Gift

ルカ(聖夜月ルカ)

文字の大きさ
上 下
531 / 697
075. 仮面

しおりを挟む
その時、不意に扉を叩く音がした。

出てみると、そこにはイヴの姿があった。

「イヴ、どうしたんだい?」

「デートの前にこの近くでちょっと用があったんだけど、それが思いの外早くに済んじゃって…
せっかくだから迎えに来たんだけど…ちょっと早すぎたかしら?」

「いや、そんなことないよ。
お茶でも飲んでいくかい?それともすぐにでかける?」

「そうね、今日はお天気が良いから外の方が気持ち良いわ!」

「じゃ、すぐにでかけよう!」

2人は予定していた湖にでかけ、ボートに乗っていろいろなことを話し合った。
以前から感じてはいだが、話せば話す程イヴとは価値観が近いことをマークは感じ、幸せな気分に浸る。

夜になり、2人はレストランで食事をした。

「良いお店を知ってるのね、ここにはよく来るの?」

「いや、初めてだよ。
君と綺麗な夜景を見ながら食事をしたいと思って探したんだ。」

「本当?
実はよく女の子と来たことがあるんじゃないの?」

「僕のことをそんなにモテると思ってくれてるなんて光栄だね!
残念ながら、僕はそんなにモテないし、たとえモテてたとしてもきっとここには来てないね。」

「なぜ?」

「ここには特別な人とだけ来たいから…」

「えっ?それって…」

「だから、今日は君をここへ連れて来たんだ。
僕が君にとっての特別な人になれるかどうかはわからないけど、僕は、君と来たかったんだ…」

「マーク……」

「わがままいってごめんよ。気にしないでおくれ。」

「わがままなんかじゃないわ。
…だって、私もあなたと同じ気持ちだもの…」

「本当かい、イヴ?!」

イヴは、黙ってうなずいた。

天にも上るような気持ちでマークは家に戻った。
ついに告白出来た!
しかも、告白出来ただけじゃなく彼女は自分の気持ちを受け入れてくれたのだから。

部屋に戻って、マークは心臓が凍りつく程、驚いた。
テーブルの上に、あの仮面があったのだ!

(そうだ!今日はまだ仮面をつけていなかったんだ!
いきなりでかけることになったから、つけるのを忘れていたんだ。
なのに、なぜ?!)
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

私は何人とヤれば解放されるんですか?

ヘロディア
恋愛
初恋の人を探して貴族に仕えることを選んだ主人公。しかし、彼女に与えられた仕事とは、貴族たちの夜中の相手だった…

処理中です...