじゃない。
おまえは、潤の人生を歩むことになるんだ。
どうだ…変わりたくはないか?
おまえはもっと生きたいのだろう?」
「はい、僕はもっと生きたい…!
たとえ、潤の人生でも構いません!」
そう言って、僕は扉を開いた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる